こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のジャケット写真

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」は、前田哲監督・大泉洋主演で2018年に公開されました。

原作は、第35回大宅壮一ノンフィクション賞・第25回講談社ノンフィクション賞を受賞した、渡辺一史の手掛けた「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」です。難病の筋ジストロフィーを抱えながら生きた鹿野靖明の半生を、フィクションを交えながら描いています。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:前田哲
脚本:橋本裕志
出演:大泉洋 高畑充希 三浦春馬 萩原聖人 渡辺真起子 宇野祥平 韓英恵 竜雷太 綾戸智恵 佐藤浩市 原田美枝子

ネタバレあらすじ

鹿野・田中・美咲の出会い

1994年の札幌に在住する鹿野は、幼少時より段々と筋肉が動かせなくなっていく難病、筋ジストロフィーと付き合いながら生活していました。現在34歳になった彼の症状は重く、首と手しか動かすことができません。

誰かの手を借りなければ生活できないのですが、彼は病院を抜け出して市内にあるケア付き住宅に住み、たくさんのボランティアたちと一緒に暮らしていました。彼の性格は自由気ままでおしゃべり、そして最大の武器は何でも人に頼む勇気だったため、付き添いのボランティアには大学生からベテランまで様々です。

彼のボランティアの一人である医大生の田中は不器用だったため、よく鹿野に叱られていました。田中の彼女である安藤美咲は、ボランティアでしょっちゅうデートがキャンセルされることを田中が浮気していると思い込み、ボランティア先である鹿野の自宅に突撃します。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=fPC9efxBDTY

美咲に惚れる鹿野

突如現れた美咲を、鹿野は新しく入ったボランティアだと勘違いして、田中と一緒に夜のボランティアシフトに入れてしまいます。深夜になっても不眠症であることを理由に、ワインとおしゃべりで盛り上がる鹿野は、二人の疲労具合にも気づかずに突然「バナナが食べたい」と言い出す始末。あまりの振る舞いに腹を立てる美咲ですが、それとは裏腹に鹿野は彼女を気に入ります。

そのまま田中に頼まれる形で、鹿野に田中との関係を説明する間もなく、ずるずるとボランティアを続ける美咲でした。しかし鹿野の横暴な発言が続いたせいで、とうとう美咲は堪忍袋の緒が切れ、ボランティアにはもう来ないと家を飛び出してしまいました。美咲が出て行ってしまったことにショックを受けた鹿野は、その晩美咲へ手紙を書いてほしいと、田中に代筆を頼みます。

美咲と自分は恋人同士であることをとうとう告げることが出来ず、ラブレターを代筆する田中。さらにはベテランのボランティアである高村と共に、美咲と鹿野のジンギスカンデートをサポートするのでした。

人工呼吸器をつける鹿野

田中の家に挨拶にいくことになった美咲は、将来について話し合っていた時に、自分は本当は教育大学に通う学生ではなく、フリーターであることを告げます。美咲の嘘に動揺し、2人の間には距離が出来てしまいました。落ち込む美咲は鹿野に、恋人が田中であることは隠したまま相談をします。鹿野のアドバイスと、彼の夢に触発された美咲は、嘘が本当になるように教育大学の試験勉強を開始しました。

鹿野の家に、母親である光枝がボランティアたちへの差し入れを届けに来ました。しかし鹿野は母親に対して暴言を吐き、追い出してしまいます。普段の鹿野とは全く違う態度に不思議がる美咲ですが、鹿野は自分の世話だけに時間を費やすのではなく、母親には母親の人生を生きてほしいために敢えて追い返したのでした。ボランティアを通して鹿野の人柄を理解していく美咲と、ますます彼女に惹かれていく鹿野の絆は深くなっていきます。しかし田中だけが、美咲との関係も将来の夢も中途半端になり、腑抜けた毎日を送っていました。

