クライマーズ・ハイのジャケット写真

地方の新聞社を舞台に、大事件が起こって興奮状態に陥った人々の姿を生々しく描いた群像ドラマ。原作は、元新聞記者として自身の体験も踏まえて書いた横山秀夫のベストセラー小説。

監督:原田眞人、脚本:加藤正人 成島出 原田眞人、出演:堤真一 堺雅人 尾野真千子 高嶋政宏 山崎努 遠藤憲一 田口トモロヲ 堀部圭亮 マギー 滝藤賢一 皆川猿時 でんでん 野波麻帆 西田尚美 中村育二 螢雪次朗 小澤征悦

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日航ジャンボ機、消息を絶つ

1985年8月、北関東新聞社の記者・悠木(堤真一)は同僚で山仲間の安西(高嶋政宏)と、谷川岳山行を計画していました。帰ろうとしていた悠木に、日航ジャンボ機が消息を絶ったと連絡が入ります。

山行をキャンセルして社に戻った悠木は、この事件の全権デスクを任されました。524名が乗った日航ジャンボ機の行方不明という未曽有の大事件、錯綜する情報をジリジリと待つ中、次第に事件詳細が入ってきました。日航ジャンボ機は、群馬県上野村の御巣鷹山山中に墜落した模様です。そこで悠木は、後輩記者・佐山(堺雅人)と神沢(滝藤賢一)を現場に向かわせました。

※航空史上類を見ない未曽有の大事件「日本航空123便墜落事故」から物語は始まります。堤真一さんと高島正弘さん、山男の雰囲気にピタリとはまっています。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=AJU2zCqkTmU

親友・安西の死

現場は険しい山斜面の上、自衛隊や地元山岳会、警察など捜索隊で混乱しています。散らばる機体の残骸、千切れた人の遺体。凄惨な現場を必死で駆けずり回り、佐山たちは取材していきます。やっとの思いで取材内容をデスクに伝えますが、輪転機の故障で締切時間が早まったため、記事は朝刊紙面には載りませんでした。ボロボロになって社に戻ってきた佐山と神沢は、悠木を責めます。

その頃、悠木と谷川岳へ向かう予定だった安西は、過密スケジュールをやりくりし駅に向かっていました。しかし無理がたたり、歩道橋の上で倒れてしまいます。そのまま救急車で病院に運ばれた安西は、数日後息を引き取りました。悠木は親友・安西の突然の死、命を削るような働き方を強いた会社に怒りを感じます。

※山崎勉さん演じる新聞社社長、嫌らしく癖のある人物を怪演していますね。

地方新聞社の悲哀

過去の栄光にしがみつく北関東新聞社・上層部や、スポンサーの意向ばかり気にする販売部と対立しながら、悠木は事件を追っていきます。決死の思いで取材してきた佐山の記事を、上層部の反対を押し切りトップに載せました。それが反響を呼び、北関東新聞の売り上げは大きく伸びます。面白くない上層部は悠木の仕事を妨害しようとし、社内は険悪な雰囲気に包まれます。

そんな中で、部下の記者・玉置千鶴子(尾野真千子)が、事故原因を探り当ててきました。もし事故原因を確定できたら、北関東新聞社をあげての大スクープです。玉置の恩師が事故調査委員会のメンバーであることを知った悠木は、確かな裏を取らせるため佐山と玉置を事故調に張り付かせます。

※スクープを自分のものにしたい若手女性記者を、尾野真千子さんが熱演しています。穏やかながらやり手記者の堺雅人さんも素晴らしいですね。

完璧でない記事は掲載できない

スクープをものにしたい悠木は、社会部部長・等々力(遠藤憲一)に協力を求め、締切時間ギリギリまで内密に進めていきます。締め切り時間を延ばすため輪転機を止めた悠木に、販売部部長が怒鳴り込んできました。社内は騒然としますが、そこに事故調の話を聞くことのできた佐山から連絡が入ります。墜落事故の原因は「圧力隔破壊」、しかし完璧と言える裏は取れませんでした。新聞で真実を伝えるためにはダブル・チェックが基本、記事として載せるかどうか悠木は迷います。そして悩んだ末に悠木が出した結論は、完璧でない記事は掲載できないということでした。

翌日、悠木たちが辿り着いた事故原因を他社にすっぱ抜かれてしまいます。

※販売部と編集部のせめぎ合い、悠木さんにはスクープ記事をものにして欲しかったなと思いました。

息子・淳との関係修復

スクープ記事をものにできなかった悠木に、新聞社の社長・白河(山崎努)は怒鳴り散らします。責任を痛感していた悠木は、用意してきた辞職願いを出しました。悠木を慰留したい佐山は、犠牲者たちの遺言を入手したことを伝えます。メモに書かれた、ギリギリまで死に向き合った犠牲者たちの遺族への思い、悠木は最後の仕事として遺書を一面に掲載するよう指示しました。

