海辺の生と死のジャケット写真

「死の棘」の原作者である島尾敏雄とその妻・島尾ミホの出会いの物語を「アレノ」の越川道夫監督が、満島ひかり主演で映画化。太平洋戦争末期の奄美を舞台に、島に駐屯する海軍特攻艇部隊隊長・朔と国民学校教師・大平トエが、恋に落ち結ばれるまでを映し出す。共演は「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」の永山絢斗、「帝一の國」の井之脇海、「バンコクナイツ」の川瀬陽太、「かぞくのくに」の津嘉山正種。音楽は「お盆の弟」の宇波拓。

監督:越川道夫、原作:島尾ミホ 島尾敏雄、脚本:越川道夫、音楽:宇波拓、出演:満島ひかり 永山絢斗 井之脇海 川瀬陽太 津嘉山正種

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海軍の隊長である朔とトエの出会い

第2次世界大戦末期の奄美群島・カゲロウ島(加計呂麻島がモデルとなっています)に、朔(さく)隊長の率いる海軍特攻艇の部隊が駐屯することになりました。国民学校の教師トエはカゲロウ島で生まれ育ち、子供たちに慕われており、島の子どもたちと楽しく、そして生命力にあふれた島の中で日常を過ごしていました。

ある時に国民学校へ駐屯軍の隊長として挨拶にやってきた朔とトエは初めて顔を合わせます。映像の中ではお互いの表情から互いに好印象を持ったように見えますが、その際には事務的な挨拶のみでお互いを恋愛の対象として意識している訳ではありませんでした。しかしその後の情熱的な恋の行方を暗示させる様な演技力にどんどんと引き込まれていきます。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=u19P00xKvQA

朔とトエがお互いを意識し始める

朔は軍人らしい軍人という風ではなく、どちらかと言うと風変わりな雰囲気のある人物でした。ある宴会の場で、軍歌を歌って騒ぐ隊員たちと少し距離を取り、手伝いをしていたトエが「隊長さまは歌われないのですか?」と聞くと、「軍歌を歌うよりもカゲロウ島の島唄を沢山歌いたいな」と朔が返したことで、トエは朔を特別な感情で見始めます。

また島の子供たちにもなつかれている朔を見るうちに、朔に対して好意的な思いを用い始めます。

一方、朔はもともとは文学少年であった朔が突然特攻戦隊隊長に任命されたことも有り、肉体的には勿論ですが精神的にも苦痛を感じていました。しかし、朔はトエと関わっていく中で癒され、二人は一気に惹かれあい、恋が燃え上がります。

朔に下った出撃命令

部下の隊員から「隊長からのお手紙です」とトエに渡された手紙には『今夜浜辺に来てください』と書いてありました。ごつごつした岩場を通って朔との待ち合わせ場所で出会った二人は、お互いのことをとても好きであることを確認し合い、その後は一緒に食事をしたり、一緒に子供たちと過ごしたり、段々と距離を縮めて行きます。そしていつかトエがカゲロウ島ではなく内地へ一緒に行きたいことなど、将来の話をして愛情を確かめ合うようになりました。

朔は自身の仕事への重責に押しつぶされそうになっているのは勿論ですが、トエもまた『特攻』という任務を負った朔を愛おしく、離したくなく、見て居て涙が止まらなくなるほど胸が締め付けられて切ない気持ちになります。しかしある日、部下からトエに伝言で「先生、隊長が行かれます!」という報告を受けるのです。

朔からの手紙

トエは母の形見である喪服を着て、短刀を片手に朔といつも逢瀬していた浜辺へ向かいます。「戻れ、戻れ、戻れ」と縋るように叫びながら。トエは夜明けまでひたすら浜辺に立ち、朔が出撃した瞬間を見届けたら自分は短刀で自害しようとしていました。戦況は悪化する一方で、島の人々も、もしも攻め込まれた場合には自害すると手りゅう弾を持って続々と集まってきていました。

しかし、その日は1945年の8月15日。朔の出撃はありませんでした。広島や長崎に新型爆弾が落とされて、戦争が終わり、少しずつ日常を取り戻しつつあった島の人々やトエですが、そこに朔の部下から手紙が届きます。そこには「元気デス」と書かれていました。最後に2人は救われ、また会えるんだという希望で胸がいっぱいになる作品でした。

海辺の生と死の作品情報

海辺の生と死のジャケット写真
レンタル開始日
2018/02/07
監督
越川道夫
キャスト
満島ひかり 永山絢斗 井之脇海 川瀬陽太 津嘉山正種
上映時間
155分
GEOで購入!
海辺の生と死のユーザ評価

評価数:****件
評価 :★★★☆☆(****/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ

戦争を知らない世代が増えているからこそ見ておきたい「火垂るの墓」

野坂昭如の戦争体験を基にした自伝的要素のある短編小説「火垂るの墓」(1967)が原作となっているアニメーション映画で、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。神戸の大空襲をモデルとしており、神戸とその周辺は1945年の1月から終戦までに128回にものぼる空襲を受けて大きな被害を受けました。そして親を亡くした戦災孤児が溢れ、主人公である清太とその妹である節子は親戚のおばの家に引き取られますが、上手く生活をしていくことができず、二人は川辺の穴豪に住みつき始めました。しかしやがて食料もなくなってしまい、清太が畑泥棒をしたところを見つかって警察に突き出されてしまいます。しかし日に日に節子は弱っていき、とうとう亡くなってしまいます。そして清太もまた浮浪者たちとともにやがて死を待つのみでした。そんな清太の側には節子の遺骨を入れたドロップの缶が置かれていました。

火垂るの墓の作品情報

火垂るの墓のジャケット写真
レンタル開始日
2000/12/16
監督
高畑勲
キャスト
辰巳努(清太) 白石綾乃(節子)
上映時間
88分
GEOで購入!
火垂るの墓のユーザ評価

評価数:2364件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 監督本人が仰ってるようなのですが、反戦映画ではないです。幼い兄弟のイノセントな愛情が描かれています。彼らの無垢にヤキモキする気持ちもあるのですが、幼さとはそういうものなのです。是非再評価されて欲しい作品です。もっと違った見方を聞きたいと思います。
  • 夏はいつも見てました。自分の子供が大きくなったので見せてあげようと思い一緒にみていたら、今回はいつもと違う視点になりました。 嫌な思いをしてもあの親戚の家にいれば、助かったのに。またなんでお国のために兄は働きに行かなかったのだろうか。妹は小さいから兄が見ないといけないと思ったのだろうか。あのイジワルな親戚のおばさんだって、お国のために働いてる人にお米を食べさせると言っていたのだから、兄が働けば、妹の面倒は見てくれたのでは。。 死んではどうにもならない、子供だけでは、やはり何も出来ない、大人が助けてあげなければと思いました。
  • 小さな子供こんな悲しい事を目の当たりにして 食べ物もない。親も亡くなる・・・。 とても可哀想です。今の現代どこに行っても食べ物、飲み物、お風呂日常生活に何不自由なく生きていける。幸せ事なのでしょうが、贅沢三昧の様な。 物の大事さ、人の命の大切さを実感しました。

参考URL
・youtube.com