ワルキューレのジャケット写真

ドイツ国内で実行されたヒトラー暗殺計画を描くサスペンス・アクション。現在ではドイツの英雄として知られるシュタウフェンベルク大佐を、「ザ・エージェント」「マグノリア」のトム・クルーズが演じる。他の出演者も、「恋の骨折り損」「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のケネス・ブラナー、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのビル・ナイ、「ウォンテッド」のテレンス・スタンプなど名優たちが集まった。監督・製作は、「ユージュアル・サスペクツ」「X-メン」シリーズのブライアン・シンガー。脚本は、「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞し、ブライアン・シンガーとは盟友であるクリストファー・マッカリー。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:ブライアン・シンガー
脚本:クリストファー・マッカリー ネイサン・アレクサンダー
音楽:ジョン・オットマン
出演:トム・クルーズ(クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐) ケネス・ブラナー(トレスコウ少将) 

シュタウフェンベルクによる「ワルキューレ作戦」

1943年。第二次世界大戦の真っただ中、ヒトラー率いるナチスドイツの横暴に眉をひそめているのは、国外の者ばかりではありませんでした。北アフリカの前線で戦うドイツ軍人クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐もまた、自国の現状を憂える者の1人。

今やドイツの敗戦は色濃く、ナチスの蛮行の数々はぬぐいがたい汚点となって歴史に残ろうとしています。一刻も早くこの状況を終わらさねばならない。そう感じているのは彼だけでななく、ヒトラーを暗殺し、現体制を覆そうと目論むグループがあったのです。

国防軍のトレスコウらは、一度は爆弾でヒトラー暗殺を企てるものの、あえなく失敗。仲間も1人逮捕され行き詰っていた彼らは、前線から重傷を負って戻ってきたシュタウフェンベルクに白羽の矢を立てます。シュタウフェンベルクは彼らのビジョンに疑念を抱くものの、トレスコウの説得によってグループに加わることにします。そしてシュタウフェンベルクが彼らに提案したのが、「ワルキューレ作戦」でした。

ワルキューレ作戦とは、本来は国防軍の国内予備軍を動員し、非常時の任務にあたらせるというものでしたが、シュタウフェンベルクはそれを利用してヒトラー暗殺後、クーデターを起こそうと考えたのです。暗殺成功後、いち早く予備軍を動員してSS(ナチス親衛隊)の鎮圧と、首都ベルリンの制圧に動く。これがシュタウフェンベルクの計画でした。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=2KltwIhHUsc

最初の作戦

しかし、それにはワルキューレ作戦の改ざんと、国内予備軍司令官フロムの抱き込み、そしてヒトラー自身の署名が必要でした。シュタウフェンベルクらは、ワルキューレの内容を書き直し、ヒトラーの側近を引き入れるなど、計画実行に向けて着々と準備を進めていきます。

そして予備軍参謀長に任命されたシュタウフェンベルクは、ヒトラーに近づく機会を獲得。フロムと共にヒトラーの山荘を訪れると、改ざんしたワルキューレ作戦への署名に成功するのでした。いよいよ準備が整うと、決行の日は1944年7月15日と決定します。

祖国の運命をかけた作戦は、事前に予備軍に動員命令を出し、後はヒトラーが参加する戦況会議の場に爆弾を仕掛けるだけ。しかし、ヒトラーと共にターゲットとなっていた親衛隊指導者ヒムラーの姿がなく、上層部に作戦決行の確認をする間に、暗殺の機会を逃してしまいます。

計画が失敗し、勝手に予備軍の動員を出されたことでフロムは激怒。しかもクーデター後に首相に座る予定だったゲルデラーにも逮捕状が出されるなど、グループは追いつめられた状況となっていました。シュタウフェンベルクはこれ以上作戦に政治家が干渉することを拒み、今後は即断即決で動くことを決めます。

ワルキューレ作戦の開始

いよいよ後がなくなったシュタウフェンベルクらは、次の決行日を7月20日に決定。今度こそ失敗は許されません。東プロイセン州にある総統大本営”ヴォルフスシャンツェ(狼の巣)”での会議に出席したシュタウフェンベルクは、カバンに忍ばせた爆弾の用意に取り掛かります。

しかし、前線で腕の一部を失った彼は、なかなかうまく爆弾に信管を取り付けることができません。緊張の時が過ぎ、付き添いの兵士の目を何とかごまかして、やっと爆弾のセットに成功。15分ほどの時間を経て、カバンの中のプラスチック爆弾が爆発する仕掛けでした。

