猫の恩返しのジャケット写真

スタジオジブリの名作『耳をすませば』の登場人物である月島雫が書き下ろしたストーリーという位置付けの本作『猫の恩返し』。

原作は柊あおい氏の『バロン 猫の男爵』で、映画制作にあたり監督・宮崎駿からのリクエストがあったという裏話があります。

本作を見てみると分かりますが、『耳をすませば』の続編的なポジションの物語ではありません。しかし『耳をすませば』の登場人物が書いたという設定から、世界観として繋がっている要素が多く、ジブリが唯一試みた続編映画として認識されています。

タイトルの通り、猫が恩返しをするというストーリー。猫好きではなくても心が温まる物語となっています。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:森田宏幸
脚本:吉田玲子
出演:池脇千鶴 袴田吉彦 丹波哲郎 前田亜季 山田孝之 佐藤仁美 岡江久美子 佐戸井けん太 濱田マリ 渡辺哲 斉藤洋介 本名陽子

不思議な猫との出会い

物語の始まりは、学校からの帰り道に主人公・ハルが猫を見つけるところから。リボンを巻いた猫が道を横断しようとしているところにトラックが走ってくるのが見えました。

ハルはとっさの判断でトラックにひかれそうになっている猫を救出。すると、猫は突然立ち上がってハルの前に歩み寄り、人間の言葉で丁寧にお礼を述べたのです。

驚きのあまり言葉を失うハルを置いて、猫はすぐさまその場を立ち去ってしまいました。

この猫との出会いが、ハルの不思議な体験の幕開けとなります。

帰宅後、すぐハルは母親に今日あった不思議な出来事について語ります。すると、母は思い出したかのように昔のエピソードを語り始めました。

母親によると、ハルがまだ小学生の頃、お腹を空かせていた猫にお菓子を分け与えたのだと言います。そうすると猫はたいへん喜び、ハルもまたそんな猫を見て喜んでいたのだそう。

母親は、そんなエピソードを引用しながら、猫とハルの不思議な関係性について教えてくれたのです。

その晩、ハルが寝床に就こうとすると、窓の外がやけに騒がしいことに気づきました。窓から外を覗いてみると、驚くべき光景が目の前に広がっていました。

猫が行列をなして、ハルの家に向かってきていたのです。

ハルは思わず外に出ます。すると、行列の中で王様のような風体をした猫がハルに喋りかけてきました。

王様によると、ハルが助けた猫は王国の王子だったと言います。そして、国を挙げてハルに恩返しをすると伝え、その場を去って行きました。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=Gp-H_YOcYTM

猫の恩返しの始まり

一晩寝たハルは、昨晩の出来事は夢だったのでは、と疑うようになりました。猫が恩返しに来るなどというのは現実的な話ではないからです。

しかし朝、家を出てみると家の庭には一面の猫じゃらしが植っていました。また、登校中にはたくさんの猫がハルのことをもてなし、下駄箱にはネズミのプレゼントがありました。

「やはり、昨日のことは夢じゃなかった」

ハルは猫からの恩返しを受けて、そう確信するに至りました。

学校が終わりハルがゴミ捨てに行くと、昨晩ハルの家に訪れた猫の家来ナトルが姿を見せます。そしてハルに猫の国へ歓迎するという王様からの伝言を伝えたのでした。

また、助けた王子猫ルーンの嫁としてハルを迎えようとしていると王様が考えていることを知ります。

猫に嫁入りをするなどということにハルは困ってしまいます。

その時、天から声が聞こえました。天の声は、ハルに「猫の事務所へ来て白い猫を頼るように」と伝えます。

ハルはその声に従い、教えられた場所へ伺いました。その場所には太った猫がおり、声を掛けるとついてくるようにと先を進んで行きます。すると、そこには猫の事務所がありました。

