**作品名**のジャケット写真

「アニー・ホール」や「ミッドナイト・イン・パリ」などを送り出した名監督ウディ・アレンが、スタンダードナンバー『ブルームーン』に載せ、きらびやかな暮らしから一転どん底に堕ちる女性を描いた人間ドラマ。家庭も資産も失っても過去の幸せにしがみつき心身ともに壊れる元セレブリティを「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」「エリザベス」のケイト・ブランシェットが演じる。

監督:ウディ・アレン、脚本:ウディ・アレン、出演:ケイト・ブランシェット サリー・ホーキンス アレック・ボールドウィン ピーター・サースガード

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ジャスミンという女

ニューヨークからサンフランシスコへ向かう飛行機内で、1人の女が隣の老婦人にしゃべりかけている。その女、ジャスミンはひっきりなしに自分の身の上を話し、老婦人の困惑顔もまったくお構いなし。話題はもっぱら、華やかだったこれまでの暮らしのことだった。

結局空港まで一方的にしゃべり続け、ついに老婦人には逃げられてしまう。ジャスミンがサンフランシスコにやってきたのは、妹の家にやっかいになるためだった。ジャスミンは訳あって夫のハルと別れ、生活を立て直すためにここへ身を寄せたのだ。妹のジンジャーとは互いに里子同士で、血のつながりはない。ジャスミンは今までのセレブ生活から、いきなりの庶民生活への移行になじむことができなかった。何かといえば昔のことを語り、不安から酒と安定剤を煽ってばかり。ジンジャーはそんな彼女を親切に迎えるが、実はジンジャーの元夫オーギーは、ジャスミンに深い恨みがあった。

まだジャスミンがハルとニューヨークで暮らしていた頃、妹夫婦が訪れたことがあった。ジャスミンらは庶民丸出しの彼らをいかにも迷惑げに出迎えるが、オーギーが宝くじを当てたという話を聞くと、態度を一転。ジャスミンのすすめで、やり手投資家のハルにその金を預けさせる。しかし優秀なビジネスマンに見えたハルには、とんでもない裏の顔があった。

彼はほとんど、詐欺師同然の男だったのだ。さらにジンジャーは、ニューヨークに滞在中、ハルの浮気現場を目撃してしまう。ジャスミンにそれとなくほのめかすものの、ハルに夢中の彼女は全く信じていない風だった。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=i9c-lmW-FYc

プライドの高いジャスミン

一方居候を始めたジャスミンは、現在ジンジャーが付き合っているチリという男に紹介される。チリもやはり粗野な人間で、いかにもジャスミンには合わないタイプ。そうした態度が出過ぎるほど表に出てしまい、チリとは初対面から険悪な空気になる。その時、話題がハルのことになった。実はハルは詐欺容疑で逮捕され、服役中に刑務所内で首をつったのだった。ジンジャーとオーギーの金も、ハルの不正な投資で消えてしまっていた。ジャスミンの転落もまた、このためだったのだ。

ジャスミンは自活の道を探るが、プライドが高すぎて下働きはイヤだという。妹の勧めでインテリアコーディネーターの勉強を思い立つが、普通に受講すると金がかかる。そこでネットで資格を取ることにするが、パソコンが使えない。なのでまずはパソコン講座に通うという、どうにも遠回りすぎる就活を始めるのだった。だが結局は生活費が必要なため、とりあえずジャスミンは歯医者の受付として働くことにする。

しかし患者の予約や医師からのしつこい誘いは、ただでさえ不安定なジャスミンの神経をさらに追いつめていく。挙句の果てに家でどんちゃん騒ぎを繰り広げるチリに対し、ついにジャスミンの怒りが爆発。彼女の精神状態はもはやギリギリの淵にあった。

運命の出会い…?