そんな中、鹿野の病状が悪化し、病院へと緊急搬送されました。今後は人工呼吸器が不可欠と医者に告げられますが、それは話せなくなることを意味していました。鹿野の夢だった英検2級を叶えるために、田中は父親に頼んで特別な呼吸補助の治療を受けさせましたが、試験当日に倒れてしまいます。

鹿野は悩んだ末、生きるために人工呼吸器をつける苦渋の選択をしました。しかし、美咲が人工呼吸器をつけていても会話ができたという実例を教えてくれます。そこで鹿野は、主治医にも内緒で発声練習を始めました。人工呼吸器をつけていてもしゃべれるようになった鹿野を嬉しく思う田中ですが、同時に医学の限界や自分の無力さを感じ、退学を考えるようになります。

そしてまだ問題は残っています。人工呼吸器をつけている場合、定期的にタンを吸引しなくてはなりません。これは医療行為にあたるため、ボランティアでは行えません。医療関係者以外で許されているのは、家族だけです。鹿野は「ボランティアは家族と同じだ」と説得し、根負けした病院側はボランティアに吸引方法を教えて退院許可を出します。

鹿野のついた嘘

無事に退院した鹿野の元に、田中からボランティアを辞めるという連絡が入ります。田中の通う医大まで足を運び、退院祝いに田中を誘う鹿野ですが、田中からはボランティアを辞めるしもう関係がないと言い放たれてしまいました。鹿野は田中に「本音で話せ」と言いますが、「振り回される身にもなってほしい」と返されてしまいます。

気まずさが残る中行われた退院祝いの場で、鹿野は美咲にプロポーズをします。しかし、「好きな人がいるから受け取れない」と断られます。鹿野は美咲の返事をきちんと受け止め、同時に美咲の好きな人が田中であることを悟ります。

鹿野の余命がそう長くないことを知った主治医は、ボランティアたちに「今のうちに彼の好きなことをやらせてあげて」と告げます。そこで鹿野は、美瑛へ旅行へ出かけました。しかし、車いすに乗って旅行していた鹿野は、突然倒れてしまいます。

ボランティアを辞めるつもりの田中と、プロポーズを断ってしまった美咲は旅行に付き添っていませんでしたが、鹿野が倒れたとの報せを受け、道中で偶然一緒になりそのまま彼の元へ駆けつけます。しかし、慌てて駆け付けてみれば、そこにはピンピンしている鹿野とボランティアたちの姿。あっけにとられている二人に、鹿野は真相を告げました。実は今回の一件は鹿野の狂言で、倒れたというのは気まずい関係のまま距離を置いていた田中と美咲に、仲直りをしてほしかったために考えた嘘でした。

鹿野のお膳立てもあり、二人はよりを戻します。鹿野は失恋してしまいましたが、二人の友人として、一緒に朝日を眺めました。

彼はその7年後に、42歳の若さでこの世を去りました。鹿野が自分で書いた手紙を、両親は仏壇の前で笑顔を浮かべながら読んでいます。美咲は無事に夢を叶え、今では小学校の教師として働いています。田中も一度は自暴自棄になっていましたが、夢であった医者になりました。

二人はその後結婚。鹿野に関わったボランティアの数はおよそ500人を超え、彼の死後も時折集まり、鹿野との思い出話に花を咲かせるのでした。

映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の作品情報

映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のジャケット写真

レンタル開始日
2019/08/07
監督
前田哲
キャスト
大泉洋 高畑充希 三浦春馬 萩原聖人 渡辺真起子 宇野祥平 韓英恵 竜雷太 綾戸智恵 佐藤浩市 原田美枝子
上映時間
120分
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映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のユーザ評価

