母なる証明のジャケット写真

とある静かな町。漢方薬店で働く母(キム・ヘジャ)は、一人息子のトジュン(ウォンビン)と2人暮らし。純粋無垢なトジュンの存在は、この上ない彼女の幸せだった。ある日、トジュンが猛スピードの車にはねられる。

監督:ポン・ジュノ、脚本:ポン・ジュノ パク・ウンギョ、音楽:イ・ビョンウ、出演:キム・ヘジャ ウォンビン チン・グ

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

息子の逮捕

舞台は韓国のとある田舎町。漢方薬の店を商う母は、息子トジュンと二人暮らしだった。トジュンは成人してはいるが、頭脳はほとんど子供のまま。そんなトジュンを、母は溺愛してやまなかった。ある夜、トジュンは悪友ジンテとスナックで待ち合わせるが、ジンテはこなかった。

酒を飲んだ帰り道、1人の女子高生を見かけたトジュンは、後を追いながら「男は嫌いか?」と声をかける。やがて少女は一件の空き家へと入っていき、それをボーっと眺めていたトジュンに向かって、石を投げつけてくる。その後帰宅したトジュンは、母の寝床に潜り込んで寝入った。

翌日、トジュンの元に警察がやってきて、母の目の前で連行されていく――容疑は殺人。殺されたのは昨晩トジュンが声をかけた少女(アジョン)で、死体は空き家の屋上に目立つ格好で遺棄されていた。トジュンがアジョンの後をつける様子を、目撃していた者がいたのだ。突然の息子の逮捕に動揺する母。

一方のトジュンはやっていないというが、まるで他人事のようにのんきだった。状況はトジュンの圧倒的不利。しかし、トジュンに人が殺せるわけがない。愛する息子を救うため、ここから母の奮闘が始まった。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=tFh3iOkmj38

血のついたゴルフクラブ

母は高名な弁護士コンを雇うが、コンはトジュンのぼんやりした様子を見て、早くもやる気をなくす。こうなれば自分で真犯人を見つけるしかないと考えた母は、トジュンの悪友ジンテに目をつける。事件の日、ジンテはスナックに現れず、アリバイもなかった。ジンテの家に忍び込んだ母は、クローゼットから赤い染みのついたゴルフクラブを発見する。

警察に持ち込むが、それは単に女の口紅がついていただけだった。落ち込む母だが、さらにジンテが慰謝料をよこせとすごんでくる。ジンテはチンピラだが、得体の知れない迫力があった。仕方なく有り金を渡す母に対し、ジンテはこんなことを言う。「死んだアジョンには秘密がある。死体を屋上に置いたのは、皆のさらしものにするためだろう。この町の人間は誰も信用できない」と。すっかりジンテにそそのかされた母は、アジョンの周辺を調査し始める。

すると、アジョンに関するある噂が浮かび上がってきた。彼女の家は貧乏で、金をもらえば誰とでも寝ていたという。調査を進めるうち、母はアジョンと関係していた男こそ、真犯人だと確信しはじめる。

母子の過去

ある日母が面会に行くと、トジュンは顔を腫らしていた。訳を訊くと、「馬鹿にされたから殴ったら、逆にボコボコにされた」のだという。母は日頃から、「馬鹿にされたら倍にしてやり返せ」とトジュンに教えていた。そしてトジュンは、こんなことを思い出したという。それはトジュンが5歳の時、母が心中のため彼に農薬を飲ませたという記憶だった。動揺した母は、「あの時は追いつめられていたんだよ!」と弁解する。

そして「悪い記憶を消す太もものツボを知ってるから、ハリを打ってやろう」と必死に訴えるが、トジュンは「今度はハリで殺す気か?」と言って追い返す。それでも母はあきらめなかった。アジョンの携帯に重要な秘密があるとにらんだ母は、彼女の親友に接近。すると、その少女が2人の少年に脅迫されている場面に遭遇する。その2人も、アジョンの携帯を探しているらしい。彼女を助けた母はジンテに連絡し、金を渡して2人を尋問させる。すると、次のような事実が判明した。アジョンは生活のため、金や米をもらって男と寝ていた。そしてこっそり、携帯で寝た男の写真を撮っていたのだ。

その写真が表に出れば、困る人間がたくさんいるだろう。おそらくそのために、アジョンは殺されたのだ。どうにかアジョンの携帯を手に入れた母は、トジュンに会いに行く。トジュンもまた、あの日空き家で見た男の顔を思い出していた。携帯の写真で確認してみると、それは母の会ったことのある人物だった。

全ての真相

その初老の男は廃品回収業者で、いつか母は彼から傘を買ったことがあった。医療ボランティアと偽ってその男の家を訪ねた母は、無料で鍼を打ちますと持ちかける。すると男は、この前ある出来事を見てから具合が悪いと言い出す。

誰にも話していないその出来事とは、こんなことだった――アジョンが殺された日、自分はあの空き家にいた。するとアジョンと、そのあとから若い男がやってきた。「男は嫌いか?」と聞くその若者に対し、アジョンは「私は男が嫌いよ。だから話しかけるな、馬鹿野郎!」と言い返して石を投げた。その言葉を聞いた若者は石を投げ返し、それがアジョンの後頭部に当たって、それきり彼女は動かなくなったのだという。若者は、死体を屋上へ引きずり上げてから去っていった。

それを聞いた母は、逆上して男を鈍器で殴り殺してしまう。そして家に火をかけ、逃走した。後日、刑事が母の元にやってきた。アジョン殺しの真犯人が捕まったという。それは行方不明だったアジョンの彼氏・ジョンパルという少年で、彼の服についていた血痕が決め手となったらしい。

ちなみにジョンパル本人は、その血は彼女の鼻血だと言っているという。身寄りがないというジョンパルに面会した母は、号泣しつつも何も語らなかった。そしてトジュンは釈放され、再び母子の生活がはじまる。帰ってきた日、ふとトジュンは、「犯人がアジョンを屋上に置いたのは、きっと皆に知らせて助けを呼ばせたかったからだろうな」とつぶやいた。

数日後、母は商店街のバスツアーに出発しようとしていた。そんな母にトジュンは、食べ物と共にあるものを手渡す。それは、あの焼けた廃品業者宅跡で見つけたという、母の鍼セットだった。トジュンのつぶらな瞳に見つめられ、たまらず母はバスへ駆け込む。車中で母はそっと鍼セットを取り出すと、自分の太ももに鍼を打ち込むのだった…。

母なる証明の作品情報

母なる証明のジャケット写真
レンタル開始日
2010/04/23
監督
ポン・ジュノ
キャスト
キム・ヘジャ ウォンビン チン・グ ユン・ジェムン
上映時間
129分
GEOで購入!
母なる証明のユーザ評価

評価数:838件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 母親に最初はモンスターペアレントか?と嫌悪感しかなかったが、だんだん応援したくなってくる。ラストシーンのおばさんたちがバスで踊ってるのが頭から離れない。ああいうツアーの楽しみ方があるんですね。
  • なにかとてつもない映画を見たという感じです。 全く飽きさせない作りはもちろん、見た後に残る不安感やなんとも言えない恐怖。名作だと思います。 母なる証明とはそういうことなのか! 間違いなく好き嫌いがはっきり分かれる映画です。
  • ポンジュノ監督の作品にハズレなし!韓流サスペンスの傑作! ストーリー的には新しくはないが、サスペンスの語り口と、謎の配置の仕方が秀逸で、最後まで緊迫感を保ったまま観れる。

参考URL
・youtube.com