猫の事務所に入ると、タキシードを着たバロンという猫とカラスのトトに迎えられました。しかし、事務所の中にハルを捕まえるための猫集団が襲撃してきたのです。

猫集団に連れて行かれるハル、そしてそれを追うバロン。ついにハルは猫の国へと連れてこられてしまったのです。

猫の国へ

ハルはそのまま王様や猫の王子が待つお城にまで連れてこられてしまいます。すでにお城では宴会場が設営されており、式の用意が為されていました。

ハルになんとか付いてきた太った猫は、家来の猫たちに捕らえられてゼリーに閉じ込められてしまいます。味方を失ったハルは意気消沈で、仕方がなく座席に着きます。

猫の王国の家来たちは、そんなハルをなんとか楽しませるためにいろいろな芸を披露しますが、ハルは全く笑う気分にはなれません。

会場が気まずい雰囲気になる中で、仮面をつけた猫が登場し、ハルとともに社交ダンスを踊り始めました。

やたらと親しげに踊る仮面猫とハルを疑い、正体を問います。そう、この猫こそタキシードのバロンだったのです。

王様はバロンを捕まえるように家来へ命令を下します。それと同時に太った猫がゼリーから這い出し、家来の囮となります。

宴会場から抜け出す寸前、メイドを勤めていた猫がハルに王国を抜け出す方法を伝えます。このメイド猫こそが天の声の主だったのです。

うまく会場を抜け出したハルたち。メイド猫の助言に従って、塔のてっぺんへと向かいます。

王国を抜けるためには、人間界で太陽が昇るまでに塔のてっぺんへと上り、人に戻らなければならないのです。

王国の家来たちが妨害する中でハルたちは何とか追手をしのぎ、塔の中程にたどり着きました。しかし、王様によって塔は爆破されてしまいます。

本当の猫の恩返し

そこに現れたのは王子ルーン。実はルーンはハルではなく、メイド猫との結婚を考えていたのでした。

王子はメイド猫にクッキーを渡してプロポーズをします。

このクッキーはメイド猫にとって特別なもの。メイド猫の故郷で特別な思い出のお菓子だったのです。

そんなクッキーを見つけた王子はやっとのことでメイド猫にプロポーズすることができたのでした。

そのクッキーを見たハルは気づいたのです。

メイド猫は、ハルが幼い頃にお菓子をあげた猫だったということ。
そして、メイド猫がハルを助けたことこそが「猫の恩返し」であったということに。

諦めきれない王様はハルに再び「それでは私の妃になってくれ」と迫ります。王子はそんな王様を止め、ハルを逃がそうとします。

塔の頂上を目指すハルとバロンたち。そしてそれを追う王様。すんでのところでハルは人間界に戻る出口へたどり着くことができました。

しかし、ハルたちが飛び出したのは人間界といっても雲の上。真っ逆さまに空から落ちて行きます。

もうダメだと思った瞬間、カラスたちが集まってハルたちを受け止めてくれました。

行き着いた先は学校の屋上。ハルはタキシード猫のバロンに告白をします。

「あたしあなたの事が好きになっちゃったかも」

これに対してバロンはこう返します。

「うん、ハルのその素直な所が私も好きだよ」
「もしハルが本当に私達を必要としたならきっとまた猫の事務所の扉は開くだろう。その時までしばしの別れ」

ハルの思いはバロンに届くことはありませんでしたが、「また会える」というメッセージを残し、彼は去って行きました。

こうしてハルは猫との不思議な1日を過ごし、無事に日常生活を取り戻したのです。

映画『猫の恩返し』の作品情報

猫の恩返しのジャケット写真

レンタル開始日
2003年07月16
ジャンル
定番スタジオ(国内)
出演(声)
池脇千鶴 袴田吉彦 丹波哲郎 前田亜季 山田孝之 佐藤仁美 岡江久美子 佐戸井けん太 濱田マリ 渡辺哲 斉藤洋介 本名陽子
上映時間
75分
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映画『猫の恩返し』のユーザ評価