評価数:553件
評価 :★★★★☆(4.1/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    心に刺さる言葉がいくつもあり、記憶に残る映画となりました。観ようか迷っていましたが、観て良かったです。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    私は、医療系の大学学部で病院実習で主人公(大泉洋)と同じ患者を受け持ったことがあります。絶望的な未来をとても前向きに生きる姿は感動しました。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    感動しました。実話を元にしてこんな強い意志を持って生活を送っていたのには、心打たれました。周りの協力も大切だと改めて感じました。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    なかなかの作品。生き方について考えさせられる作品。こんな夜更けにバナナかよというタイトルも斬新。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    人間の感情が大袈裟なくらい出ていて、返って共感しやすかった。支援が必要な人がみんな善人じゃないってことを良い意味で表現できていた。

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おすすめの関連作品

本作の監督前田哲は、「猿ロック THE MOVIE」・「極道めし」・「王様とボク」など、漫画を実写化した作品が多いです。しかし、安藤美咲役を演じた高畑充希が出演した「ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ」や、「ブタがいた教室」など、本作以外にも実話を基にした映画を製作しています。主演の大泉洋は、以前にも前田哲が監督を務めた「パコダテ人」に出演しました。その後も「探偵はBARにいる」・「ぶどうのなみだ」・「そらのレストラン」など、「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」同様に北海道を舞台にした映画に出演しています。

映画『猿ロック THE MOVIE』の作品情報

映画『猿ロック THE MOVIE』のジャケット写真

レンタル開始日
2010/08/04
監督
前田哲
キャスト
市原隼人 芦名星 渡部豪太 高岡蒼甫 比嘉愛未 和田聰宏 光石研 西村雅彦 國村隼 小西真奈美
上映時間
112分
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映画『猿ロック THE MOVIE』のユーザ評価

評価数:923件
評価 :★★★☆☆(3.7/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★☆☆☆(2/5)
    市原隼人ってやっぱイイ俳優だなと思う(笑) 主人公サルが、悪者に追われる中逃げ道の鍵を開けようとするシーンはハラハラ。女性を海から助けるシーンはカッコ良い。エッチだけど、純粋で真っ直ぐなキャラの主人公だからこのドラマは見ていて面白い。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    TVシリーズから劇場になりましたが、劇場版からでも十分楽しめる作り込みになっています! 劇場版も非常にストーリー展開が良く、見ごたえ十分です! 主演の市原君はサルにハマってて、非常に良かったです♪ その他の俳優さんも、自然な感じでとても配役がいい作品だと思います♪
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    ドラマは見ていないのですがヤンマガで見てました。猿の女好きとめちゃくちゃなヒーローっぷり。笑えます!
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    楽しくてちょっとエッチな猿ロック。市原隼人ファンの方におすすめです。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    マンガ同様内容は面白かったです。俳優さんの役柄もピッタリでした。

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映画『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』の作品情報

ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へのジャケット写真

レンタル開始日
2007/11/22
監督
前田哲
キャスト
松山ケンイチ 高畑充希 池内博之 坂井真紀 田中哲司 西山茉希 古網雅也 赤羽梨栄 築地功介 志賀廣太郎 古館寛治 島正廣 マリリン・マックリン ベス・デントン 上間宗男 利重剛 永作博美 山崎努
上映時間
103分
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>映画『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』のユーザ評価

評価数:106件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    実話を元にされた映画だそうですが、飼育員&獣医の情熱は素晴らしいですね。 映画でもそれは、よく表現されています。見ていて清々しい気持ちになれました。
  • 評価 :★★★★☆☆(4/5)
    実話に基づく、尾びれを失ったイルカの再生の感動物語と言う事で、我々”フリッパー”世代には、感涙ものです。しかも製作当時(2007年)は、世界初の人口尾びれ開発プロジェクトはまだ進行中で、イルカのフジがジャンプ出来るまでのリハビリ過程での、映像作品と言う事で、これはもうドキュメンタリーです。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    フジの物語がきれいに描かれててよかった。イルカの泳いでるシーンとか、人工尾びれをつけてるシーンがよかった。もうちょっと水族館とブリジストンの話し合いの部分を深く描いてもよかったと思う。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    高畑允希ちゃんが、出演している作品なんで、見てみました。彼女の演技も良かったが、動物系の作品は、安心して見てられる。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    口の利けない生き物が、本当は何を望んでいるか、何をしてあげるのが正解なのか知ることって難しいけど、フジは本当に尾びれを付けたかったのか、ジャンプしたかったのか、その真実を知ることが出来たところが良かったというか、安心しました。 最近、全く水族館なんて行ってないので、水族館気分を味わえたことも嬉しかったです。

