ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のジャケット写真

田中経一の同名小説を「おくりびと」の滝田洋二郎監督が嵐の二宮和也主演で映画化。絶対味覚を持つ料理人・佐々木充は、歴史の闇に消えた究極メニューの復元に挑みます。果たしてレシピは完成するのか?それではストーリーのあらすじからネタバレまでどうぞお楽しみください!

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:滝田洋二郎
出演:二宮和也(佐々木充) 西島秀俊(山形直太朗) 綾野剛(柳沢健) 宮崎あおい(山形千鶴) 西畑大吾(鎌田正太郎) 兼松若人 竹嶋康成 広澤草 グレッグ・デール ボブ・ワーリー 大地康雄 竹野内豊(三宅太蔵) 伊川東吾 笈田ヨシ(楊晴明)

天才的な舌を持つ佐々木充

2000年代初頭に一度食べたものを完璧に再現できる、いわゆる絶対味覚(麒麟の舌)を持つ料理人:佐々木充がいました。彼は人生で最後に食べる食事を作る仕事「最期の料理請負人」として働いていました。佐々木の能力は天才的で食べたことがない料理すら再現することができました。しかし佐々木は幼いころ両親を亡くし、孤児院で育ったため人を信用できない性格。

しかも料理には人一倍厳しかったことが影響し、自身の経営する店をつぶしてしまい借金を抱えていました。そんなある日、佐々木のもとに新しい依頼が舞い込みます。その内容については「中国に来て詳しく話をしたい」というものでした。

佐々木は依頼金額が高額なため、借金の当てになると思い中国へ向かいます。そこには中国料理界ではトップクラスの楊晴明がいて、彼が佐々木を呼び依頼したのです。楊晴明は高齢ながら見た目は元気そうな印象なことに佐々木は疑問を感じます。そして楊晴明は佐々木に依頼したい料理は「大日本帝国食菜全席」であることを説明します。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=mJfQ0JOePFU&t=2s

大日本帝国食菜全席とは?

大日本帝国食菜全席とは、1930年代軍から依頼を受けた料理人:山形直太朗が満州にやって来た時に天皇や来賓者のためにおもてなしをする料理として考案したもの。ところが、戦争が始まってしまったため大日本帝国食菜全席を実現できないまま山形は満州で命を落としました。

大日本帝国食菜全席のレシピは種類が100以上と膨大で、再現することに最初は躊躇した佐々木でしたが、借金が返済出来るほどの報酬金額を楊晴明が提示してきたため引き受けることにします。佐々木はさっそくレシピが「春夏秋冬」の4冊に分けて書かれていた事を知り、山形の妻が持っているのではと考え、探しますが既に亡くなっていました。

レシピを探している途中、山形と妻の千鶴の間に一人娘の幸という人物がいることを知った佐々木は日本へ戻ります。そして車いす生活をして余命を宣告された幸と会った佐々木は楊晴明から依頼を受けレシピが書かれた本を探している事を説明します。

ところが幸から山形と楊晴明は共に大日本帝国食菜全席を作った仲間だったのに裏切った人物だという話をされます。

レシピを探しに出た佐々木

幸によると「父の山形が楊晴明が中国のスパイだと知り、店を追い出した。その腹いせに楊晴明はレシピを盗み山形の命を狙い、その後もレシピ欲しさに妻の千鶴や幸までも襲ってきた」と佐々木は聞かされます。

佐々木は幸が唯一持っていた「秋」のレシピを見てレシピの内容はもちろん、他の料理人の動きに関しても事細かく書かれていたことに驚きます。これまで人を信用できなかった佐々木にとって考え方を変えられるほど圧巻の内容でした。

その後佐々木は残りのレシピは中国にあると思い中国へ戻ります。そして山形がかつて住んでした地域のレストランで「冬」のレシピを見つけます。残りは「春」と「夏」のレシピ。それらは楊晴明が持っていると思った佐々木は楊晴明のもとへ向うことに。その途中、山形の遺品を幸に渡そうと日本へ帰りました。

佐々木と再会した幸は、遺品の中にあった一通の手紙から「大日本帝国食菜全席」の秘密が分かったと佐々木へ言いました。ちょうどその時、佐々木のもとに楊晴明の使いの者から連絡が入り「幸と一緒に中国へ来るように」と言ってきました。そして佐々木と幸は一緒に中国へ向かいます。

大日本帝国食菜全席に隠された陰謀

幸は楊晴明と再会し、真実を話し始めました。軍から依頼を受けた山形がついに大日本帝国食菜全席を実現する日が迫ってきたとき、日本軍の少佐から天皇陛下が食べる料理に毒を盛ってほしいと指示されたのです。

満州にいた日本軍は天皇陛下が食べる前に必ず毒見役がいることを知っていたため天皇陛下自身には危害は加わらないことを知ったうえで、山形と一緒にレシピを作ってきた中国人の楊晴明を犯人に仕立て上げ、日本軍にとって邪魔な存在の中国人の権力者達を黒幕にするという嘘のシナリオを作り優位な立場になろうと考えていたのです。

