武士の一分のジャケット写真

小藩に仕える下級武士が妻の名誉を守るため、盲目にもかかわらず無謀な果し合いに挑む時代劇。「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く、原作・藤沢周平、監督・山田洋次による時代劇シリーズの第3弾。

監督:山田洋次、脚本:山田洋次 平松恵美子 山本一郎、出演:木村拓哉(三村新之丞) 檀れい(三村加世) 笹野高史(徳平) 小林稔侍(樋口作之助) 赤塚真人(山崎兵太) 綾田俊樹(滝川勘十郎) 近藤公園(加賀山喜右衛門) 岡本信人(波多野東吾) 左時枝(滝川つね) 大地康雄(玄斎) 緒形拳(木部孫八郎) 桃井かおり(波多野以寧) 坂東三津五郎[十代目](島田藤弥)

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ある武士に起きた悲劇

主人公・三村新之丞は東北にある小さな藩に仕える下級武士です。城下にある道場で剣術を磨いた優秀な侍であり、気立てのよい女性・加世と所帯を持ち、つつましくも幸せな暮らしを送っています。そんな彼が行う仕事は、藩主の食事に毒が盛られていないか確認する「毒見役」でした。彼としては、剣術を活用できる仕事に就きたかったものですが、彼はしっかりと務めを果たします。

ある日のこと、いつものように藩主の昼食を毒見する新之丞。しかし食べたすぐ後に新之丞は倒れこみます。他の武士達は慌てて藩主のもとへ急ぎます。「食事に毒が盛られた」と考えたからです。

失明し、絶望する新之丞

食事に毒は盛られていませんでした。しかし運悪く、新之丞は食事に出されたつぶ貝の毒に当たってしまったのです。彼は意識を失い、激しい痛みと高熱に苦しむ日々が続きます。数日後、回復した新之丞でしたが、悲しいことに彼の目は見えなくなっていました。

妻である加世は彼の目が治るよう、懸命にお百度参りをしますが、新之丞を担当した医師は「目が見えるようになる見込みはない」と告げます。新之丞は絶望します。死ぬことすらも考えた彼ですが、加世や武家に奉公する使用人である徳平が彼に死なないよう説得します。死ぬことを思いとどまった新之丞ですが、このままだと生活していくのに困ってしまいます。新之丞の親族は加世に、城へ行き、給料の半分でももらえるように頼むよう伝えます。

加世へ訪れる悲劇と新之丞の決意

加世は夫のために城へ向かいます。その道中、顔見知りの上級武士・島田が加世に声をかけます。城は、新之丞の家、三村家の存続等、生活に関わる全てのことをそのままにするという寛大な決断をくだします。しかしこれには裏がありました。上級武士である島田は、城にこの条件を出させる代償として、加世に肉体関係を迫ったのです。島田はすでに加世に手を出していました。

島田が行ったことを知り、新之丞は加世を離縁しました。加世が辱められたことに対する怒りと屈辱と、自分のせいで加世を巻き込んだという申し訳なさから、静かに感情を爆発させる新之丞。加世はそんな新之丞の姿に怯え、悲しみながらも、家を出て行きます。加世を離縁した後、新之丞は再び城下の道場で剣術の稽古を始めます。道場主が彼に、盲目でも戦える剣を教えていきます。新之丞は少しずつ自身の剣術を取り戻していきます。

そんなある日のこと、新之丞はかつての同僚から、島田が城に口添えなどしていなかったことを告げられます。城の寛大な決断と、加世の辱めに接点はなかったのです。島田はただ、加世と肉体関係を強要するため、彼女を騙していたのです。新之丞は「武士の一分(侍が命を賭けてでも守らなければならない名誉」から島田に果し合いを申し込みます。

新之丞と島田の決闘

河原での決闘が行われます。盲目の新之丞と島田の戦いは、島田のほうが有利に見えますが、実際には対等に競り合います。島田は盲目の新之丞を嘲笑うかのように、廃屋の屋根に登り、彼の背後を取ります。島田は彼の後ろに鞘(さや)を落とすことで、彼の真後ろに立ったように見せかけ、背後から斬りつけようと考えたのです。しかし島田が鞘を落とし、斬りかかろうとした瞬間、新之丞は島田に騙されることなく、彼の左腕を切り落とします。痛みにもがき苦しむ島田。新之丞はトドメを刺すことなく、静かにその場を立ち去りました。

島田は藩による取り調べにかけられます。しかし彼は口を割りませんでした。「盲目の武士相手に負けた」と言えなかった島田もまた、武士の一分で、自ら命を落とすことを選びます。彼は残った右手で刀を取り、自害しました。

平穏な日常が戻ります。ある日新之丞の家に、新しい飯炊き女中がやってきます。彼女がつくった食事を食べた新之丞は、その正体に気づきます。飯炊き女中は、彼の妻・加世でした。つつましくも幸せな暮らしが再び始まります。

武士の一分の作品情報

武士の一分のジャケット写真
レンタル開始日
2007/06/01
監督
山田洋次
キャスト
木村拓哉(三村新之丞) 檀れい(三村加世) 笹野高史(徳平) 小林稔侍(樋口作之助) 赤塚真人(山崎兵太) 綾田俊樹(滝川勘十郎) 近藤公園(加賀山喜右衛門) 岡本信人(波多野東吾) 左時枝(滝川つね) 大地康雄(玄斎) 緒形拳(木部孫八郎) 桃井かおり(波多野以寧) 坂東三津五郎[十代目](島田藤弥)
上映時間
121分
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武士の一分のユーザ評価

評価数:529件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 思ってたより とっっってもラブストーリーな上 ストーリーも分かりやすくてよかった(T_T)。 壇さんが綺麗だったな~ 毒味役の新之丞は 赤貝の毒にあたり失明してしまうんだけど 失明する前に 子供達に剣を教えたいとか… 色々と将来の夢を語っていたから 失明した事によって夢が絶たれてしまって それがすごく見ていて辛かったなぁ… ラストはじ~ん(TT) あーゆー終わり方でホントよかった!
  • これは良い作品だなあ。上品なんだけどユーモアがあって、シリアスなんだけど暗くない。クールでハートフル。邦画の良いところがたくさん詰まっている。 キムタクと檀れいの美しい夫婦愛。妻は夫のために身を売り、夫は命を賭して面子を守る。まさに武士の一分を見せてもらいました。時代考証、殺陣にも抜かりなし。時代劇はこうじゃなくちゃね。 最後は号泣必至。グッと来た。
  • いい話やな〜。「たそがれ清兵衛」も良かったですが、話としてはこちらの方が好きです。役者一人一人も本当にいい仕事をしています。特に主演の木村拓哉が素晴らしい。役に恵まれれば、もっともっといい役者になれる資質を持っていると思う。ぜひ悪役にも挑戦してもらいたいものです。

参考URL
・youtube.com