僕と妻の1778の物語のジャケット写真

「なぞの転校生」などの原作者、眉村卓とその夫人の実話をベースに、「笑の大学」の星護監督が映画化。余命1年と宣告された妻のために毎日欠かさず短編を書き続けたSF作家の姿を描く。出演は「BALLAD 名もなき恋のうた」の草なぎ剛、「FLOWERS フラワーズ」の竹内結子。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:星護
原作:眉村卓
脚本:半澤律子
音楽:本間勇輔
出演:草彅剛 竹内結子 谷原章介 吉瀬美智子

SF作家の苦悩

牧村朔太郎(朔太郎)は、空想が大好きで考え事を始めたら現実を忘れてしまうSF作家。銀行に勤める妻・節子とは高校の同級生で、16年経った今も仲が良い夫婦です。朔太郎は日々、おびただしい数のロボットの人形や宇宙船模型が並んだ書斎でSFを書き続けています。それを見守る節子は誰よりも朔太郎を理解し作品を愛していました。

しかし、SF小説の読者数が減少し続けている中、朔太郎は編集の新美から恋愛小説を書くように勧められます。朔太郎と同期デビュー作家で友人でもある滝沢は、SFから恋愛小説に転向して、大人気作家になっていました。恋愛小説に興味のない朔太郎は断ってしまいます。そしてある日、節子は腹痛に襲われました。妊娠かと思いましたが、実際は大腸がんに侵されていたのです。医者から節子の余命は1年と告げられた朔太郎でしたが、節子には「必ず治る」と笑顔で伝えました。

妻の力になろうと料理をしたり洗濯をしたりしましたが、どうにもうまくいきません。「笑うことで免疫力があがることがある」という医者の言葉を思い出した朔太郎は、その日から毎日一遍ずつ節子のために「笑える短編小説」を書くことを決意したのでした。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=OrUaMT__HmM

毎日一遍365日

毎日一遍ずつ小説を書くということは、想像以上に大変でした。書きたいアイディアが出てこない時は、部屋を歩き回ったり、散歩に行ったりします。雨漏りがする日も、傘をさして原稿を書くのでした。毎日小説を書いて、毎日節子に読んでもらいます。節子が病院にいる時はFAXで送りました。最初はうまく節子を笑わせることが出来なかった朔太郎でしたが、少しずつ笑ってもらえるようになっていきました。

毎日書いて、節子が読み、棚の上に載せる、が繰り返され、次第に原稿の厚みが増していきます。こうして余命を告げられて1年、365話目の原稿が完成した日、朔太郎と節子は、友人の滝沢夫婦と編集者の新美が開いてくれた、「宣告された余命以上に生きられたお祝い」の食事会を楽しむことが出来ました。高校の同級生という話、朔太郎の原稿のために行けなかった新婚旅行の話、アルバムを眺めながら思い出を話します。「女運はいいんですね。」という新美の言葉に笑ってうなずく朔太郎と節子なのでした。

悪化する病状と新婚旅行

2年3年と経つにつれて、節子の病状は少しずつ悪くなっていきました。今までの薬ではがんを抑えきれなくなってきたのです。さらにがんの進行を抑えるには、保険対象外の抗がん剤が必要でした。高額な治療代を捻出するために、朔太郎は恋愛小説を書くことにしました。その事に気付いて、節子は怒ります。自分のために、朔太郎が意に沿わない恋愛小説を書くことが嫌なのです。

朔太郎は、SFに戻ることにしました。毎日一遍の小説も書き続け、闘病生活も5年目になりました。節子はもう自力で歩くことが出来ず、車椅子生活になっていましたが、行けなかった新婚旅行に行きたいと言い始めます。写真に写っている大きな木の生えている場所に行きたい、という節子の願いを聞いて、二人は北海道に旅行に行くことにしました。

青い空と大きな木を二人で眺め、手を繋いで笑顔で写真を撮ります。幸せな旅行でした。しかし、旅行は節子の体力を大きく奪いました。節子は再度入院することになりました。

近づく死、そして別れ

節子のための小説は1700話を超えました。節子は指先の痛みで、朔太郎の原稿が持てなくなってしまいました。それでも、朔太郎は病院で書き続けます。一心不乱に書き続ける朔太郎の様子に、患者や看護師は不気味に思い、遠巻きに見ていました。そこで、一人の清掃員の老人が「あの人は作家で、病気の奥さんのために毎日小説を書いているんです。」と説明してくれました。

そこから、周囲の朔太郎を見る目が変わります。皆が応援し、見守ってくれました。朔太郎は、毎日原稿を朗読します。もう、小説とは言えません、エッセイです。それでも書き続け、1774話、1775話、ついに節子は家族が見守る中で亡くなります。