どうにか歯医者の受付を続けていたジャスミンだったが、医師のセクハラまがいのアプローチに遭って辞めてしまう。そんな彼女に、同じパソコン教室に通う女性が気晴らしのパーティーを勧めてくる。最初は気が進まなかったジャスミンだが、ジンジャーを誘って参加してみると、思わぬ出会いが待っていた。ドワイトと名乗るエレガントなその男性は、なんとウィーン駐在の大使だという。

妻をなくしたというドワイトに対し、ジャスミンはチャンスとばかりに自分をアピールする。「外科医の夫が心臓発作で他界し、人生を見つめ直すためこちらへ来た。職業はインテリアコーディネーターで、いくつも仕事を手掛けている」と、自然な調子で嘘八百を並べ立てるジャスミン。それを丸々信じてしまったドワイトは、彼女に自宅のコーディネートを依頼するのだった。

一方同じくパーティーに参加していたジンジャーは、アルという中年男と親密になる。それがチリにばれて大喧嘩に発展し、2人は別れてしまう。

ジャスミンは絶好調だった。ドワイトの新居を訪れると、思わず彼といい雰囲気に。突然のキスも、歯科医の時と違って今度はまったく拒まない。2人の関係は交際に発展し、ついには彼から結婚を申し込まれる。しかも数年後、彼は下院議員に立候補する予定だという。夢にまで見たセレブへの復帰。その願いはすぐ手の届くところまで来ていた。

夢の終わり

ジャスミンはドワイトの両親との顔合わせも済み、婚約指輪を買うところまでこぎつけていた。しかし当然、嘘はいつかはばれるもの。しかもその日はすぐにやってきた。指輪を買いにドワイトと宝石店の前まで来た際、ばったりオーギーと出会ったのだ。

ドワイトがいる前で、オーギーはジャスミンの正体をばらしてしまう。そして、「お前の息子にオークランドで会った」と告げて去っていく。真実を知ったドワイトは激しく責めたてるが、ジャスミンは自己弁護を繰り返すだけ。そんな彼女に、ドワイトはすっかり愛想をつかしてしまう。

パニックになり、彼の車から逃げるように降りたジャスミンは、オーギーが会ったという息子ダニーの元へ急ぐ。彼はハルの連れ子だったが、父の悪事を知った後、家を飛び出していたのだった。救いを求めるジャスミンに対し、ダニーは「真実を知ったんだ」と冷たく言い放つ。ダニーの言う真実とは、次のようなものだった。

ある時ジャスミンは、ハルから十代のフランス娘と真剣に付き合っているという衝撃の告白を受ける。目の前が真っ暗になったジャスミンは、彼が出ていったあと、衝動的にFBIへ告発の電話を入れていた。夫を売ったのは、ジャスミン本人だったのだ。義理の息子からも突き放され、再びジャスミンは妹の家へと戻って来る。しかしそこには、ジンジャーとよりを戻したチリの姿があった。一緒に住むという彼らに対し、ジャスミンは攻撃的な態度に出る。結局妹とも衝突し、ジャスミンは出ていくことを余儀なくされる。しかし、彼女の行く先はもうどこにもなかった。ジャスミンは1人道路わきのベンチに座ると、際限のない独り言を始めるのだった。

ブルージャスミンの作品情報

ブルージャスミンのジャケット写真
レンタル開始日
2014/10/24
監督
ウディ・アレン
キャスト
ケイト・ブランシェット サリー・ホーキンス アレック・ボールドウィン
上映時間
98分
GEOで購入!
ブルージャスミンのユーザ評価

評価数:1470件
評価 :★★★☆☆(3.3/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • これは精神的に余裕がある人じゃないとストレスになるから観ないほうがいい。 窮地というか落ちた時になりやすい精神状態が赤裸々に描いてある。理解できるし自分がいまそんな立場だからすごくストレスになった。 ため息が何度もでた。主人公と同じタイミングでため息つかないと心がもたないというか。
  • 一人の女性のセレブ生活と破綻してからとが交互に描かれる。後者は周りの人間からの扱いが酷すぎて、哀れだがコメディ色が強くおかしくもあった。 誰からも同情されない女の話と思っていたが、ボロボロになりながらも彼女の言うことが正しい所も多々あり、芯が強くて少し可愛く思えた。
  • ウディアレン監督の作品のいいところは何と言っても、音楽!軽快な音楽のお陰で悲壮感漂うシーンも何だか愉快に思えます。 ケイトブランシェットが、大富豪から一文無しへ転落した不幸な女を完璧に演じてます。精神不安定な役をあそこまで演じ切る役者魂はただただ凄いとしか言いようがない。 悲しい物語なのに面白いです。ウディアレン監督大好き。

参考URL
・youtube.com