ところが、いきなり予想外の出来事が――暑さから議場が別の建物に変更されたのです。新しい場所は開いた窓が多く、爆弾の威力が十分に発揮できません。しかしもう後戻りができないシュタウフェンベルクは、カバンをヒトラーの近くに残し、電話に出るふりをして議場を後にします。再び緊張の一瞬。そして、またもやここで運命のいたずらが起ります。ヒトラーの近くに置いたはずのカバンは、出席者の1人によって位置をずらされたのです。建物を出て足早に立ち去ろうとするシュタウフェンベルクの耳に、轟音が鳴り響きます。爆弾は無事爆発したのです。間一髪で狼の巣を脱出したシュタウフェンベルクらはベルリンへ急ぎます。ヒトラーの死の確認が取れず、遅れていた予備軍の動員もようやく始まり、いよいよワルキューレ作戦が発動されたのでした。

作戦の結末は…

ついに始まったクーデター。シュタウフェンベルクらは狼の巣からの通信を遮断し、SSの逮捕とベルリンに駐在する部隊の掌握に動き出します。しかしフロムが確認すると、遮断されたはずの狼の巣と連絡が取れ、しかも総統も生きているとのこと。

ですがもはや、動き出した作戦を止めるわけにはいきません。反抗するフロムを監禁すると、次々にベルリン制圧に向けて手を打っていきます。関係各所を抑え、クーデターは成功間近と思われたその時、予備軍に向けシュタウフェンベルクの逮捕令が出されます。異なる命令に戸惑う部隊。しかしゲッベルス逮捕に向かった予備軍のレーマー少佐は、ヒトラー本人からの電話を手渡されます。

総統生存の確認が取れた今、クーデターの勢いは削がれました。通信指令室でも、シュタウフェンベルクらの指令を流すことは禁じられ、一気に形勢が逆転していきます。ついに予備軍も撤収を開始。打つ手のなくなったグループからは、1人、また1人と味方が去っていくのでした。そしていよいよ、グループの本拠地にも軍の手が回ります。ヒトラーの命令は「生かして捉えよ」でしたが、彼らとの関わりが露見するのを恐れたフロムは、独断で死刑を宣告。

その場で刑が行われることになります。次々に同志が銃弾に倒れていく中、シュタウフェンベルクは声高らかに「ドイツよ永遠なれ!」と叫んで最期を迎えるのでした…。彼らの死から9か月後、ヒトラーはベルリンで自決。1945年5月にナチス・ドイツは崩壊し、シュタウフェンベルクらが夢見た新しい時代が、ようやく幕を開けることになります。

ワルキューレの作品情報

ワルキューレのジャケット写真

レンタル開始日
2009/07/24
監督
ブライアン・シンガー
キャスト
トム・クルーズ(クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐) ケネス・ブラナー(トレスコウ少将)
上映時間
120分
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ワルキューレのユーザ評価

評価数:729件
評価 :★★★☆☆(3.5/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • トム・クルーズの書く日記や命令書は『ドイツ語』、話し言葉は『英語』と言った映画作成上の矛盾はあるが、命をかけた人々の緊迫感の描き方は素晴らしい。
    ヒトラー暗殺を計画する反乱分子の中にも、自分の命を投げ打ってもと考える人から、参加はしても最終決断ができない人、見返りが大きいなら手伝っても良い程度の人、
    「人間の保身」と「現状を変えたい事の葛藤」が見事に描かれている。

  • 第二次世界大戦も終わりに近づいた頃、ヒトラーの暗殺計画が持ち上がります。それがワルキュール作戦です。

    歴史書で結末を知っているのに、ハラハラドキドキしました。思わず「成功して」と祈るほど。
    ラストはやっぱり切なかったけれど、良い映画でした。

  • 第二次世界大戦の終わりごろ、連敗を続けるドイツ軍総統、ヒトラーを暗殺するために最大のクーデターが計画される。作戦ワルキューレを描いた映画。

    良かった点:
    ヒトラーと聞くだけで、怖いイメージが沸くので、彼の暗殺計画にドキドキしました。結果どうなったかは歴史書により知っているのに、どうもドキドキしてしまうところが楽しめました。
    計画者らがみんな萎縮する中、トムクルーズの凛とした芝居がかっこよかったです。ハマリ役でした。

参考URL
・youtube.com