もちろん山形自身は大切な料理を利用することは出来ないと考え、楊晴明を逃がそうとわざと嘘をつき突き放しました。そして戦争が始まったことで大日本帝国食菜全席は実現しませんでしたが、日本軍は陰謀がばれないようにレシピを奪い抹消しようと山形を襲い殺したのです。

そして楊晴明自身も中国で裏切り者として疑われないように生き残るために残りのレシピを千鶴や幸を襲いレシピを奪いました。では何故今頃になって楊晴明は大日本帝国食菜全席の再現を佐々木に依頼したのか、本当の理由を楊晴明は話し始めました。

楊晴明から明かされた真実

楊晴明は千鶴や幸に申し訳ない気持ちを持ち続けながらこれまで生きてきたこと、そしていつか山形が残したレシピを実現したいと考えていたことを幸に告げます。楊晴明は日本にいる幸の事を調べていたら幸が精神的に病む前に一人息子を産んでいて、その子供はご主人が引き取ったがその後ご主人が亡くなったので孤児院に入れていたことを知ります。

そこはかつて佐々木が暮らしていた孤児院と同じでした。

楊晴明は「幸の息子は佐々木である」と説明したのです、山形の孫である佐々木も山形と同じように麒麟の舌を持つ天才料理人という事も筋が通ります。そして幸の体調が悪い事を知った楊晴明が佐々木と幸を会わせたかったという本当の目的を知った幸と佐々木は大粒の涙を流しながら抱きしめ合います。日本へ戻った2人は幸の好物を佐々木が作り、その後幸は亡くなります。時が過ぎ、佐々木は山形が残したレシピと自分の店を出す準備をしていました。

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶の作品情報

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のジャケット写真

公開日
2017/11/03
監督
滝田洋二郎
キャスト
二宮和也(佐々木充) 西島秀俊(山形直太朗)
上映時間
126分
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ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のユーザ評価

評価数:370件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 映画にはストーリー、俳優陣、音楽など総合的に優れた要素がないと作品を観ている観客に勇気や感動を与える事は出来ないし、観た後でその想いを伝えたいと思う事はないでしょう。この作品はその全てを満たしている素晴らしい出来映えだと思います。物語は一場面一場面ゆっくりと進み、ラストレシピや麒麟の舌の意味を紐解いていきます。登場人物のひとりひとりを詳しく描いているので分かりやすく、ラストにその全ての人達がつながっていく過程を納得して観ていられます。豪華俳優陣も役に成りきり、特に二宮君の演技もその表情に深みが出てきて「母と暮らせば」の時より一段と感情移入が出来ており、益々楽しみな俳優さんです。
    飲食に携わった私には、ひとつひとつの料理を完成させる苦労が理解でき、それぞれのメニューの完成度の高さを感じられます。全てにおいて本物を追い求めた作品だからこそ、最後に観客の涙を誘うのでしょう。何度も観たくなる作品です。
  • タイトルの通り、料理が話の中心にあるが濃厚なヒューマンドラマ。観たあとに人と人と繋がりを強く感じることが出来ます。
    綾野剛さんが絶妙なアクセントになっているのも注目です!
  • 今年一番泣いた作品です。内容をよく知らずに観た映画でしたが、とてもとても良かったです。二宮君をはじめ、演技派の俳優さんばかりで厚みのある映画に仕上がっていました。

瀧田洋二郎監督作品「おくりびと」もオススメ!

ラストレシピの監督は瀧田洋二郎氏で、2008年に公開された「おくりびと」ではアカデミー賞外国語映画賞や日本アカデミー賞でも最優秀作品賞を受賞されています。おくりびとのあらすじは、夢を諦め田舎へ帰ってきた主人公が再就職先を探していた時、半ば強引に納棺の仕事をすることになります。なんとなく始めた仕事をしていくうちに納棺の大変さ、厳しさを感じていたとき、何年も疎遠だった父親の死が訪れます。そして主人公は父親の納棺を務めます。正直マニアックな職業とも言われる納棺ですが、ストーリーには仕事の厳しさや家族の愛についてメッセージ性を感じられる感動の映画となっていますのでおすすめです。

おくりびとの作品情報

おくりびとのジャケット写真

レンタル開始日
2009/03/18
監督
滝田洋二郎
キャスト
本木雅弘 広末涼子 余貴美子
上映時間
131分
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おくりびとのユーザ評価

評価数:734件
評価 :★★★☆☆(3.9/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 納棺師という仕事、当時は知らなかったし興味がなかったけど、祖母の納棺の儀式を見てから観たので色んな想いが込み上げてきた。どの納棺師さんも、これだけ丁寧に見送ってもらいたい。
  • 好きな映画で何度か鑑賞しています。チェロの音色と重なるとミスマッチなはずの納棺が不思議と美しくみえます。ラストの父親を納棺する場面が印象的でした。
  • 何度も観ました。何度も泣きました。そして又観たいと思っています。誰しもが感じる偏見を、亡き人への厳粛な姿勢で払拭していく物語は生き方の教科書の様な気がします。

参考URL
・youtube.com