舟を編むのジャケット写真

2012年本屋大賞で大賞を獲得し、2012年文芸・小説部門で最も販売された三浦しをんの『舟を編む』。言葉の海を渡る舟ともいうべき存在の辞書を編集する人々の、言葉と人に対する愛情や挑戦を描いた感動作が実写化で登場!

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

辞書編集部とまじめくん

大手出版社「玄武書房」の辞書編集部はまるで物置のような薄暗さ。そこで編集長の荒木は、辞書監修者の松本教授に定年退職の挨拶をしていました。中型辞典「大渡海」の編纂途中に荒木が抜けてしまうのは痛手です。松本は「君よりも辞書づくりに適した人材がいるとは思えません」と名残惜しそうに言いながらも、代わりになる人材をと松本に要望します。

馬締光也は、大学院で言語学を学び、玄武書房に入社したものの、配属された営業では成績が出せず邪魔者扱い。その馬締に目をつけた荒木は「右」の意味を彼に問います。馬締は「右は…西を向いた時に北にあたる方」と答えるなり、自分の辞書を引きはじめ、辞書編集部の西岡に、コニュニケーション能力ゼロだと揶揄されます。

結局、馬締は辞書編集部に異動となります。松本は、企画が通った「大渡海」について「言葉の意味を知りたいというのは、誰かの気持ちを正確に知りたいということ。それは人とつながりたいという思い。『大渡海』は今を生きる辞書を目指す」と熱く語ります。馬締はその言葉に感化され、今までとは違った目の輝きを見せるのです。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=gED7wGURdxY

恋という言葉の意味

ある満月の夜、猫のトラさんを迎えに下宿する「早雲荘」の物干しに出た馬締は、そこで林香具矢とばったり出会います。香具矢は「早雲荘」の大家タケおばあさんの孫で、板前修業のために上京したばかりでした。香具矢に一目惚れした馬締は仕事が手につきません。松本は「恋」という言葉の語釈は馬締に任せようと提案します。

順調に思えた「大渡海」の編集作業ですが、玄武書房にとっては経営のお荷物でした。「大渡海が作りたければ他の辞書も作って利益を出せ」と局長の村越は西岡と馬締に厳しく言い渡します。そして、大渡海の編集継続と引き換えに、西岡は宣伝部に異動となってしまうのです。

馬締は香具矢への思いを「恋文」にしたためます。毛筆を使って行書体で書かれたラブレターを「戦国武将じゃあるまいし」と西岡にからかわれます。しかし、受け取った香具矢は、読めないラブレターを師匠に読んでもらい恥ずかしかったと、馬締に対し怒りをあらわにします。「手紙じゃなくて言葉で聞きたい、はっきり言って」香具矢の涙声に馬締は「好きです」と言葉に出します。香具矢の返事は「私も」でした。

辞書づくりと時の流れ

12年後、タケおばあさんは他界し、馬締と香具矢は結婚していました。馬締は辞書編集部の主任となり。妻を看取った荒木は嘱託として辞書編集部に戻ってきます。ファッション誌の編集部から異動してきた岸辺は、辞書編集部に違和感を感じていました。そこに西岡が現れ「ダサい」の用例は実体験だと語ります。それをきっかけに岸辺は辞書づくりに熱意を持って取り組むようになります。

「大渡海」の発売は翌年3月に決定。学生アルバイトを雇い入れ、連日校正作業が急ピッチで進んでいました。そんな中一つの見出し語が抜けていることを、アルバイト学生が発見。校正作業を中断し、単語の抜けがないか泊まり込みでチェックすることになります。その時、一本の電話が入り松本が入院したことを知ります――松本は癌に侵され、先は長くないと言われていました。

船出をする「大渡海」

辞書を松本にみせたい馬締達は、完成を急ぎます。単語の抜けを全てチェックし終え安堵する馬締と学生たち。一方、西岡は宣伝部として「大渡海」の売り込みに余念がありません。辞書の完成を急ぐものの、冬のある日、松本は生涯をかけた「大渡海」の完成を見ずに他界してしまいます。

そして3月…「大渡海」出版記念パーティーの会場には松本の遺影が飾られます。松本の妻、千恵がパーティーに出席し馬締の労をねぎらいます。千恵は松本が書き遺した手紙を荒木に渡します。そこには馬締や荒木への感謝と、辞書づくりに携わった喜びが綴られていました。

馬締と香具矢は松本の墓前に「大渡海」完成の報告をするため、松本の自宅を訪ねます。帰り際に美しい海を眺めながら、馬締は香具矢に頭を下げます「これからもお世話になります」そんな馬締に香具矢は「みっちゃんって、やっぱりおもしろい」と微笑み返します。

舟を編むの作品情報

舟を編むのジャケット写真
レンタル開始日
2013/11/08
監督
石井裕也
キャスト
松田龍平(馬締光也) 宮﨑あおい(林香具矢)
上映時間
133分
GEOで購入!
舟を編むのユーザ評価

評価数:5630件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 配役が適材適所というか絶妙な感じで好きなタッチの作品でした。特にオダギリジョーは素でやってるのかと思うほど自然な演技で見た目の格好良さが際立っていた。(つーかこんなかっこいいリーマンいねーし)正に汗と涙の結晶。大渡海バンザイです。
  • すべての仕事が、一つ一つ自分の生活に密着している。と言う事に改めて実感しました。 たくさんの愛情がとても感じられる作品だと思いました。
  • 昔から身近にあった辞書というものが、どうやって作られるのかや、言葉を言葉で説明することの難しさ、非常に興味深く楽しめました!

「博士の愛した数式」もオススメ!

「舟を編む」は本屋大賞受賞作品の映画化です。同じように原作が「本屋大賞受賞作品」の映画「博士の愛した数式」をオススメしたいと思います。

博士の愛した数式の作品情報

博士の愛した数式のジャケット写真
レンタル開始日
2006/07/07
監督
小泉堯史
キャスト
寺尾聰(博士) 深津絵里(家政婦・杏子)
上映時間
117分
GEOで購入!
博士の愛した数式のユーザ評価

評価数:466件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 中学当時、これを見て色んな数字を探したくなりました。ある意味でそうした無邪気さを持った博士が好きでした。改めて見てみると勿論当時は気づかなかったものが見えたり感じるわけで、、勿論好みはあるでしょうが、一見無機質な数字が、周りの人や視聴している自分でさえもこんなに暖かな気持ちにさせてくれるんだなって思いました。
  • 理系大好きな私にとってはとても、興味深い映画で楽しく見られました。 原作本も読みましたが、本は本なりに映画は映画なりに良いと思いました。深津絵里は流石に上手いです。
  • キャスティングがすべてと言っていいような気がします。数学の美しさって、天賦の才に恵まれたごく一部の人しか感じることができないもの。数学教師となった吉岡秀隆が授業で授業で少年時代を回顧しながら語るというこの手法、そこのところをかなり上手に処理しています。

参考URL
・youtube.com