女が眠るときのジャケット写真

作家の清水健二(西島秀俊)は、1週間の休暇を取って妻の綾(小山田サユリ)と共に郊外のリゾートホテルを訪れる。初めて書いた小説がヒットしたものの、その後はスランプに陥り、就職が決まっていた健二は、妻との間に倦怠期を迎え、無気力な時間を過ごしていた。

監督:ウェイン・ワン、原作:ハビエル・マリアス、脚本:マイケル・K.レイ シンホ・リー 砂田麻美、出演:ビートたけし 西島秀俊 忽那汐里 小山田サユリ

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

1週間の休暇中に出会う不思議なカップル

健二(西島秀俊)と綾(小山田サユリ)の夫婦は、1週間の旅行でホテルに滞在していました。健二は名のある賞の受賞歴を持つ小説家でしたが、新作が書けず秋から会社員として働くことが決まっています。妻の綾は編集者をしており、この滞在中にも毎日働きに出ていたのです。

ある日、健二はホテルのビーチで気になるカップルを見つけます。初老の男(ビートたけし)と若くて綺麗な女性(忽那汐里)です。

健二はなぜか2人のことが気になり、後を付けて何者であるのかを知ろうとします。2人は「IIZUKA」という小さな店から出てきて、仲睦まじく歩いていきます。健二は「IIZUKA」に入り、少女と両親、そして1人の男が写った写真を見つけるのです。

店主の飯塚(リリーフランキー)は、少女は美樹という名前であることを教えます。健二が少女と男との関係を尋ねると、飯塚は知らないと答え、さらに「変な質問をするときは理由を言え」と迫るのです。

夜、プールサイドからカップルの部屋を覗くと、男が女の寝姿をビデオ撮影していました。別の夜にプルーサイドに座る男とコンタクトをとった健二ですが、男は「10年前から撮ってるビデオを毎日上書きしている。最後の日を記録するためだ」と説明するのでした。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=1gsf5F22mBQ

寝姿を撮影する佐原と正体不明の美樹

ホテルの外で、健二と綾が食事をしていると例のカップルが現れました。健二は妻に「彼の名は佐原だ」と紹介し、佐原らにも妻のことを紹介します。

佐原の部屋に招かれた健二は、上書きせずに記録している数本のビデオを見せられます。内容はすべて寝姿だけ。しかし佐原は「徐々に変わってるんだ」と話すのでした。

ある日、佐原と美樹が2人でホテルを出るのを確認した健二は部屋に侵入し、記録してあるビデオを再生するのです。 綾と夕食をとるために駅で待ち合わせしていた健二は、スーツに着替えてタクシーに乗り込みます。すると突然美樹が現れ、健二の問いかけに答えず「出して」とだけ告げるのです。

具体的な場所を言わずにタクシーを走らせる美樹は、強い雨風のなか1人で降りて走っていきます。崖になる岩の上で立ちすくむ美樹を、健二は両手で抱きしめるのでした。

4人の関係が複雑になる夜

綾をホテルに帰した健二ですが、妻との約束を守ることはできませんでした。部屋の窓から外を見つめていると、なんと綾と佐原が2人で歩いてるのです。

帰ってきた綾に佐原との関係を問い詰める健二。すると綾は「健二が佐原さんの部屋覗いてたって言ってたよ」と話します。そのまま喧嘩に発展させてしまう2人ですが、健二は背を向けて泣く綾を無理やり抱くのでした。

次の日、綾は仕事へ出かけ、しばらくすると警察がホテルに来ていることに気付きます。石原(新井浩文)と名乗る刑事が健二に近づき、「佐原の連れが行方不明だと届があった」と説明するのです。

「自分は関係ない」と訴える健二は、石原の言葉によって佐原の部屋に侵入したことがバレていたと知ります。さらにホテルには監視カメラがあり、「いつも誰かに見られていることを覚えておいて」と告げられるのでした。

飯塚の妙な呟き、そしてその後…

整理できない状況に戸惑う健二のもとに、1通の伝言が届きます。そこには「IIZUKAで会いたい」という言葉と「美樹」の文字。

健二は飯塚のもとへ再び訪れ、美樹と待ち合わせの約束があることを説明しました。しかし美樹は現れません。飯塚は店を出ようとする健二を引きとめ、昔の写真があるという2階へと案内するのでした。

飯塚は、アルバムをめくりながら「美樹の両親は親友に裏切られた」と語ります。美樹の両親と佐原の関係を知っていたのです。そして意味深な言葉を並べ、最後に健二の顔を見て「あいつに似てるよね」と意味ありげに呟くのでした。

