アイデンティティのジャケット写真

精神科の医師、マリック(アルフレッド・モリーナ)は、診察時に録音したテープを聴いていた。「君は誰かね。君の名は?」「好きに呼べばいい」「君はなぜここに来たんだ?」「俺の頭痛を治してもらうためだ。アスピリンは役に立たない」「お母さんの話をしてくれ」「おれの母親か? 売春婦だった」「アパートの住人6人を殺したのは君か?」「俺の誕生日だ」。彼が担当した患者は、連続殺人犯。責任能力があると判断された彼は、死刑が確定しているが…

監督:ジェームズ・マンゴールド、脚本:マイケル・クーニー、音楽:アラン・シルヴェストリ、出演:ジョン・キューザック(エド) レイ・リオッタ(ロード) アマンダ・ピート(パリス) 

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

豪雨の中身動きが取れずモーテルに集まった11人

1998年5月10日、自分の誕生日に6人を殺害し、死刑宣告を受けたマルコム・リバースだったが、多重人格を疑われ、死刑執行前夜再審理が行われることとなる。一方舞台は変わり、大雨の降るアメリカネバダ州北部の夜。車がパンクしてしまい、修理にあたるショージ。その様子を見ていた妻のアリスが、まだ幼い息子、ティミーの見ている前で轢かれてしまう。

アリスを轢いた車は、女優のキャロラインが乗っており、運転手のエドは、アリスを助けようとするが、キャロラインは拒否。しかし、休職中の元刑事エドは、アリスを助けるため、救助を呼ぼうとするが電池切れで携帯電話が使用できない。モーテルに駆け込み電話を借りるが、大雨のため繋がらず、エドはキャロラインをモーテルへ残し、救急病院へ助けを呼びに戻る。

その途中、車が動かず立ち往生していた売春婦のパリスに助けを求められ、出発するも洪水と化した道路は車を水没させてしまう。新婚カップルのルーとジニーを見つけ、携帯を持っていないか尋ねるも持っておらず、仕方なくモーテルに戻ることとなる。その後、連続殺人犯を乗せた移送車も身動きが取れなくなり、警察官のロードが1晩だけ泊めてもらえないかとモーテルの支配人ラリーに懇願する。

※幼い子供の前で母親が轢かれてしまう。本当に衝撃的なシーンでした。豪雨で身動きが取れず、緊張感も伝わってきて、序盤から目が離せませんでした。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=v5SAFk0zN-8

カギとともに、次々と殺戮が起こり始める

ホテルの警察無線も使えないため、アリスの応急処置をエドが行う。かろうじて電波が入ることを知ったキャロラインは、部屋から出て行く。突然の物音にエドは洗濯室へ向かうが、そこで、乾燥機の中を回っていたキャロラインの生首を発見してしまう。ロードとラリーを呼び、遺体の確認をしていると、囚人が捕まっているはずの10号室のカギがキャロラインの服から見つかる。

10号室へ向かうと、囚人はすでに脱走していた。みんなパニックに陥り、エド、ロード、ラリーの3人は囚人を探し、残りの7人はみな同じ部屋でともに過ごすこととなる。元々ルーの浮気を疑っていたジニーは、耐えられなくなり、自分たちの部屋のトイレへ籠ってしまう。執拗にドアを開けるよう迫るルーに恐怖を感じていると、突如ルーが何者かに殺されてしまう。

囚人はエドとロードにより捕まり、ラリーが監視をすることに。囚人に秘密を教えると言われ事務室へ向かったラリー。ルーの遺体現場の証拠写真を撮るエドは、パリスに自分が元刑事で、自殺した人を救えなかった過去を打ち明ける。その時、ルーの遺体に9号室のカギがあることに気づく。

