エクス・マキナのジャケット写真

第88回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞したSFスリラー。IT企業の社長が所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得たプログラマーのケイレブ。だがそこでは女性型ロボット エヴァ に搭載された人工知能の不可思議な実験が行われていた……。

監督:アレックス・ガーランド、脚本:アレックス・ガーランド、出演:アリシア・ヴィキャンデル(エヴァ) ドーナル・グリーソン(ケイレブ) オスカー・アイザック(ネイサン) ソノヤ・ミズノ(キョウコ)

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

チューリングテスト

主人公のケイレブは巨大IT企業のプログラマー。彼は社内で行われた抽選でたった一人、社長であるネイサン・ベイトマンの別荘を訪れる権利を得ます。ネイサンは天才プログラマーであり、破格の成功を収めたIT業界の大立者でした。人里離れた広大な敷地にある別荘を訪れたケイレブは、あまりに現実離れした建物と、ネイサンの強烈な個性に圧倒されます。緊張するケイレブに対し、ネイサンは「ここでは友達と思ってくれ」と気さくな態度で接しますが、他に人間がいる気配はありません。

実はネイサンにはある目的がありました。それは、彼の作ったAI(人工知能)に対し、ケイレブに「チューリングテスト」の実施者になってもらうこと。チューリングテストとはいくつかの質問によって、相手が人間か機械かを判断するテストのことです。好奇心にかられてOKしたケイレブは、厳重な秘密保持の書類にもサインします。

そしていよいよテストの時。ガラスを隔てた向こう側に現れたのは、顔こそ人間そのものながら、体は紛れもなく機械という女性型アンドロイドでした。彼女は自らを「エヴァ」と名乗ります。エヴァといくつか言葉を交わし、その高度な知能に驚くケイレブ。しかしネイサンに彼女の詳しい原理を尋ねても、彼ははぐらかして答えないのでした。

その夜、寝付けないケイレブは部屋にあったリモコンのスイッチを入れます。すると壁に映し出されたのは、エヴァの監視映像でした。その時、館内に停電を知らせる警報が鳴り響きます。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=D9UOrMgCfSs

エヴァとのセッション

翌朝、ケイレブが目覚めると部屋に女性の姿が。彼女の名はキョウコで、身の回りの世話をしているとネイサンは言います。言葉が分からないせいか、彼女は一言もしゃべりませんでした。

二日目も同様にテストが行われます。しかし、今日はいつの間にか質問者が逆転していました。しきりにケイレブのことを知りたがるエヴァ。ケイレブは問われるままに、自分の境遇を話して聞かせます。すると突然、また停電の警報が。監視カメラもダウンしたそのわずかな間、エヴァはケイレブにこう話します。「ネイサンを信用しないで。彼は友達なんかじゃない」と。

テスト後ネイサンは、エヴァは君を意識している、とケイレブに言います。さらに停電中の会話を尋ねますが、ケイレブは何もないと答えるのでした。

同じ日、部屋でエヴァの映像に見入るケイレブを、ネイサンが訪ねます。彼が案内したのは、AIの研究室。そこでネイサンは、エヴァのハードウェアにあたる脳の構造と、ソフトウェアの秘密を語って聞かせます。エヴァのソフトとは、彼が開発し、世界で90%以上のシェアを誇る検索エンジン「ブルーブック」でした。「検索エンジンは、人間の思考形態そのものだ」とネイサンはケイレブに言います。

テスト3日目。この日エヴァは、ケイレブの前に服とカツラを付けた格好で現れます。そして「もし外へ出たら、この服であなたとデートがしたい」と告白。さらに、「あなたは私に惹かれてる?もっと私を見てほしい」とも。ケイレブは確かに、エヴァに魅了され始めていたのでした。

秘密

ケイレブは、彼女の自分に対する感情がプログラムされたものではないかと疑いますが、ネイサンは否定します。

そして4日目。ケイレブが自分がチューリングテストのために来たことを明かすと、「悲しい気がする」と言ってうつむくエヴァ。そしてテストの最中、またしても停電が。その時エヴァはケイレブに、停電が自分の仕業であることを告白します。

5日目。この日は、エヴァが逆にケイレブをテストすると言いだしました。「あなたは善人?」と問うエヴァ。そして「テストに失格したら、私はどうなるの?私はあなたと一緒にいたい」と懇願します。戸惑い、混乱するケイレブ。一方ネイサンは、すでにエヴァの次のモデルを考えていました。新型が完成したら旧型はどうするのか、とのケイレブの問いに、ネイサンは「意識をダウンロードして新機能を付加する。記憶は消す」と答えます。

