陰日向に咲くのジャケット写真

それぞれに心の傷を抱えた9人の男女の人生が、台風の夜に交錯する群像ドラマ。芸人としても俳優としても活躍する劇団ひとりのベストセラー小説を、「電車男」の金子ありさが脚色し、「そのときは彼によろしく」の平川雄一朗が監督した。

監督:平川雄一朗、原作:劇団ひとり、脚本:金子ありさ、出演:岡田准一 宮崎あおい 伊藤淳史 平山あや

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ギャンブル依存症のシンヤと人探し中の寿子との出会い

都内で観光バスの運転手として勤務しているシンヤはギャンブル依存症でパチンコが止められず多額の借金を抱えていました。シンヤは職場の上司や同僚からお金を借り、皆にはギャンブルはもうやらないと言っておきながら借りたお金を早く返そうという自分勝手な言い訳をつけ、隠れてパチンコをして全財産を使ってしまうという日々を過ごしていました。

そんなある日シンヤは寿子という女性と出会い寿子から母親:鳴子が昔浅草でお笑い芸人をしていた頃の相方だった雷太を探していると聞き、シンヤは雷太探しを手伝うことにします。

シンヤが寿子と別れた夜、自宅に帰ると借金取りがいて自分で返せないなら親に払ってもらえと強く言われた時にシンヤは手を怪我してしまいます。しかしシンヤは親に頼ることは出来ない状況でした。原因はシンヤの母親が病気で入院していたときに父親:リョウタロウがシンヤに相談せず勝手に延命治療を断っていた過去がありました。シンヤは父親の行動が許せず母親の死後、実家を飛び出し父親と一切連絡を取っていなかったのです。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=uT61xvE9-_c

リョウタロウの決断、そしてシンヤは犯罪に手を染める

一方シンヤの父親:リョウタロウはエリートサラリーマンとして仕事熱心な人間でしたが、妻を亡くしシンヤも家を出ていったことで毎日寂しく過ごしていました。そんなある日リョウタロウは大勢の人達が行き来している階段で突然真ん中の通路が空き、白髪混ざりで髪や髭がボサボサのホームレスが降りてきた所を目にします。

リョウタロウはそのホームレス男がまるでモーゼのように見え憧れを抱き、有給休暇をとってお試しでホームレス生活をしてみることに決めます。その頃シンヤは取り立て屋が頻繁に自宅に来るようになりオレオレ詐欺をするよう強要されます。シンヤは指示通り公衆電話で電話を掛けてみるも小心者のシンヤは電話越しに「警察に電話するぞ!」と怒られ焦ったシンヤはたまらず逃げ出しその場を立ち去ります。その後冷静になったシンヤは電話先の人に謝ろうと公衆電話に戻りリダイヤルボタンで電話をすると先程とは違い元気の無い女性が出ました。

親子の絆が崩れ始めたシンヤとリョウタロウ

シンヤは「俺、俺。」と話すと電話口の女性は「健一?健一なの?」と言い、シンヤはお金が必要だと言って騙そうとします。その後も何度かその女性に電話をしていくうちにシンヤは次第に母親と重ねるようになり、その女性が病気だが病院へ行くお金がないと言っていたのでシンヤはリョウタロウを頼りに実家に行きます。

しかしリョウタロウはいなく家族の写真がゴミ箱に捨ててあることに気が付いたシンヤはショックを受け、鬱憤を晴らすかのようにパチンコをしに行きます。そこで会社の上司に見つかり激怒されます。シンヤは借金相談の窓口に行くよう勧められ向かうと、担当してくれた弁護士が寿子だったのです。シンヤはたまらず逃げ出してしまいました。

その頃リョウタロウはホームレス達が集まり探偵と何やら話をしている輪の中にいました。理由は有名なプロ野球選手が幼い頃姿を消した父親を探しているという内容でした。そしてモーゼのテントの中に野球選手の幼い頃の写真や新聞の切り抜きがあったことでモーゼは父親と判断され迎えに来たプロ野球選手と一緒に去っていきました。

モーゼの正体とは?

その後モーゼのテントにリョウタロウがいると見知らぬ男性が入ってきます。実はその男性こそ元々テントを使っていた人物で本当の父親だったのです。その日台風が直撃しテントは大破したためリョウタロウは自宅へ帰ります。一方シンヤは女性に電話を掛けましたが電話に出たのは違う女性でした。ここに住んでいた女性が救急車で運ばれその後亡くなったことを聞いたシンヤは住所を聞き急いで向かいます。

シンヤが女性の部屋に入ると、そこにはなんとモーゼがいました。シンヤはモーゼから亡くなった女性は昔ストリッパーでジュピターと名乗っていてモーゼはジュピターと一緒にいたいがために芸人となり、ジュピターがストリッパーを引退した同時期にモーゼも芸人を辞めその後もジュピターのそばにいたと説明されました。その時、突然寿子が部屋に入ってきます。雷太の情報を聞き寿子はここに辿り着いたと言い、雷太はモーゼだと判明します。

