東京タワー オカンとボクと、時々、オトンのジャケット写真

母の女手一つで育てられた主人公(オダギリジョー)が、ガンに冒されつつも気丈に生きる母を支え、やがてその死を看取る…。互いを思いやりながら慎ましく暮す母と息子の姿を堅実な演出力によって描き出した自伝的ストーリー。原作はリリー・フランキーの同名小説。

監督:松岡錠司、原作:リリー・フランキー、脚本:松尾スズキ、出演:オダギリジョー 樹木希林 内田也哉子 松たか子 小林薫

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オカンとボクと、時々オトンな思い出

物語は父と母と、小さな頃のボクの思い出から始まります。 1960年代のある真夜中、オトンが玄関の戸を蹴破って帰ってきます。ボクは3歳でした。真夜中に帰ってきたオトンは酔っ払っており、ボクに焼き鳥の串を食べさせてきます。そんなオトンを見たオカンは、オトンをフライパンで殴ります。酔っ払った父とそれを嗜める母とボク、これは故郷で過ごした短いけれど楽しかったボクの思い出です。

しかし酔っ払いのオトンに手を焼いたオカンは、ボクを連れて実家へ帰ることにします。実家では妹のブーブーおばさんの小料理屋を手伝います。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=joSlts9yntY

ボクの進学と支えてくれるオカンの愛

ボクはオカンの実家で、オカンと妹と過ごしていましたが、中学三年生になった時、街を出ることにしました。大分にある美術学校への進学が決まり、下宿先で一人暮らしすることになります。出発の日、オカンは駅に見送りに来てくれました。オカンがボクに持たせてくれたカバンの中には、弁当箱、新しい下着、それからしわくちゃになった1万円札の入った封筒がありました。ボクはオカンの作ったおにぎりを食べながらも涙が止まりません。

美術学校へ進学したのち、武蔵野にある美術大学への進学が決まったボク。大分から東京へと、さらに故郷から離れることになります。オカンは仕送りを続けてくれました。にも関わらず、ボクは仕送りのお金を遊びに使ってしまいます。更には留年も決定します。しかし留年について、オカンがボクに怒ることは一度もありませんでした。

オカンの病気と東京での二人暮らし

仕送りで遊び、留年したボクでしたが、無事学校を卒業します。しかし卒業した後は、就職もせず、ブラブラと毎日を過ごすようになります。卒業後も仕送りをもらい続け、借金をしようとします。しかしボクは、オカンを悲しませたくないという思いから、連絡を絶ち、仕送りを止めます。その後、生活を改めたボクは仕事をもらい、イラストレータやコラムニストとして一生懸命仕事に励みます。段々と東京での暮らしも順調になっていきました。

ある日、久しぶりにオカンと連絡を取ります。するとオカンは、自分が癌になり、手術をしていたことを話します。それを聞いて驚くボクでしたが、オカンを東京に呼び、共に暮らすことを提案します。オカンは東京へやってくることを了承します。オカンが上京した日には、東京を案内しました。そこでボクは1つの約束をします。それは、ボクの仕事がひと段落したら、一緒に東京タワーの展望台へ行くこと。

東京で過ごす、ボクとオカンの2人暮らしは楽しいものでした。料理が好きで、気の回るオカンを慕うのはボクだけではありません。ボクの友達もオカンを慕い、楽しく過ごす日々が続きます。オカンはオトンと過ごした日々のことをよく話していました。

癌の再発と果たせなかった約束。

しかし楽しい日々も長くは続きません。オカンの癌が再発したのです。癌の治療のために入退院を繰り返すオカン。抗がん剤の副作用でつらい思いをするオカンは、日に日に衰弱していきます。ボクはそんなオカンの姿を見て、治療をやめることを決心します。死期が早まることは重々承知の上で、つらい苦しみから解放したかったのです。抗がん剤治療をやめたことで、つらさから解放されたオカンのもとへ、離れて暮らしていたオトンもやってきました。昔のように3人揃って過ごす時間ができます。

オカンは、ボクとおとんが見守る中で「ありがとう」と口を動かしながら息を引き取りました。オカンの残したものには、オカンに抱っこされた赤ん坊のボクの写真などの他に、ボクへ当てたメッセージもありました。ボクはオカンが生きているうちに東京タワーへ登ることができませんでした。約束を果たせなかった悔いを心に残しながら、オカンの位牌を手に、東京タワーへ上りました。

東京タワー オカンとボクと、時々、オトンの作品情報

東京タワー オカンとボクと、時々、オトンのジャケット写真
レンタル開始日
2007/04/20
監督
リリー・フランキー
キャスト
オダギリジョー 樹木希林 内田也哉子 松たか子
上映時間
142分
GEOで購入!
東京タワー オカンとボクと、時々、オトンのユーザ評価

評価数:150件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • まだ母親になったこともなく、常に自分中心に自由気ままに生きている私にとって、この映画のオカンの姿があまりに偉大。色んな場面で、何度も母というもののあたたかさ・優しさ・ふところの大きさを目の当たりにさせられました。大学の4年間、実はほとんどなんにもしてなくて卒業も危ういというボクには、激怒するかと思いきや、なんで頑張れんやったとかね〜・・・と、自分の中で静かに繰り返し考え込んだオカンの様子が印象に残り。 常に、自分より我が子。我が子を信じ、陰ながら応援し続ける。死ぬまで。そして死んでからも。それがオカンの幸せなのだ〜と、オカンのボクを想う深い愛情を見せ付けられ感動させられました。そんなオカンも、オトンが見舞いにくるとなったら、しきりに髪形を気にするところがまた可愛かった。樹木希林さんのオカンが本当に良かったです。
  • 「オカン」が劇中で言います。「ほらお肉は沢山あっても美味しいところはほんのチョビットだから・・・」  天邪鬼の私は「そんなことはない、もっともっと幸せになっていいんだよ。」と言いたくて仕方ありませんでした。しかしそれが間違っている事に、最期の最期に気付く私は、やはり”自分勝手なダメ男”なのでしょう。
  • オカンに頼りっぱなしの青年の半生を描いているのに、妙に無頼な感じがする映画です。職業はあるのに無頼。オダギリジョーさんがリリー・フランキーさんを演じているからなのか、オダギリジョーさんが演じている人がリリー・フランキーさんだからなのか、そのどちらかと言うよりも、その両方の理由からでしょう。さらに言いますと、男の俳優さんよりも女の俳優さんの方が凄い顔触れで、ある意味、オール・スター映画になっています。

参考URL
・youtube.com