※生首が乾燥機の中でガタゴトと鈍い音で回るシーンには目を覆いたくなりますし、キーワードのようにカギが見つかるシーンなど、引き続き緊迫感が漂います。

8、7、6号室のカギ

エドがロードに9号室のカギを見せようとした時、囚人を見張っているはずのラリーが歩いているのを見つける。慌てて囚人のいる部屋へ行くと、ラリーが囚人を見張るために用意していたバッドで、すでに囚人は殺されており、8号室のカギがそばに落ちていた。ラリーは、女優のキャロラインが死んだ後、彼女の財布を盗んだことを告白。しかし、自分は誰も殺していないし、濡れ衣だと言い張るが、誰も聞く耳を持たない。ラリーはパリスを人質に取り、逃亡を図ろうとするも、冷凍庫から死体が発見される。ラリーは車で逃げようとするが、ティミーを轢きそうになり、それを庇ったジョージを轢き殺してしまう。

一方、多重人格者としての協議がなされるため、マルコムの弁護士や医師、判事などが審議会に集められており、マルコムも到着する。モーテルでは、ラリーがこれまでの経緯や罪の告白をしていた。カジノで一文無しになってしまったラリーは、偶然このモーテルへとやってきたが、経営者である本物のラリーはすでに死んでおり、偶然にも自分と同じ名前であったラリーになりすますことを思いつき、死体が腐らないように冷凍庫へ隠したことを告白したのだ。

ラリーを見張りながら、全員同じ部屋で一夜を共にすることとなったが、エドの看護もむなしくアリスは死んでしまう。遺体の下には6号室のカギがあり、ジョージの死体を探ると7号室のカギが見つかるのだった。

※緊迫感が襲う中、次々に10、9、8、7、6とカウントされて行くカギ。このカギが意味するもの、これからどんな展開になっていくんだろうと、ドキドキが止まりませんでした。

驚愕のラスト

エドは、ティミーとジニーを先に車に乗せ、ここから逃げるよう指示。しかし、ティミーとジニーが車に乗り込んだ途端、突如車が爆発。消化をするも、2人の遺体は見つからず、他の殺害現場に行くが、全ての死体が消えてなくなっていた。叫んだパリスの言葉から、エドは全員が同じ5月10日生まれであること、また、全員の名字がアメリカの州の名前であることに気づく。次の瞬間、頭の中で自分を呼ぶ声がし、気づくとエドはまったく知らない部屋で意識を取り戻す。

エドは自分はこの世には存在せず、マルコムの中に複数現れた人格の1つだということを知らされる。マルコムの中に宿った凶悪な殺人犯が、次々に人格を殺していったことを知ったエド。凶悪な殺人犯を抹消すればマルコムが死刑になることはないと聞き、4年前に殺人を犯した凶悪な犯人を見つけ出してほしいと頼まれる。モーテルに意識が戻ったエド。パリスは、実はロードが警察官ではなく、囚人として移送者で運ばれていたが、警察官を殺し、警察官になりすましていたことを知る。

エドとラリーにその正体を告げようとするも、パリスを庇ったラリーは撃たれてしまい、それを見つけたエドは、激闘の末ロードとともに死んでしまう。最終人格として残ったパリス。マルコムはもう殺人を起こすことはないと判断され、死刑ではなく入院をすることとなる。パリスは売春婦を辞め、故郷であるフロリダで果樹園を開き、穏やかな日々を送っていた。

が、そんなある日、パリスが果樹園の土を掘ってみると、そこにはなぜか1号室のカギが…。見上げるとなんと死んだはずのティミーが立っており、パリスはティミーに殺されてしまう。真の殺戮者は子供であるティミーだったのだ。マルコムの人格を乗っ取ったティミーは、現実世界の医師らを殺し、再びこの世界に舞い戻ったのである。

アイデンティティの作品情報

アイデンティティのジャケット写真
レンタル開始日/公開日
2004/02/06
監督
ジェームズ・マンゴールド
キャスト
ジョン・キューザック(エド) レイ・リオッタ(ロード) アマンダ・ピート(パリス)
上映時間
90分
GEOで購入!
アイデンティティのユーザ評価

