タイヨウのうたのジャケット写真

毎日、夜の駅前広場で歌い続ける少女・雨音薫。彼女は太陽の光にあたれないXP(色素性乾皮症)という病気を抱えていた。昼夜が逆転した孤独な日々を送る彼女の楽しみは、明け方からサーフィンに向かう孝治を窓から眺めること。少年少女の純愛を描く感動作をどうぞ。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:小泉徳宏
原作:坂東賢治
脚本:坂東賢治
出演:YUI 塚本高史 麻木久仁子 岸谷五朗 通山愛里 田中聡元 小柳友 ふせえり 小林隆 マギー 山崎一

難病の少女との出会い

2006年に公開された映画「タイヨウのうた」は、歌手のYUIと塚本高史のW主演作品です。難しい病を抱えた少女薫とサーフィンを愛する少年孝治が出会い、戸惑いながらも惹かれ合っていきます。

薫が抱える病は「色素性乾皮症」、通称XPと呼ばれるもので、物語の大きなテーマにもなっています。作中での薫の状態は「太陽に当たると死ぬかもしれない」という大きな問題のみですが、実際のXPは当事者によって症状が大きく異なる複雑な病気です。

16歳の少女が暗闇から光を見つけるとき、そこには大好きな歌と家族、そして1人の大切な少年の存在がありました。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=x4AKA5DQiNY

積極的な少女、薫の日常

まだ日が昇らない薄暗い朝、薫(YUI)は窓から外を眺めます。ちょうど目を向けた先にはバス停があり、バイクの横にサーフボードを備えた少年(塚本高史)がいつも友達と待ち合わせる場所なのです。

毎日名前も知らない少年の姿を見て、日が昇ると眠りにつく薫。夜に起きると、誰もいない駅前でギターと歌を披露するのが彼女の日常でした。

薫には、美咲という幼馴染の友達がいます。その日は彼女と駅前に行き、彼女に歌を披露していました。すると目の前を通っていく少年の姿が。薫は慌てて追いかけ、急に自己紹介をして「彼氏はいません」と告白し、少年を驚かせます。

あまりにも積極的な薫の行動に、美咲は薫に変わって少年の情報収集を始めます。おそらく同じ高校だろうということが分かったからです。美咲の協力によって、少年の名前が「藤代考治」であること、「ばかで下品だ」ということを知ることができたのでした。

病気を隠そうとした薫

考治がますます気になる薫は、夜のバス停に座って美咲が学校で撮影した考治のビデオを眺めます。すると急にメロディを思い付き、ギターの音を響かせるのです。

ふと気が付くと、そこにはバイクに乗った考治の姿が。驚いた薫ですが、考治は急に自己紹介を始めた日の薫を覚えていました。すぐに薫に魅入られた考治は、「こんどストリートライブに行く」と約束します。

宣言通り夜中の駅前にバイクで訪れた考治ですが、薫がいつも歌っている場所が他のミュージシャンに取られてしまっていたのです。落ち込む薫を見て、考治は彼女をバイクに乗せます。向かった先は横浜の繁華街。賑やかな場所で薫が歌い始めると、みるみるうちに大勢の人に囲まれるのでした。

薫が歌う姿に魅入られた考治は、帰りに海辺で「付き合ってください」と告白。もちろん薫の返事はOKです。

嬉しさに包まれながら、「もうすぐ綺麗な景色が見れる」と話す考治。薫に日の出を見せたかったのです。日の出まで残り10分。薫が焦る理由が分からない考治に、すぐに帰りたいと走り出します。

太陽が薫を照らす直前で家に入り、考治はそのときに初めて病気のことを知るのでした。

考治からの思わぬ提案

考治の存在を知った両親は、薫に怒りをぶつけます。しかし薫は「もう会わない」と告げ、家を訪ねた考治にも「来ないで」と訴えるのでした。

それからの薫は、駅前で歌うことはなくなりました。ところがある日、ご飯を食べにリビングに降りると、そこには考治の姿が。無気力になった薫を見て、両親が考治に声をかけていたのです。

みんなの様子がおかしいことに気付いた薫は、なにを企んでいるのかと問い詰めます。すると考治が1枚の広告紙を渡し、「君の歌をCDにしてみない?」と提案するのでした。

バス停でひらめいた歌を完成に向けて作っているとき、突然ギターの音が鳴らなくなります。弦を押さえているはずの指が、思うように動かないのです。

病院へ向かった父は、医師から娘の状態を聞きます。大脳が委縮し始めていること、それによって神経症状が出始めたこと。そして進行すれば死を免れないこと。

薫は自分の病気について治療法がないことを悟っていました。それでも考治に励まされた薫は、「ギターが弾けなくなっても、声が聞こえてるなら歌う」と笑顔で宣言するのです。

