ドラゴンハートのジャケット写真

中世ヨーロッパを舞台に、騎士とドラゴンが力を合わせて悪政を敷く王と戦うヒロイック・ファンタジー。20年近く前のCG技術ながらドラゴンと人間が同一画面に自然に収まっているのはお見事のひとことです。

監督:ロブ・コーエン、脚本:チャールズ・エドワード・ボーグ、出演:デニス・クエイド ショーン・コネリー デヴィッド・シューリス ディナ・メイヤー

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

心優しいドラゴンの悲しい物語

ドラゴンハートは10世紀のヨーロッパを舞台にした、人の言葉を話せる1匹のドラゴン「ドレイコ」と、ドラゴンハンター「ボーエン」を主人公にしたとても悲しい物語です。暴君に抑圧された人々やレジスタンス、ドラゴンハンターなどファンタジーにはありがちな、王道と言っても良い世界背景ですが、ドレイコとボーエンの関係を中心としたストーリーに引き込まれ、ラストシーンでは涙なくしては観れない作品となっています。

監督は「ワイルドスピード」で有名なロブ・コーエン。日本公開は1996年ですが、当時としては珍しくドラゴンをフルCGで作成、俳優とフルCGのドラゴンが違和感のない映像となっている点などが話題になった作品です。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=a2el-VC7h_w

ドレイコが王子に魂を分けた理由

圧政に耐えられず反乱を起こした民衆を鎮圧しようとした暴君フライン王。しかし、彼はアイノン王子の目の前で民衆に殺されてしまいます。そして、逃げそびれたアイノン王子も反乱を起こした民衆のリーダーの娘カーラに心臓を貫かれるのでした。剣術指南役のボーエンはひん死のアイノン王子を城に連れ帰り、王妃とその従者と共に、人と会話のできるドラゴンのいる洞窟へ向かいます。

洞窟で対峙したドラゴンは父親の暴虐性を知っており、その息子であるアイノン王子の性格を危惧していたのですが、母親の息子への愛情と、もしかしたらこれを機に変わるかもという願いから、「慈悲の心を持つように」という契約のもと、心臓を分け与えアイノン王子を助けます。

ボーエンはどうしてドラゴンハンターになった?

暴君フライン王が亡くなり、ドラゴンによって命を助けられたアイノン王子ですが、体が元に戻り自由に動けるようになれば、父親以上の暴君っぷりを発揮し、自ら戦いたいとまで言い出すようになってしまいます。

民衆の反乱で破壊された砦をもっと強固なものにすべく、強制労働を課すアイノン。父親を殺した民衆側のリーダーの両目を焼くという非道な行いを目の前で見たボーエンは、ドラゴンに心臓を分け与えられたことが原因だと思い込み、城から離れ、一人でドラゴンハンターとして生活することを選んだのです。

この時もまだボーエンはアイノンを信じ、その本来の残虐な性格を見抜けていませんでした。

ボーエンとドレイコの出会い

城を離れて12年、ボーエンはドラゴンハンターとして各地を旅していました。旅の途中、ボーエンは人の言葉を理解するドラゴンと出会うのですが、これが実はアイノン王子に心臓を分け与えたドレイコだったのです。

この時ドレイコはボーエンに真実を告げず、ドラゴンハンターであるボーエンと 闘うことを選びます。この戦いを見ているとドレイコは本気を出しておらず、どこか遊び気分で戦っているように見えるのは、本気を出せばすぐに相手を倒せるという力の差を実感していたからなんでしょう。

この戦いは引き分けに終わるのですが、互いに親しみを感じ、ドレイコの提案でその後2人は「村を襲うドラゴン」「ドラゴンハンター」という役割を演じ、村人から金品や食料をだまし取っていました。この奇妙な関係が続いていくうちに、互いのことを信頼しあい人とドラゴンを超えた友情が芽生えていったのです。

ドレイコとの悲しき別れ

ドレイコと友情で結ばれたボーエンですが、再びアイノンと出会うことで悲しい結末を迎えます。偶然アイノンと出会ったボーエンは剣を交えることになりますが、怪我をしてしまい傷を癒すために聖地アヴァロンを訪れます。そこでドレイコは意を決して自分がアイノンに心臓を分けたと告白します。

アイノンに命を分け与えたことを後悔していたドレイコとアーサー王から啓示を受けたボーエンはアイノンへの反乱軍の指導者となり戦いを挑みます。激しい戦いの中、アイノンとドレイコの心臓が共鳴し、アイノンの痛みをドレイコが引き受けることが発覚。ドレイコはアノインを殺すために、自分を殺してくれとボーエンに頼みます。

苦悩の末、親友ともいうべきドレイコの心臓を一突きしたボーエン。そしてアイノンが死んだことを確認するとドレイコは「星座となって空から見守っている」という言葉を残し、ボーエンや民衆に見守られながら静かに息を引き取ったのでした。

ドラゴンハートの作品情報

ドラゴンハートのジャケット写真
レンタル開始日
1999/07/23
監督
ロブ・コーエン
キャスト
デニス・クエイド ショーン・コネリー デヴィッド・シューリス
上映時間
103分
GEOで購入!
ドラゴンハートのユーザ評価

評価数:110件
評価 :★★★☆☆(3.4/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • これはちょっとオススメできる作品だったかもです。ただのファンタジーではなく、「友情」や「信義」を率直に語る脚本が好感アップです。
  • 公開当時、絶賛されたドラゴンの造形は今も色褪せてない。 騎士とドラゴンの友情もいい味だし、ストーリーも面白い。家族で楽しめる映画。
  • これほどドラゴンを人情味豊かに作り上げた作品はないと思う。あの、動き!あの、表情!! そこに、本当に存在するような感じ。ドレイコとボーエンの最後の決断に涙が思わずこみ上げてきた。

参考URL
・youtube.com