ザ・ロイヤル・テネンバウムズのジャケット写真

離散した天才一家の再生をユニークに描く人間ドラマ。監督・製作・脚本は『天才マックスの世界』(V)のウェス・アンダーソン。製作総指揮・共同脚本は「エネミー・ライン」などの俳優として知られるオーウェン・ウィルソン(出演も)。

監督:ウェス・アンダーソン、脚本:ウェス・アンダーソン オーウェン・ウィルソン、出演:ジーン・ハックマン(ロイヤル・テネンバウム) アンジェリカ・ヒューストン(エセル・テネンバウム) 

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テネンバウムズ家について

ロイヤル・テネンバウムズの一家紹介から物語は始まります。ロイヤルとその妻エセルは3人の子どもたちに恵まれますが、離婚しています。エセルによって引き取られた子どもたちは、皆“天才”と呼ばれていました。

長男チャスは幼い頃から経済面で才能を発揮し、実業家として有名になります。長女マーゴは血のつながりはありませんが、劇作家として有名です。次男リッチーは17歳にしてプロテニスプレイヤーとなった少年です。

しかし今は皆悩みを抱えながら、かつてのような華やかさはない状態で生活しています。父ロイヤル・テネンバウムズは法律家でしたが、今は破産しホテル暮らしをしています。

※ロイヤル・テネンバウムズ家の紹介は、胸がワクワクするようなTHE・天才一家のような紹介なのですが、人生ずーっと好調に続く訳ではないということを思い知らされます。その後に明らかになる3兄弟の現在には、非常に世知辛いものがあります。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=fkk2oaroGVg

テネンバウムズ家の今

ロイヤルは家族の絆を取り戻すべく、家族に「死期が近い」という嘘をつき、家族を呼び寄せます。元妻であるエセルは、長年自身を支えてくれていた会計士からプロポーズされていますが、ロイヤルはそれも阻止しようと目論んでいます。

また長男一家の孫に会いたいと願うロイヤルですが、長男チャスはそれを断固として拒否します。チャスは、自身の妻が飛行機事故で亡くなったことから立ち直れずにいました。

次女マーゴは、精神学者と結婚していましたが、脚本が書けなくなっていました。そんなマーゴを優しく支えようとする次男リッチーは、テニスを引退してから人生について深く悩んでおり、また小さな頃からマーゴへの恋心を秘かに抱き続けていました。

※ロイヤルが願っているのはとにかく「家族の絆を取り戻したい」、ただそれだけなんです。ロイヤルが孫達にいたずらを教え込んで楽しんでいる一方、ロイヤルの思いとは裏腹に兄弟の抱える悩みはどんどんと深くなっていきます。

家族の崩壊、次男の自殺未遂

脚本が書けなくなったマーゴのもとへ夫である精神学者が訪れますが、マーゴは「あなたのもとへは戻らない」と言います。

精神学者の夫は、次男リッチーに「マーゴが浮気しているらしい」と言います。リッチーの幼なじみで作家のイーライの存在が疑わしいのですが、マーゴは元々男性遍歴が派手な女性です。イーライと関係を結んでいても何らおかしくない様子。

そんな中、エセルにプロポーズした会計士の調べにより、ロイヤルのついた「病気」という嘘がバレます。ロイヤルは家族から非難されますが、ロイヤルの本音は「この数日間、本当に充実していた」というものでした。

しかし妻エセルから「ろくでなし」と言われ追い出されるロイヤル。またそのすぐ直後に、次男リッチーがマーゴへの想いと、マーゴの過去から肘の内側をカミソリで切って自殺をはかってしまいます。

※ロイヤルの思惑がどんどん悪いほうへ進んでしまう展開に。ロイヤルにも感情移入できるのですが、振り回された家族の気持ちも分かる複雑なシーンとなっています。また次男リッチーがマーゴを想うあまり、ショックをうけて自殺を図るシーンも衝撃的です。

家族の絆が深まる時

自殺を図った次男リッチーは無事でした。この事件をきっかけに、リッチーは正直にマーゴへの想いを伝えます。マーゴもそれを受け入れ、2人の関係は落ち着きます。

またエセルと会計士の再婚の話も順調に進んでいます。2人の結婚式の準備が整いますが、イーライの暴走車が式場につっこみ、式は一時中断となります。しかしイーライの車がつっこんだ後、48時間後には結婚式は平常通りに行なわれ、ロイヤルが求めていた「家族の絆」も無事に手に入ります。それぞれがそれぞれの人生を歩むことに決めたのです。

その後、ロイヤルは長男とその子どもたちと過ごしていたある日、心臓麻痺を起こして亡くなりますが、一番確執の深かったように見えた長男チャスに看取られ、静かに亡くなります。

※最後の最後でリッチーの幼なじみのイーライによる大きな事故が発生しますが、家族が家族の問題に真っ向から向き合ったからこそ、それぞれの道を歩むラストにつながったのだと感じました。嘘もつき、悪気がないけれど家族に迷惑をかけ続けたロイヤルが、長男に看取られながら亡くなるシーンは切なくも温かい名シーンだと想います。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズの作品情報

ザ・ロイヤル・テネンバウムズのジャケット写真
レンタル開始日
2003/03/19
監督
ウェス・アンダーソン
キャスト
ジーン・ハックマン(ロイヤル・テネンバウム) アンジェリカ・ヒューストン(エセル・テネンバウム)
上映時間
110分
GEOで購入!
ザ・ロイヤル・テネンバウムズのユーザ評価

評価数:214件
評価 :★★★☆☆(3.5/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 全く空気を読まない父親と個性的すぎる人たちの「家族のおはなし」。 キャラ設定やセリフ、セットの細かすぎる小細工がおかしくてしょうがない。私にはイーライの部屋がたまらない。 おはなしそのものよりも、そういうところを楽しむ映画だと思う。 ウェス・アンダーソンの映画はこの人の世界観にはまれるかどうか、が肝心なので、好みによっては退屈だけかもしれないのでご注意。時効警察が好きな人は好きなのではないでしょうか。
  • ジーン・ハックマン、いい味出してますね。コミカルでシニカル、STORYの説明にある通りといえばその通りですけど、言葉には表せない、なんとも不思議な世界でした。
  • かなり、おもしろかった。ジーン・ハックマンもアンジェリカ・ヒューストンもベンもグウィネスも最高!お父さん勝手すぎ!!っていう感じだけど、そのままつらぬいてほしいという感じもあり、ありえない事がいっぱい起こっておもしろかった。

参考URL
・youtube.com