薫の決意と旅立ち

そして迎えたレコーディング当日。薫と両親、美咲と考治の5人が揃ってスタジオへ向かいます。薫が1人でレコーディングをするなか、考治は両親や美咲に「いろんなところにCDを送り付けてやる。きっと将来は大スターだ」と話すのです。

ある日の海辺、神経症状が進行した薫は、ずっと着るのを嫌がっていた防護服を着て車いすに座っています。目の先にはサーフィンをする考治、薫の隣には両親の姿が。

すぐそばではしゃぐ小さな子どもと親を見て、父は薫に「そんなもん、めんどくさいから脱いじゃおうか。Tシャツで走り回ればいい」と語りかけます。すると薫は「脱いだら死んじゃうじゃん。死ぬまで生きるって決めたんだから」と、幸せそうに笑うのでした。

それからしばらくして薫は、夏に咲くひまわりをたくさん抱いて旅立ちました。考治や美咲、両親の前で、薫が残してくれた言葉と歌声が響きます。それはやがて垣根を越えて、日本中に響き渡るのでした。

タイヨウのうたの作品情報

タイヨウのうたのジャケット写真

レンタル開始日/公開日
2006/11/22
監督
小泉徳宏
キャスト
YUI 塚本高史 麻木久仁子 岸谷五朗 通山愛里
上映時間
119分
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タイヨウのうたのユーザ評価

評価数:1334件
評価 :★★★☆☆(3.9/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • YUIさんの歌声と演技に圧倒されました。病気と向き合うひたむきな姿とそれを支える家族の姿にとてもこころが暖かくなりました。悲しさだけでなく、優しさや人とのつながりの大切さなどたくさんのものを感じられました。
  • 青春そのものを映画化した感じですね。
    ドラマ版も好きでしたが、映画もバッチリです。
    主人公の病気により、できる事が限られている中で、精一杯夢を追っている姿に感動します。
    この映画をみたら、ユイを好きになるでしょう。
  • 絵空事です。嘘です。現実はこんなものではありません。でも、それをここまでウソをホントのように描いてくれたのなら、素直に身をゆだねましょう。相手役の男の子がいい子過ぎます。さわやかで、誠実で、少年ぽくて、だから嘘なんです。でも、この徹頭徹尾嘘くさい映画を成立させているのは、唯一のリアルな場面、同じ難病の女の子の悲惨な姿を映したワンカットなのです。現実はこうなんだという思いがサブリミナルのように観る者の脳裏に残りつつ映画は進みます。だから主人公の女の子がきれいなままでも映画が成立しているのです。お見事。

病に負けない強い愛の物語「私の頭の中の消しゴム」もオススメ!

愛は病に侵されない。そんなことを教えてくれる映画「私の頭の中の消しゴム」の紹介です。日本では2005年に公開された韓国映画で、当時大きな反響を呼びました。

幸せな結婚生活を送るなか、突然「若年性アルツハイマー病」であることが判明した妻。記憶の死、つまり肉体よりも精神が先に死んでしまう病に侵されながらも、夫は決して妻を見捨てないと決意します。

決して止めることのできない症状の悪化によって、夫のことでさえも記憶から消えていってしまいます。妻の記憶との別れには言葉にできない苦しみがあり、「死より切ない別れがある」というキャッチコピーが忘れられない作品です。

私の頭の中の消しゴムの作品情報

私の頭の中の消しゴムのジャケット写真

レンタル開始日
2006/03/10
監督
イ・ジェハン
キャスト
チョン・ウソン ソン・イェジン ペク・チョンハク
上映時間
117分
さらに詳しく見る>
私の頭の中の消しゴムのユーザ評価

評価数:1328件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 久しぶりに映画(DVD)を見ましたが120分では、この作品の良さを感じさせるのは難しいですね。でも、こんな現実がある事を心に刻んでアルツハイマーに関わらず、いろんな疾病を持った人との接し方を再認識する善き映画だったと思います。
  • 涙なしでは見れない、映画館で3回、レンタルDVDで5回見ました。やはり、愛する人の記憶がなくなっていく悲しさ、辛さは計り知れないです。ぜひみてください、タオルを用意して。
  • とても心に残る作品です。愛し合う二人に降りかかる悲劇的な運命は、胸を打つ切なさで、それを受け入れながら前向きに愛を貫いて行く姿は、深く感動しました。愛とは…と、改めて考えさせられ、胸が締め付けられる切なさを、とてもロマンチックに描いた映画です。

参考URL
・youtube.com