場面が変わり、自宅に棺が運び込まれました。皆が葬式の準備をする中で、家族も弔問客もほったらかしにしたままで、朔太郎は最後の原稿を書き始めました。最終話の1778話目は、途中からペンを紙に当てずに書いています。最後に「また一緒に暮らしましょう。」という言葉で原稿を完成させました。

僕と妻の1778の物語の作品情報

僕と妻の1778の物語のジャケット写真

レンタル開始日
2011/07/09
監督
星護
キャスト
草彅剛 竹内結子 谷原章介 吉瀬美智子
上映時間
139分
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僕と妻の1778の物語のユーザ評価

評価数:838件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 全ては1778話目の物語に詰まっている。
    眉村卓先生の生涯の一冊であることは間違いでしょう。
    こんなにも人は人を愛することが出来るんだと自分には希望の様にも感じました。
    何より実話だからこそ感動出来ます。

    新潮新書から出ているようですがカズレーザーがTVで紹介した影響でどこも売り切れです。
    早く読みたい!

  • この映画はSF作家の眉村卓がモデルだという。これが実話に基づいているのかと思うと、余計に涙が止まらない。
    頭の中が常にSF状態の朔太郎。ロボットオタクのようなコレクションに囲まれたユーモラスな暮らし。そんな彼のすべてを理解し愛した妻節子。映画は、冒頭から涙の最終章に向かうまで、これでもかと言うほどに、二人の幸せな愛を綴っていく。そこには悲しみよりも強い「幸せ」があるのだ。
    一貫してゆっくりとした時の流れと音楽、そして、病院の廊下を消灯したときに窓から光がさすシーンが素晴らしかった。
    時間をたっぷりとって、ゆったりと見てほしい映画である。
  • 主人公が書く、劇中に出てくる小説は、どれもいいとは思わなかったが(眉村
    卓さんすみません!) 映画自体はとてもよかった。TVドラマ「僕の生きる道」
    のシリーズを手がけたスタッフが集結しただけあって、草なぎ剛は、彼がもっ
    とも得意とする人物像を思う存分に演じきれた作品と思う。竹内結子は、綺麗
    な女優さんで好きなタイプなのだが、些かワンパターンな演技が気になるとこ
    ろ。まあ、この作品ではイメージとしては悪くはないと思う。実話から生まれ
    た物語で、誰もが突然見舞われるかもしれないガンの話だけに見入ってしまっ
    た。不幸にも、そういう境遇に陥ってしまった時は、嘆き悲しむだけでなく、
    まず、自分にできることは何かを最初に考えることから始める。人は自分のた
    めより、愛する人のためだからこそ頑張れるものである。そして、それが自分
    の生きるべく心の支えとなる。勇気づけられる作品だった。病院で、妻のため
    の小説を一心不乱に書き続ける主人公の姿を見て、周りの人たちが静かに応援
    するシーンも感動的だ。映画としては、ありきたりな不治の病を扱った作品な
    のだが、なぜかヤケに感動してしまった。

草彅剛の「僕」シリーズ

「僕と妻の1778の物語」は、草彅剛が演じてきた「僕シリーズ」の4作目です。同シリーズの「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」も合わせてご覧いただくと、全体像が把握でき、視界が広がると思います。

僕の生きる道の作品情報

僕の生きる道のジャケット写真

レンタル開始日
2003/06/27
監督
橋部敦子
キャスト
草彅剛 矢田亜希子 谷原章介 森下愛子
上映時間
140分
さらに詳しく見る>
僕の生きる道のユーザ評価

評価数:294件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 草なぎくんがアパートで一人でいるシーンは見ていて切なくなりました。分かってはいてもやはり気分が重くなりました。矢田亜希子の草なぎくんに対する態度の変化はちょっと、え?と思うところも多いものでした。今思うと「世界にひとつだけの花」はけっこうシリアスな作品の主題歌だったのですね。
  • 「僕の生きる道」第一弾にして、
    最高傑作。

    草薙剛の気迫。
    周囲を固める役者たちの隙のない名演。
    なかなか日本のドラマを認めることのなくなった昨今ですが、
    この作品は、数年前ながら名作中の名作のひとつと言って良いでしょう。

  • 非常に丁寧に作られたドラマです。草なぎ剛という俳優は上手くないですが説得力がある演技をする。それが死を宣告された若者という役柄に大変にプラスに働いている。またシナリオの質も高く久々の見ごたえのあるドラマ。

参考URL
・youtube.com