どれくらい時間が進んだのでしょう。豪華なレストランで知人と席をともにする健二と綾。健二が書き上げた小説のヒットを祝う会でした。

何気なく目を向けた先には、あのときの佐原の後ろ姿が――健二は迷わず席を立ち、人混みに消えそうな男を追いかけます。混雑する街なかでようやく見つけた男に「佐原さん」と呼びかけると、佐原は小さく微笑み、そして静かに歩いていくのでした。

考えれば考えるほど真意が分かれる物語

2016年に公開された本作「女が眠る時」は、スペイン人作家の小説を原作とした映画です。ビートたけしをはじめ西島秀俊や忽那汐里、さらに特別出演でリリーフランキーという豪華キャストが揃っています。

1人の小説家が出会った不思議な男との物語ですが、核心に迫る部分は最後まで曖昧なまま終わってしまいます。最大の謎は、そもそも健二が見た1週間の出来事が本当だったのか、ということ。そして佐原が何者で、美樹のその後がどうなったのかも語られていません。

飯塚が語るいくつかのエピソードも奇妙なものですが、「ヒットした健二の秀作」がホテルでの1週間と関係があることは容易に想像できるでしょう。

視聴者によっていくつかの結末が分かれる作品「女が眠る時」。自分なりに解釈して、作者が伝えたかった真意について考えてみましょう。

女が眠るときの作品情報

女が眠るときのジャケット写真
レンタル開始日
2016/08/03
監督
ウェイン・ワン
キャスト
ビートたけし 西島秀俊 忽那汐里 小山田サユリ 
上映時間
103分
GEOで購入!
女が眠るときのユーザ評価

評価数:811件
評価 :★★★☆☆(2.8/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 難しい映画。モヤモヤします。ネットに転がってるある解釈でスッキリはできたものの… 普通に観てたら絶対にわからんし、考えを巡らすほどの魅力は残念ながらなかった。 リリーフランキーが映るシーンは全部とても良い。サスペンスフルでした。
  • こういう人間の内側をじりじりと侵食する話は好き。どこまでが事実でどこまでが妄想なのか。
  • この作品は前情報があったほうが楽しめる気がしました。普通に観ると女が眠る時の映像が官能的に感じないため男が狂気に変わる感覚がつかめず置いてきぼりのままラストを迎えます。 そうではなく落ちぶれた作家が妄想と現実の間で小説を書いていく様、何がほんとで何がフィクションかを見破りながら見たほうが楽しめる作品に感じました 二回観る覚悟がなければオススメ出来ない作品です!

伏線が無数に張られた「メイド・イン・マンハッタン」もオススメ!

さまざまな伏線を考えされられる小説を、見事に映像化したウェイン・ワン監督。彼の手によって2002年に公開された映画「メイド・イン・マンハッタン」の紹介です。 ひとり息子を大切に育てるマリサは、高級ホテルで勤務するシングルマザー。小さいけれど思いがけないトラブルをきっかけに、楽しくてロマンティックな恋が発展していく物語です。 大人の純粋な恋愛、という言葉がぴったりな作品。無意識に笑顔がこぼれるようなラブストーリーを楽しみたい方にはおすすめの映画です。

メイド・イン・マンハッタンの作品情報

メイド・イン・マンハッタンのジャケット写真
レンタル開始日
2003/12/19
監督
ウェイン・ワン
キャスト
ジェニファー・ロペス(マリサ) レイフ・ファインズ(クリス)
上映時間
105分
GEOで購入!
メイド・イン・マンハッタンのユーザ評価

評価数:243件
評価 :★★★☆☆(3.5/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • シングルマザーのホテルのメイドが、ちょっとしたことから下院議員と出逢う。誤解から始まった二人だが互いに惹かれ愛し合うがメイドだと知らない議員に素性がバレてしまいメディアにも追いかけられる。最後二人を引き合わせたキューピットが息子だった。夢のあるシンデレラストーリーで楽しめた。
  • ストーリーは奇抜でもないけれど、雰囲気が良かった。 メイドにありながら、お客の服を勝手に着て出掛ける所にはびっくりでしたが。まぁその辺がいかにも映画。 難しいことは何も考えなくていいし、程々に大人な感じで観易いです。 後味も◎。 少しだけ登場するジェニファー・ロペスのダンスシーンはさすが。
  • ジェニファー・ロペス演じるメイドの子持ち役が非常に可愛く見えました。 シンデレラストーリーの王道で結末も安易に予想できちゃうのにこの手の映画には毎回やられてしまいます。。。気のいい同僚や話のわかる上司。そして打算のない純愛に泣けてしまいました。

参考URL
・youtube.com