評価数:1718件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 陸の孤島のモーテルで起きる連続殺人事件。犯人は誰で動機は何かさんざん考えさせられました。結局見落としていた伏線がオチにつながっていて良い意味で騙されました。
  • 今までないパターンで驚いた。予想がつかない展開だったので楽しめた。子供が出来るのか疑問ではあるけれど…。しかしイケメンだと思っていた自分が小汚いデブだと分かるのは辛い…。
  • 初めて見たときは、ラストの衝撃がすごかったです。ほんとにびっくりしたー。2回目に見たときも、やっぱり、良くできてるなぁと感心してしまいました。

ジェームズ・マンゴールドといえば「17歳のカルテ」

こちらの作品も同じく精神病患者を題材とした作品です。ウィノナ・ライダーがこの原作に惚れ込んで映画化権を買い取って、主演を果たしたことでも話題になりましたね。ただ、私も含め、この作品でアンジェリーナ・ジョリーを大好きになった方も多いと思います。サスペンス要素はありませんが、未成年ならではのはかなさと危うさと狂気、精神的な怖さに期待できる1作。機会があったら是非観て頂きたいおススメ作品です。

17歳のカルテの作品情報

17歳のカルテのジャケット写真
レンタル開始日
2001/07/13
監督
ジェームズ・マンゴールド
キャスト
ウィノナ・ライダー(スザンナ) アンジェリーナ・ジョリー(リサ)
上映時間
127分
GEOで購入!
17歳のカルテのユーザ評価

評価数:547件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 何より、心の病という一見重いテーマを扱いながら、決して暗くならず、むしろ生き生きと生きる彼女らの姿に感銘を受け、そしてこの映画が実話に基づくということに驚く。 原作者スザンナ・ケイセンは第一作目の作品を書き終えた後、第二作目として自身の体験をもとにこの回顧録を書き、作家として成功を収める。 それは、映画の中でスザンナが猛反対を受けながらも作家になりたいと言った夢が叶ったということでもあり、実話ならではの重みがある。 よく「カッコーの巣の上で」の少女版というフレーズでこの映画が紹介されるが、本作は実話であり、「カッコーの巣の上で」はあくまでフィクションである。 また、原作では映画版のその後の話もあり、スザンナとリサの再会などが書かれており、こちらも面白かった。
  • ハッピーエンドではないがバッドエンドでもないこの作品。最初、精神病棟(心の病も)を扱う作品だったのでどこかしら見てはいけないものかと思っていたが、見て良かったと心から思う。その理由としてまず私が数年後に心療内科の力を借りる様になったからだ。受け入れるのに時間がかかったけれど、あの作品がなければ私はもっと時間がかかっていたかも知れない。他者に理解して貰う大変さやそれによって生まれる新たな傷、心療内科なんて口に出したら眉間に皺を寄せられた時代に、クッションを貰えた大事な作品だった。あんなに幾つもの場面が今なお記憶に新しく残るのは、私にとって知らなくてはならなかった縁だったのかもしれない。映画関連の質問で今でも真っ先にこの作品をあげるが、その理由として現代の日本人に見てほしいという強いものがあるのかも知れない。あんなに過激ではないけれど、人ってそんなものじゃないのかな?とも思う部分があるから。 老若男女問わず作品の少女達の様な人が少しでも減るように、周りの人への理解を望む。もっと心療内科と人との隔たりが無くなるように、薬も風邪薬などの様にサラッと受け入れて貰えるように、疲れてしまった治療中の人達がひた隠しにし、余計に疲れてしまわないように、そんな思いも含め多くの方に見てもらいたい。
  • 女性が好む作品。というか、男性はあまり理解し難い作品だと思います。多感な自分の思い通りにならない現状を受け入れず、自暴自棄になる。でも病棟で同じような子達と過ごすことで私は違うわと意識が変わっていく。あなたはもう死んでるのよというセリフが印象的でした。

参考URL
・youtube.com