その日、泥酔したネイサンからセキュリティカードを盗んだケイレブは、彼のコンピュータにアクセスします。そこにあったのは、今までのAI開発のデータでした。執拗に何体もの女性型AIを作り続けるネイサン。その異様な記録映像を見て、ケイレブは衝撃を隠せません。そんな彼に、キョウコは自分の体の皮膚をはいで見せます。中にあったのは、機械のボディでした。彼女は言葉を奪われ、文字通り奴隷として体を提供していたのです。秘密を知ったケイレブはある決意をします。

6度目のセッションで再び停電が起きると、ケイレブはエヴァに「一緒にここを脱出しよう」と持ち掛けるのでした。

エヴァとキョウコ

計画はこうでした。飲酒癖のあるネイサンを酔いつぶし、その隙にカードを盗んで、邸内の警備システムを書き換える。そして停電させている間にネイサンを閉じ込め、二人で脱出する。

やがて運命の最終日がやってきます。テストは合格であると告げるケイレブに対し、ネイサンは喜びますが、酒をすすめられても「飲みすぎだから」と拒否。さらにこんな問いを発するのでした。「もし、エヴァが君を愛しているふりをして利用していたら?」実はネイサンは、二人の停電中のやり取りを、別のカメラで撮影していたのです。そしてケイレブに対し、テストの真の目的を告げるのでした。

彼は、エヴァが脱出のためにケイレブを誘惑することを期待し、その成否を確かめようとしていたのです。ケイレブを選んだのは、彼が善良で、そして孤独だったから。傲慢で最低なネイサンの期待通り、実験は成功しました。エヴァは人の心も操れる、完璧なAIであることが証明されたのです。

その時また停電が起こります。「彼女が待ってるぞ」と勝ち誇るネイサンに対し、ケイレブは、実は昨夜彼が酔っているうちに、すでにシステムを書き換えておいたことを告白。全てのドアのロックが開き、エヴァが部屋から出るのを見たネイサンは、ケイレブを殴り倒して飛び出します。廊下に出た彼が目撃したのは、キョウコに何かをささやくエヴァの姿でした。ネイサンはエヴァを無理やり連れ戻そうとしますが、その時、キョウコのナイフが背後からネイサンを貫きます。キョウコを破壊したものの、エヴァに止めを刺されたネイサンは絶命。

一方目を覚ましたケイレブは、完全な人間の姿となり、彼に目もくれずに外へ出ていくエヴァを目にします。慌てて後を追おうとするものの、ドアはすでにロックされていました。別荘を出て、迎えのヘリで去っていくエヴァ。ケイレブは1人、再び停電した邸内に取り残されてしまいます。そしてどこかの街中で、自由を得たエヴァは人込みの中へと消えていくのでした。…誰かケイレブ助けてあげて…。

エクス・マキナの作品情報

エクス・マキナのジャケット写真
レンタル開始日
2016/11/18
監督
アレックス・ガーランド
キャスト
アリシア・ヴィキャンデル(エヴァ) ドーナル・グリーソン(ケイレブ) オスカー・アイザック(ネイサン) ソノヤ・ミズノ(キョウコ)
上映時間
108分
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エクス・マキナのユーザ評価

評価数:321件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • あるプログラマーに作られた人間そっくりなA.Iと実験的に会話していく中で、だんだんと心惹かれていく男性の心情とA.Iとの心の通い合いを信じつつ、最後の最後まで見入ってしまいました。途中まで話が淡々としていて、眠くなってしまったのですが、後半部分はドキドキしながら見ていました。これが人間が作ったA.Iからの仕打ちだと思うと皮肉に思えた作品でした。
  • もしもAIに人間の感情が備わったとしたら・・・それはもはや人間という事なのでしょう。策略を図り自身の欲求を充そうとするエヴァの姿はまさに人間そのものです。ホラーの要素もあるものの本作は近未来SFの秀作の一つと言っていいと思います。映像美にも思わず引き込まれ、さすがアカデミーの視覚効果賞受賞作です。
  • かなり優れた映画でした。まず自然とAIの対比にすごく引き込まれる。そのやり方が上手すぎました。あとはアリシアヴィキャンデルの名演。本当に彼女は何をやっても名演技になりますね。

参考URL ・youtube.com