そして現在、あの日安西と登れなかった谷川岳の衝立岩に、安西の息子・燐太郎と挑戦している悠木。自分の息子・淳と気持ちがすれ違ってしまった悠木は、淳は自分に会いたくないと思い込んでいます。燐太郎は、淳が悠木のために打ち込んだ銀色のハーケンを教え、言います。「今まで一度だって、悠木さんは淳に会いに行く努力をしましたか?淳は待っています、ずっとずっと待っています。」ラスト、淳に会うため、海外までやってきた悠木の姿がありました。

※「クライマーズ・ハイ」とは、登山の際などに興奮状態から恐怖感が麻痺してしまう状態のことです。仕事でスクープをものにする際も、同じ状態が起きるということなのでしょう。映画は、年を経た悠木と安西の息子・燐太郎が谷川岳を登る現在のシーンと、日航ジャンボ機事件発生当時の過去が並行して進んでいきます。新聞記事を作っていくシーンは実に迫力があり見ごたえがありました。

クライマーズ・ハイの作品情報

クライマーズ・ハイのジャケット写真
レンタル開始日
2009/01/01
監督
原田眞人
キャスト
堤真一 堺雅人 尾野真千子 高嶋政宏 山崎努 遠藤憲一 田口トモロヲ 堀部圭亮 マギー 滝藤賢一 皆川猿時 でんでん 野波麻帆 西田尚美 中村育二 螢雪次朗 小澤征悦
上映時間
145分
GEOで購入!
クライマーズ・ハイのユーザ評価

評価数:939件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 日航機墜落事故をモデルにしたストーリーは原作者が元記者ということもあり、荒々しく新聞社の内情を描いていく。 スクープ記事を追いかける場面と重ね合わせるように迫力満点の登山シーンが映り、スリリングな展開を彩る。 二時間を超える大作だが見応えは抜群。
  • いや〜。引き込まれてしまった。悲しい題材の中に色んな心の動きが表現されていて、凄い映画だと思う。日本映画はいいね〜。
  • 145分の長さを感じさせない、ぐっとひきつけられるドラマになっていると思う。御巣鷹山に落ちた日本航空ジャンボの事件は忘れられない未曾有の事故だったが、それを報道する新聞記者たちのドラマはおもしろいといっては失礼かもしれないが、報道に携わる人たちの苦労がわかるような気がする。

おすすめの関連作品

男っぽい役柄の多い堤真一さん、代表作品と言えばやはり「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズでしょう。「ALWAYS 三丁目の夕日」は2005年、2007年、2012年と三作作られています。 昭和33年の東京下町、夕日町三丁目で自動車工場・鈴木オートに集団就職で六子(堀北真希)がやってくるところから物語は始まります。古き良き時代、口より先に手がでるが情に厚い鈴木社長(堤真一)、主人公の冴えない小説家・茶川竜之介や、茶川が恋する居酒屋のヒロミなど、下町の人間模様が温かく描かれたヒューマンドラマです。この映画で堀北真希さんは、一気に有名になりましたね。

ALWAYS 三丁目の夕日の作品情報

ALWAYS 三丁目の夕日のジャケット写真
レンタル開始日
2006/06/09
監督
山崎貴
キャスト
吉岡秀隆 堤真一 小雪 堀北真希 もたいまさこ 三浦友和(特別出演) 薬師丸ひろ子 須賀健太 小清水一揮 マギー 温水洋一 神戸浩 飯田基祐 小木茂光 益岡徹 小日向文世
上映時間
133分
GEOで購入!
ALWAYS 三丁目の夕日のユーザ評価

評価数:997件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 質の良い日本映画でした。 みんなの演技がとっても良くて、色んな賞を総なめにしたのも納得。 笑えるし、泣けるし、感動するし。 満足な1本でした。
  • 今ではもう目にする事のない風景、人情など現代の子供達には是非観て色々な事を考え、学んでほしいと思いました。 単純な物語ではありますが人と人との触れ合いをとても感じる事が出来る物語です。
  • 世代を超えて、家族みんなで、(いい意味で)超無難に、楽しめる映画です。 そして、またこれは、それぞれの俳優の演技を楽しむ映画だと思いました。 出演者の皆さんは、それぞれに持ち味を出していて、とてもすばらしかった。 とくに売れない作家役の吉岡くんの演技はおもしろく、適役です。 ラストシーンは、後世を担う私たちへの期待のメッセージですね。 あの時代から、チカラをもらった気分になりました。

参考URL
・youtube.com