パンズ・ラビリンスのジャケット写真

「パンズ・ラビリンス」はメキシコ・スペイン・アメリカで共同製作された2006年のダークファンタジー。おどろおどろしい化物たちから出される難問に挑む少女の成長物語。撮影・美術も高く評価され、アカデミー賞はじめ数々の賞を受賞しました。それではおまちかねのストーリーのネタバレをどうぞお楽しみください!

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:イヴァナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ

パンズ・ラビリンスのネタバレとあらすじ1:スペイン内戦後の独裁政権下が舞台!

物語の舞台は1994年、内戦後の独裁政権下のスペイン。内戦で実父を亡くした主人公オフィリアは、母と共に再婚相手である大尉に引き取られます。しかし、残忍な大尉を慕えず、実母からも顧みられず、周囲では軍と反政府勢力の争いが続くという現実。オフィリアは、次第に大好きなおとぎ話の世界に没頭していくのでした。

それは、嘘も痛みもない地底の国の王女の話。地上に憧れて人間になった王女は、まぶしい光に晒されて記憶を失い、人間と同じ痛みや苦しみの中で死んでしまいます。しかし地底国の王様は、王女の魂が別の肉体に入って戻ってくると信じていました。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=KNZ9l3FXeTo

パンズ・ラビリンスのネタバレとあらすじ2:第1の試練!木の根元に棲み着くカエルを駆除せよ

オフェリアが住む家の庭の奥には、迷宮がありました。、オフェリアは昆虫の姿をした妖精に導かれ迷宮に入ると、パン(牧神)と名乗る異形の者が現れます。パンはオフィリアを「モアナ王女」と呼び、地底の国に戻るには次の満月までに3つの試練を乗り越えねばならないと言って1冊の本を渡しました。

晩餐会の日、バスルームに入ったオフィリアは本を開きます。すると、真っ白なページに森の地図が現れました。最初の試練は、枯れた大きな木の根元にいる大カエルに魔法の石を飲み込ませること。晩餐会のためのドレスを枝にかけ、虫が這い回る中を泥だらけになって根元の穴を進み、オフィリアはついに1つめの試練をクリアします。

カエルが吐き出した1本の鍵を持って帰るオフィリア。枝にかけていたドレスは落ちて泥だらけになり、晩餐会もすっぽかしてしまいましたが、オフィリアは満足していました。

パンズ・ラビリンスのネタバレとあらすじ3:第2の試練!おいしそうなごちそうを食べてはならないという掟

最初の試練を終えてオフィリアが本を開くと、臨月の母の容態が急変します。パンは、オフィリアにマンドラゴラの根を与え、新鮮なミルクに浸して母親のベッドの下に置き、毎朝2滴の血を与えるよう言いました。そして、第2の試練に挑むよう迫り、試練では目にする食べ物や飲み物に一切口をつけてはならないと忠告して姿を消します。

言われた通り、試練に挑むオフィリア。美味しそうな食べ物が並ぶ食卓には、目のない不気味な怪物が黙って座っています。気づかれないよう、鍵で小さな扉を開けて短剣を取り出しました。あとは砂時計の砂が落ちきる前に帰るだけ。ところが、オフィリアは我慢できずにブドウを食べてしまうのです。

目覚めた怪物からなんとか逃げ切りますが、掟を破ったため試練は失敗。パンは失望して消え去り、一時体調が良くなっていた母も結局は出産で亡くなってしまいます。
オフィリアは本当に孤独となってしまいました。

パンズ・ラビリンスのネタバレとあらすじ4:第3の試練!無垢な者の血を捧げること

その後、反政府勢力とのつながりをもつ家政婦と逃げようとしたところを見つかり、監禁されるオフィリア。夜になり、「最後のチャンスを与えてあげよう」と現れたパンに、オフィリアは泣きすがりました。最後の試練は、生まれたばかりの弟を連れて、迷宮に来ること。

オフェリアは大尉の部屋に忍び込んで彼のお酒に薬を入れ、赤ちゃんを連れ出すことに成功します。そして、迷宮の奥で待つパンのもとへ向かいますが、パンから残酷な要求をされてしまいます――それは「無垢な者である弟の血を捧げること」。

弟を傷つけることはできないと拒むオフィリア。するとパンは再び姿を消してしまいます。その後、オフェリアは追ってきた大尉に拳銃で撃たれ、赤ん坊を取り上げられてしまいます。倒れこむオフェリアの目の前には輝く王宮が広がっていました――本当の最後の試練は弟を傷つけることではなく、弟の代わりに自らが犠牲になることだったのでしょう。おとぎの国で王女となったオフィリアですが、現実の世界では駆けつけた家政婦が歌う子守歌の中、静かに息を引き取ったのでした。

パンズ・ラビリンスの作品情報

パンズ・ラビリンスのジャケット写真

レンタル開始日
2008/03/26
監督
ギレルモ・デル・トロ
キャスト
イヴァナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ
上映時間
119分
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パンズ・ラビリンスのユーザ評価

