沈まぬ太陽のジャケット写真

昭和30年代。巨大企業・国民航空社員の恩地元(渡辺謙)は、労働組合委員長として職場環境の改善に取り組んでいた。だがその結果、恩地は懲罰人事ともいえる海外赴任命令を会社から言い渡される。カラチ、テヘラン、ケニア……。終わりなき僻地への辞令が続く間、会社は帰国をちらつかせ、恩地に組合からの脱退を促すのだった。

監督:若松節朗、原作:山崎豊子、脚本:西岡琢也、音楽:住友紀人、出演:渡辺謙 三浦友和 松雪泰子 鈴木京香

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最大で最悪な事故

時は1985年、主人公の恩地元は国民航空の労働組合で委員長として勤務していました。恩地はどんなことにも生真面目で真っ直ぐな性格の持ち主。そんな恩地は職場の環境を改善するために必死に働きますが、会社の上層部から目をつけられ左遷を命じられます。その後何年もの任期を終え、やっと恩地は任期を終えてから東京本社へ戻ってきました。しかし国民航空は戻ってきてからも恩地を閑職へ追いやります。

そんなある日、日本のフラッグ・キャリアでもある国民航空は史上最大の死者を出すジャンボ機墜落事故を起こします。恩地は上司から救援隊・遺族係を担当するよう命じられ、事故現場の御巣鷹山へ向かいます。現地では数百人を超える遺体が次々と運び込まれている悲惨な状況で恩地も声を失うほどでした。

恩地は家族や最愛の人を亡くした遺族たち一人一人と遺体の確認や補償の説明など誠意ある対応をしますが一部の遺族からは叱責されたりと心が痛むこともありました。それでも恩地は残された人々の悲しみや喪失感を一緒に背負いながら精一杯寄り添いながら対応しました。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=5E8q4Mm6rus

恩地元の左遷

事故の対応をしながら恩地はこれまでの過去を振り返ります。1962年、恩地は労働組合の委員長として社員の環境改善のために尽くしてきましたが、会社の下した判断は恩地を日本から追い出すことでした。

恩地は海外の僻地パキスタンへの移動という左遷が決まります。そして恩地と一緒に闘い、同じ組合員だった同期の行天四郎は上司に誘惑され、恩地を裏切りどんどん出世していきました。

その頃、恩地は母親を日本に残し、妻と子供2人を連れてパキスタンのカラチへ行きます。妻は夫の元を信じ献身的に支えていましたが、子供たちは慣れない土地や日本語が通じない環境のためストレスを溜めるようになり、明るかった子供たちはいつしか内向的になってしまいます。

そんな時、海外任期は2年と言われていた恩地でしたが会社は更にイランのテヘランへの転勤を命じました。ここで恩地は妻と子供たちを日本へ帰し、一人で会社の命令に従い就航されたばかりの土地へ向かいます。

恩地の過去

かつての盟友である行天は恩地に「会社に謝罪をすれば日本に戻れる」と提案されますが、恩地は自分の信念を曲げることはできない、恩地はこれまで仲間と共に闘い喜びあってきたからこそ、ここで会社に頭を下げると全てを否定することになると行天の提案断り、ただ黙々と赴任先で働きます。

その後日本に残してきた母親の容体が悪くなり、今生の別れすらできませんでした。そして恩地は次にケニアのナイロビに転勤となり海外勤務をしてから9年が過ぎていました。

僻地での生活は容易なものではなく人の命が毎日のように亡くなってしまうほど劣悪な労働環境でした。そんな環境の中、恩地は長い間家族と離れている寂しさのあまり孤独を感じるのと同時に、盟友の行天がどんどん出世していく苛立ちから毎日のように真っ赤に沈む太陽を見て気持ちを落ち着かせていました。そうして恩地はやっと東京へ帰ってきます。

墜落事故後の国民航空

そして現在、恩地は遺族係を終え数か月が過ぎました。国民航空は国見正之が新会長となり会社の体制を変えようと見直しを行います。国見は恩地の労働組合での働きぶりを評価し、会長室の部長として任命しました。

恩地と国見は会社の信用を取り戻そうと懸命に社内の見直しを図りますが、しかし行天や上層部の人間は余計な仕事だと言い、妨害してきます。そんなある日、恩地と国見は調査によって政界へ裏金が流れていることに気付きます。そして政界からの圧力で国見会長は退任を迫られ辞職させられてしまい、同時に恩地も海外赴任の命令が出ました。

恩地は家族に「波に逆らって生きている俺より、波に乗っている人の方がいつ落とされてしまうか毎日不安だろう」と言い残し、恩地はまた一人で身支度をし、ナイロビへ向かいました。その頃、東京支店では行天が横領していたことが判明し、東京地検へ連行されます。恩地は赴任先へ向かいトラックに乗り草原を走っていました。

沈まぬ太陽の作品情報

沈まぬ太陽のジャケット写真
レンタル開始日
2010/05/28
監督
若松節朗
キャスト
渡辺謙 三浦友和 松雪泰子 鈴木京香 
上映時間
202分
GEOで購入!
沈まぬ太陽のユーザ評価

評価数:667件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 非常に面白い。 何よりも「世界の渡辺ここにあり」って感じで、豪華俳優陣を凌駕する魅力がありました。 映画を見る前に、モチーフになっている事項を少し頭に入れておくと面白さが倍増するかと。
  • 作中の事故の描写は、残された手記や遺品、遺族の言葉など実際の事故とほぼ同様の表現があり、胸が痛みます。 遺族感情を察すると簡単に公開してよいものとは思えません。 でも実際の悲劇だからこそ、伝えなきゃならないメッセージもそこにはあるように思いました。
  • 航空会社にて巨大組織に翻弄されつつも立ち向かう一人の男性の物語です。 モデルとなった航空会社が会社更生法を申請した事からフィクションとなっているが事実をもとにした内容だという事が想像できます。 買収やゴルフや接待や経歴や肩書きやコネと浮かれていたバブル時代を象徴しているような場面がたくさん出てきて確かにこんな事をしていれば今の厳しい国際競争を生き抜けれんわなあと思いました。

参考URL
・youtube.com