女性の正体と深い絆

寿子はモーゼ(雷太)に母親の鳴子は雷太の事が好きだったから芸人になり少しでもそばにいたかった、雷太がジュピターを想う気持ちと同じように鳴子も雷太の事を大切に思っていたという事を伝えるために探し続けていたと打ち明けます。モーゼは鳴子の思いを聞き泣き崩れます。その後ジュピターの部屋で千円札や小銭がたくさん入っている箱を見つけます。金額は50万円、シンヤが電話で欲しいと言っていた金額でした。

そして1通の手紙が残されていてシンヤが嘘をついていたことは最初から知っていたこと、それでも電話でたわいのない話しができた日々は嬉しかったと書かれていました。何故ならジュピターの息子である健一は2歳のとき亡くなっていたのです。ジュピターの手紙を読んだシンヤは自分が母親と重ねていたようにジュピターも息子のように思ってくれていたと気づき、家族の絆の深さが身に染みたシンヤは翌朝リョウタロウがいる自宅へ帰りました。

陰日向に咲くの作品情報

陰日向に咲くのジャケット写真
レンタル開始日
2008/07/16
監督
平川雄一朗
キャスト
岡田准一 宮崎あおい 伊藤淳史 平山あや
上映時間
129分
GEOで購入!
陰日向に咲くのユーザ評価

評価数:1534件
評価 :★★★☆☆(3.4/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • 劇団ひとりさんの作品は、やっぱりすごいですね。人の心の中のいい部分も悪い部分もちゃんと伝わってくる。ヒューマン系だけど重苦しいストーリーではないので、とても観やすいんです。登場人物それぞれの立場でそれぞれの想いがあって、それがひとつの未来を作っている。人生に悩む若者たちにぜひ、観てほしい映画でした。
  • 劇団ひとりの描写ネタが好きだった私としては、この作品をみて、この人の観察眼をより尊敬することとなった。人間観察の奥にあるもの、をうまく表現している
  • 劇団ひとりの小説の映画化と知って正直なところ、お笑い芸人の作ったお話だしといった感じで、劇団ひとりさんには悪いですがあまり期待していなかったのです。 でもそんな予想に反し、良いお話だったと思いました。 冒頭、お気楽ムードのBGMと共に次々出てくる登場人物を見てるだけで(特にモーゼ)楽しい気分になり、それからそれぞれの人たちのダメっぷりや、抱えている問題などが明らかになっていきますが・・・。 カッコよく真面目っぽい岡田准一くんのイメージからは結びつかない性癖の役どころですが、けっこう自然に入ってきて、涙も誘われたのは彼の演技も良かったのかもしれません。そしてやはり、ベテランの西田さん、三浦さんの存在は大きかったですね。 思いがけない人と人との繋がりやストーリーが次第に繋がっていくことにちょっとした感動を得ながら面白く見られ、いつかまたもう一度見たいとも思いました。 いくつかのストーリーの中で、個人的には、売れてないアイドルを応援するオタク少年のお話が、ほのかに胸を熱くするものがあり、好きでした。

劇団ひとり原作の作品「青天の霹靂」もオススメ

2006年に「陰日向に咲く」で小説デビューをされたお笑い芸人の劇団ひとりさん。映画ではシンヤが中心となりストーリーが構成されているため小説とは少し違った目線で観ることができる内容となっています。劇団ひとりさんは2010年に2作目の小説「青天の霹靂」を発売し、2014年に本人も出演されている実写版映画が公開されています。あらすじは一向に売れないマジシャン:轟晴夫(大泉洋)が突然40年前の時代にタイムスリップをします。そこには若き頃の父(劇団ひとり)と母(柴咲コウ)がいて、ひょんなことから晴夫は父とコンビを組むことになります。そこで自分が誕生した秘話や母親失踪の真実、父親の本当の想いが徐々に明らかになっていきます。劇団ひとりさんの世界観がたっぷり詰まっていて感動のストーリーとなっていますのでぜひご覧ください。

青天の霹靂の作品情報

青天の霹靂のジャケット写真
レンタル開始日
2014/12/10
監督
劇団ひとり
キャスト
大泉洋 柴咲コウ 劇団ひとり
上映時間
96分
GEOで購入!
青天の霹靂のユーザ評価

評価数:8852件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

クチコユーザの評価・ネタバレ
  • もう完全に先が読めるベタな展開で、多分こうなるんだろうなぁ、とわかっちゃいるのに感動させてくれる良い内容でした。笑いあり、感動ありです!
  • 笑いあり涙あり 流石!劇団ひとり って感じ☆ 大泉洋の真面目さと不真面目さ(笑い的 コメディアンぽさ )のバランスがサイコーです。
  • 過去の父親と母親に主人公が会いに行くという、温かい話だった。親の若い頃の生き方を、同年齢の主人公が同じ位置で見ているという不思議な話だった。笑いも涙もある温かい話だった。

参考URL
・youtube.com