評価数:1550件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • ふいにもたらされた現実の中に紛れ込む不思議な世界の欠片は、夢見がちな少女に楽しい景色を見せてくれた。 それが少女を取り巻く暗く希望の見えない現実に、現実逃避めいた救いを与えている。 最期は意図せず、しかし皮肉にも本人の望んだ通り辛い現実から脱出し、魔法の国に行くことができた。この結末をハッピーと取るかバッドと取るかは見る人次第。 魔法の国が少女の現実逃避の妄想か実在かどちらに取るかもまた見る人次第ふいにもたらされた現実の中に紛れ込む不思議な世界の欠片は、夢見がちな少女に楽しい景色を見せてくれた。
    それが少女を取り巻く暗く希望の見えない現実に、現実逃避めいた救いを与えている。
    最期は意図せず、しかし皮肉にも本人の望んだ通り辛い現実から脱出し、魔法の国に行くことができた。この結末をハッピーと取るかバッドと取るかは見る人次第。
    魔法の国が少女の現実逃避の妄想か実在かどちらに取るかもまた見る人次第。
    どっちにしろ魔法の国は少女の中に「あった」んだと思うしそれを見て微笑んだ少女はあの時確かに幸せだったと思うので一視聴者としてこの結末は少女にとってはハッピーエンドかなと。
  • 友人が借りていて気になり、観て観ました。 最後の終わり方で不思議な感覚になりました。 観る人によって、捉え方が違う映画になると思います。私的にはもっとハッキリさせて終わってほしかった
  • うまい具合に脚本ができているのが見ると分かる。ファンタジー部分と現実部分と隙のないしっかりした作りなのが非常に評価できる。最後のオチには色々考えさせられるが、それも込みで考察の甲斐があるともいえよう。

おとぎ話を信じ温かい愛を求めたロボットの物語「A.I.」もおすすめ

おとぎ話の世界とうまくいかない現実。おとぎ話の世界を求めて現実の過酷な世界をさまようものとしては、2001年のSF映画「A.I.」があります。もともとキューブリックが監督を務める予定だったものが、彼の死を受けてスピルバーグが監督することになった作品。舞台はロボットが活躍する未来の地球です。
「A.I.」の主人公デイビッドは、難病に冒された実の息子マーティンの身代わりとして人間夫婦のもとへやってきました。しかし奇跡的にマーティンが快復して帰宅すると、2人の間に確執が生まれます。森に捨てられたデイヴィッドは母の面影を探し、相棒の玩具ロボット・テディと旅に出るのでした。
世間を知らないままおとぎ話の世界を信じて旅するデイビッドは、オフィリアと異なるキャラクター。けれど、温かな愛を夢見てさまよう姿が、不思議と重なる作品です。

A.I.の作品情報

A.I.のジャケット写真

レンタル開始日
2002/03/08
監督
スティーヴン・スピルバーグ
キャスト
ハーレイ・ジョエル・オスメント(デイビッド) ジュード・ロウ(ジゴロ・ジョー)
上映時間
143分
さらに詳しく見る>
A.I.のユーザ評価

評価数:959件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • なんというか…とても切なかったです。 最後は良かったね…って思えたんですが、やはり心が痛い。 人が勝手に作り出したものなのに、人の勝手で壊されてしまう。 これはきっと映画の中だけではなく、今の世界もそうなんだろうな…と思いました。 私にとってはとても考えさせられる作品でした。
  • 目玉は何と言っても「ジャンク・ショー」でしょう。
    はるか未来に、精巧なロボットが闊歩する時代になっても古代ローマみたいな残虐な公開処刑が行われている描写はあまりにもシニカルでウィットが利いていて、思わず唸りました。
    人間の本性は何千年経っても変わらないのだ、というアイロニーでしょう。本筋とは関係ないのですが、このショーに出てくるナニィのロボットが印象的でした。主人公の少年と一緒に網で捕えられて引き上げられるのですがそうされている最中も子供をあやすことに当然のように徹するナニィぶりはやはり人間ではない、人間のニーズを満たすために造られたロボットなんだということを如実に現しています。セックス・ロボットのジョーですが、登場した瞬間に「ロボットだ」とわかるあの演技とメイクは見事です。
  • 様々なロボットが活躍する現代、ロボットのIQはやがて人間のIQを上回ると言われ、そんな時代もそう遠くはない。ロボットに愛が植え付けられ、ロボット自身が愛をほしがる時代が到来してもそんなにおかしな事でもないだろう。 悲しいのはそんな時代が訪れた時、この映画の主人公のように人間の親から簡単に見捨てられてしまうロボット達がどんどん増えてしまう事だ。 不要になればすぐにそれを切り捨てる人間のエゴというのは今に始まったわけでもなく、それが変わる事もない事は普通に予想が出来る。 ただただ愛が欲しい。 母親から愛されたい。それだけ。 この映画の主人公である少年ロボットのあまりにも綺麗なその心に私達の胸はとても痛くなる。 日々、何気なく廃棄してしまうすべての物にもし人間のような心があるとすれば…。 生活を快適にしてくれている物に普段ありがたみを感じても感謝など到底しない。新しい物が出てくれば、古い物を平気で見放す。新しい物こそ良いとされる事も大半。物を大事にしましょうと子に教える親が物を粗末にしている事も多い。 私達は本当に身勝手な生き物だ。 この作品は愛と感謝を見つめ直す感動の映画だ。 物に対する考え方、それを大事にする気持ちを今1度、個人的に見直したいと思えた。

参考URL
・youtube.com