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映画『ブタがいた教室』の作品情報

映画『ブタがいた教室』のジャケット写真

レンタル開始日
2009/04/10
監督
小林弘利
キャスト
妻夫木聡 大杉漣 田畑智子 池田成志 甘利はるな 池田彩由佳 石川すみれ 伊藤奈月 大和田結衣 小川美月 柚りし菓 金子海音 斉藤みのり 櫻木麻衣羅 桜あずき 新川奈々 夏居瑠奈 松原菜野花 東圭太 石井千也 鵜木伸哉 大倉裕真 岡駿斗 緒方博紀 柿澤司 影山樹生弥 樺澤力也 北村匠海 寺田英永 向江流架 ピエール瀧 清水ゆみ 近藤良平 大沢逸美 戸田菜穂 原田美枝子
上映時間
109分
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映画『ブタがいた教室』のユーザ評価

評価数:496件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    命の授業のために、6年生のクラスで育てることになったブタのPちゃん。 先生も子供たちも、最初は“命の授業、食べるため、命のありがたみを学ぶため”とわかっていたのに、いつしか愛着がわき“ペット”と思うようになってしまう。 世の中の人々は、いちいち考えるだろうか。誰かが育ててきた命をいただくということを。 この映画は、それを子供たちの涙のリベートを通して、改めて考えることができる映画だと思う。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    途中下車しないで最後まで見た方が良いですよ。半ばぐらいまでは、文部科学省推薦モノかと馬鹿にしてかかって降りかけたのですが、最後まで見るとナカナカのものでした。教師役が武田鉄也みたいな熱血漢でないのが良いですねえ。学校内の抵抗や苛め、親たちのモンスター振りも大したことがなくて、拍子抜けするぐらいですが、そうしたドラマ作りの常套手段で勝負しなかったのも正解です。教師としての最後の判断が食肉センター送りというのもナカナカのものです。ご立派。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    決して映画として「出来のいい」作品ではないと思う。 特に全般的な演出がね。 でも、終盤の教室内での生徒達の真剣な話し合いの場面。 これは凄い、本当に心打たれました。 妻夫木クン演ずるところの先生、聞き手に徹し、 あくまでも生徒達自身に答えを出させようとします。 生徒達の心情に感情移入するだけでなく、 自分自身がこの先生だったら。。。と感情移入してしまい ました。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    実話をほぼ忠実に再現した、一種のセミドキュメンタリー。あまりにも事実と同じなので映画作品としての評価は難しいが、「人間もまた動物であり、他の動物の命を奪って生きている」という重いテーマを旬の役者を使って映画という万人に見やすい形で再提示した点は偉い。学校教育の現場で教材として使って下さい。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    スーパーで切り身となって売られる肉や魚しか見ることの無い子供たちに 何か(ブタなど)や誰か(飼育する人)の犠牲の上に私達人間は生かされている ということを知らしめるという点において大変意義のある授業であったと思います。 何より6年2組の生徒たちの討論の模様がとても素晴らしかったです。それもそのはず、生徒役の26人の子供たちに渡された台本は 子どもたちのセリフ部分だけが白紙で、結末が記されていないものだったそうです。 Pちゃんを巡っての、涙あり喧嘩ありの、ガチンコ討論。子供たちのリアルな表情、言葉は見終えた後もしっかり心に響いています。

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