ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のジャケット写真

第二次世界大戦中、300人ものユダヤ人をナチスの迫害から救ったポーランドの動物園経営者夫妻の実話を映画化。大戦勃発後、ヤンとアントニーナの夫妻は、経営する動物園にゲットーから救出したユダヤ人を匿う。だがそれは、自らをも危険に晒す行為だった。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:ニキ・カーロ
脚本:アンジェラ・ワークマン
原作:ダイアン・アッカーマン
出演:ジェシカ・チャステイン(Antonina Zabinska) ヨハン・ヘルデンベルグ(Jan Zabinski)

第二次世界大戦の始まり

時代は1939年、ヨーロッパで最大級の動物園をポーランドのワルシャワでヤンとアントニーナ夫妻が営んでいました。毎朝妻のアントニーナは動物園のゲートを開けた後、自転車で園内を周りながら動物たちに話しかける毎日を送っていました。

そんな平和な日々を過ごしていたある日、ドイツ軍がポーランドに侵攻し始めます。そして1939年9月にとうとうドイツ軍によるワルシャワへの攻撃が始まり、町は銃弾や爆撃によって破壊され、アントニーナと彼女の夫が営む動物園内も崩れてしまいました。

破壊された檻からは次々とライオンやラクダ、カンガルーの動物たちが逃げだし、町は混乱します。大きな象が逃げ出した時、ポーランド軍は危険と判断し射殺。この場面を見たアントニーナはどうすることもできずショックを受けます。

程なくしてドイツ軍も動物園に到着。以前アントニーナ達の動物園に招待したヒトラー直属の動物学者にしてベルリン動物園の園長:ルッツがやってきて、アントニーナに「少しでも動物を助けたい」と優しい言葉をかけ話しかけてきました。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=GP4R8Xh2Yg4

どんどんドイツ軍に支配されていく動物園

ルッツは希少価値がある動物をベルリン動物園に移動させることをアントニーナに提案します。夫のヤンが不在だったため一人で決断しなければいけなかったアントニーナはルッツの提案に賛成します。

しかし、帰宅したヤンはヒトラーの部下であるルッツを信用しておらず、勝手に決めたアントニーナを責めました。その不安は的中し、ルッツはナチスの軍隊と一緒に動物園へ来て、残っていた動物たちを殺してしまいました。

ドイツ軍に逆らうことができないヤンとアントニーナ夫妻は従うしかありませんでした。同時期にワルシャワに暮らしていたユダヤ人が次々とユダヤ人強制移住区(ゲットー)へ連れて行かされ、ユダヤ人の友人たちもアントニーナ達に別れを言わなくてはいけない状況になります。

そんな状況を目の当たりにした夫のヤンは、残虐な殺されたかをしているユダヤ人を少しでも救いたいと考え、アントニーナもヤンの考えに賛成し一緒に助けることにします。

ヤンとアントニーナ夫妻の大胆な作戦とは?

しかし、ユダヤ人を匿うことはとても危険な行為でした。もしばれてしまうと、アントニーナ夫妻はもちろん関係者全員が射殺されてしまいます。

思考を重ねた結果、アントニーナ夫妻はルッツに「動物園をドイツ軍に提供する養豚場にしたい」と提案します。ルッツは交換条件として「絶滅してしまったオーロックスを蘇らせる」よう言い渡し、アントニーナ夫妻は条件をのみ交渉を成立させます。

アントニーナ夫妻の作戦は、豚の餌用の食料を集めるために強制移住区へ行き、餌をトラックに積み込みながら捕らえられているユダヤ人をその餌用トラックに乗せて救出するというものでした。

作戦は着々と実行され、次々にユダヤ人が動物園の地下に匿われていきます。日に日に増えていくユダヤ人を、ヤンは協力者と一緒にワルシャワの郊外へ逃がしたりして必死に助けました。

そんな中ドイツ軍に暴行され、ショックのあまり言葉を失ってしまった少女・ウルスラが動物園へ逃げてきました。アントニーナは彼女の心の傷を癒そうとたくさん話しかけたり、動物園で唯一生き残ったウサギを紹介したりします。

そしてウルスラは元気を取り戻し、アントニーナ夫妻と一緒にユダヤ人の救出を手伝うようになります。

命を懸けて助けるアントニーナ夫妻

アントニーナ夫妻は動物園に毎日のように来るドイツ軍に匿っていることがバレないように、危険を感じたらピアノの音色で地下にいるユダヤ人に知らせたりしながら過ごしていました。

そして月日は流れ、1943年にワルシャワの強制移住区は排除されることになります。ドイツ軍によって既に別の場所へ移動しているユダヤ人もいましたが、残っていたユダヤ人は施設ごと焼き殺されてしまいました。

そんな中、動物学者のルッツはオーロックスの実験の経過確認のため頻繁に動物園に来ていました。実はルッツはアントニーナに好意を持っていました。そのことを知ったヤンは嫉妬していましたが、アントニーナは夫のヤンを愛する気持ちは変わらないとヤンへ伝え、その後ヤンとアントニーナの間に子供が生まれます。

ちょうどその頃ドイツ軍は戦争で不利になり始め、ワルシャワでもドイツ軍を排除しようと戦闘が繰り広げられていました。

戦争が終わる

ヤンはポーランドの人々と一緒に戦っていましたが銃で撃たれ行方が分からなくなりました。そしてとうとうワルシャワからドイツ軍の撤退が決まり、ルッツは夫がいないうちにアントニーナを強引に誘います。

アントニーナもルッツならヤンの行方が分かるのではと思い従っていましたが、やはり最後は抵抗します。怒ったルッツはアントニーナが何か隠し事をしていると気づき、動物園内を調べることにします。アントニーナは急いでユダヤ人を逃がし大事にはなりませんでした。

そして数か月後ドイツ軍は降参し、ワルシャワの復興が始まりました。捕らわれていた友人とも再会し動物園の再建に動いていた時、夫のヤンが帰ってきてアントニーナと子供たちは抱きしめ合います。

アントニーナ夫妻はユダヤ人を300人以上助けることに成功し、ユダヤ人を匿ったワルシャワ動物園は現在も開園されています。

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命の作品情報

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のジャケット写真

公開日
2017/12/15
監督
ニキ・カーロ
キャスト
ジェシカ・チャステイン ヨハン・ヘルデンベルグ
上映時間
124分
ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のユーザ評価

評価数:160件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • この時代にはきっと「映画になっていない勇者たち」が沢山存在していたのだと思う。
    彼らの勇敢さから今の私たちが学べるところは多いはずだ。
    人にも、動物にも優しくしたい。
    そして何よりも殺しあう醜い戦争を嫌いたい。
    「ユダヤ人を救った動物園〜アントニーナが愛した命」
    私たちの持つ良心に直接問いかけてくる「大切な作品」と言えるだろう。
    生きる事が当然の権利であるのと同じように、(どんな状況下においても)救う事が当然の行為であると思える人間であり続けたい。
    そんな気持ちにさせてくれる価値ある内容だと強く感じた。
  • ふむ。確かに、戦争という自然は、多くの不自然を産み出した。羅とは、鳥を捕まえる網のことである。人を、異常な理由で捕まえ、自由を奪ったこの戦争。しかし羅とは、連なる意味でもある。羅生とは、連なり生きること。その網の下、連なり生きた人間がいた、ただ生きていた動物がいた。それは事実である。その事実の核心に至る門を、私は見つけられなかったのだろう。その門の名は、「羅生門」。私は映画館を出た。何を言うべきか、口を噤み、目を瞑る。闇に浮かべたダビデの星。星は古からの羅針盤である。その星は、門の入り口へと私を誘い、こう告げていた。
    人に優しく。

戦争映画なら「戦場のピアニスト」もオススメ

第二次世界大戦でのナチス人が強いられた悲しすぎるストーリーを描いた映画はこれまで数多くの作品として残されています。「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」の舞台となった場所はポーランドのワルシャワですが、2003年に公開された「戦場のピアニスト」も同じくワルシャワが舞台となり作成されています。あらすじは、ユダヤ人でピアニストのウワディスワフ・シュピルマンがドイツ軍によって囚われますが、周りの助けもありなんとか逃げ出し隠れ家で命の危機を直面しながら戦争が終わるのを待ち続けるという内容です。ゲットーに収容された時の過酷すぎる環境や次々に抹殺されていく場面など、生々しい内容が組み込まれている映画となっています。主役を演じたエイドリアン・ブロディさんは今作品でアカデミー主演男優賞を受賞されていて代表作の一つになりました。

戦場のピアニストの作品情報

戦場のピアニストのジャケット写真

レンタル開始日
2003/08/22
監督
ロマン・ポランスキー
キャスト
エイドリアン・ブロディ(ウワディスワフ・シュピルマン) トーマス・クレッチマン(ヴィルム・ホーゼンフェルト大尉)
上映時間
148分
さらに詳しく見る>
戦場のピアニストのユーザ評価

評価数:1007件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • ナチスがユダヤの人々に残虐なことをしていたのは、知っていたが、具体的に知ることは、自ら避けていたところがあったが、この映画をみて、怒りのような悔しい気持ちになった。
    助かる、ユダヤ人、助からなかったナチスの軍人。
  • 第二次世界大戦下のユダヤ人たちを描いた作品を見たのは初めてだったが、とてもよかった。主人公やその周りの人達の環境がみるみる変わっていく様がよく描かれていてとても引き込まれた。作中ではショッキングなシーンが多々あるので見てて辛くなるが、そのような中で流れるピアノのメロディは本当に感動させられる。
  • 見ようと思ったキッカケは主演俳優のエイドリアン、吹き替えの宮本充さんが好きだからです。
    しかし途中で何度も見るのをやめようと思いました。例の車椅子のシーンが本当にショックで忘れられません。ふとした瞬間に銃声が鳴り響いて人がめっちゃ死にます。でも全部見てあのラストを迎えると見てよかったなって思えます。
    怖いけどもう一回見たいと思える作品です。

参考URL
・youtube.com