評価数:4448件
評価 :★★★★☆(4.0/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    日の当たる~坂道を~♪天気のいい日は鼻歌うたっちゃいます。猫のいいところ、悪いところ、ちゃんとキャラにでていて、いいですね。何度見ても和みます。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    耳をすませばの波形作品だと言われている猫の恩返しは、キャラクターがコミカルでユーモア溢れる描かれ方をしており、愛着を持てる。 また、バロンは世の女性を魅了してしまうほど作中では人気のキャラクター。 たくさんの人に見てほしい。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    猫好きには必見かと思い見てみました! ジブリは私にはホント心に響く作品ばかり‼︎リピートしてみたくなる‼︎ 紳士な猫 バロン最高‼︎
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    耳をすませばの波形作品だと言われている猫の恩返しは、キャラクターがコミカルでユーモア溢れる描かれ方をしており、愛着を持てる。また、バロンは世の女性を魅了してしまうほど作中では人気のキャラクター。たくさんの人に見てほしい。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    一番好きな映画! もーほんとみんな可愛すぎて猫にキュンキュンした!笑

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おすすめの関連作品

前述の通り、本作は『耳をすませば』のスピンオフ的な立ち位置の映画。こちらの作品を楽しめたという方には、『耳をすませば』をおすすめします。

こちらの作品も柊あおい氏が原作を担当しており、映画化に際し、第13回ゴールデングロス賞・最優秀金賞、マネーメイキング監督賞、日本映画復興賞・日本映画奨励賞など数々の章を総なめに。

また、2019年現在にあたっても2年に1度はテレビ放送が為されるなど、国民的に愛されている映画です。

他にもスタジオジブリ作品で言えば、日本一の興行収入を誇る『千と千尋の神隠し』や、根強く愛される『もののけ姫』など、スタジオジブリ特有の世界観を楽しめる映画は盛り沢山です。

映画『耳をすませば』の作品情報

耳をすませばのジャケット写真

レンタル開始日
2003/01/16
ジャンル
定番スタジオ(国内)
出演
本名陽子 高橋一生 立花隆 室井滋 露口茂 小林桂樹
上映時間
111分
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映画『耳をすませば』のユーザ評価

評価数:4788件
評価 :★★★★☆(4.2/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    素敵で爽やかな青春感動作。でも大人になって見ると、恥ずかしさでもだもだしましたw
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    何度か観てますが、たまに見たくなります。 青春!って感じが良いです。 クライマックスのせいじくんの告白も今では可愛くみえます。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    若きラブロマンスに終始したジブリ作品。 現代ならリア充とでも言うのだろうか…時代の息吹と、街並みの描写を純粋に堪能してみてはどうだろう。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    ジブリで一番好きな作品です。可愛くてピュアな恋が素敵で憧れます。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    言わずと知れた名作。ジブリ作品の中で一番好きな作品です。カントリーロードも最高。

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映画『千と千尋の神隠し』の作品情報

千と千尋の神隠しのジャケット写真

レンタル開始日
2002/12/18
ジャンル
定番スタジオ(国内)
出演(声)
柊瑠美 入野自由 夏木マリ 菅原文太 内藤剛志 沢口靖子 上條恒彦 小野武彦 我修院達也 神木隆之介 玉井夕海 大泉洋 はやし・こば
上映時間
125分
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映画『千と千尋の神隠し』のユーザ評価

評価数:11612件
評価 :★★★★☆(4.3/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    宮崎駿が何を伝えようとしているか、考察しながら見ると深みが増しますね。 子供から大人まで観れる深い映画だと思います。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    世界観が大好き過ぎて、何度見ても飽きません。絵もキレイでストーリーも良くて最高な作品だと思います。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    映画館で何回も見つつも、期間が空いたらまた見たくなる。千尋の呑気ぶりに最初はイライラするものの、お金に惑わされない姿は見ていて考えさせられる。子供にはエンターテイメント、大人には問題提起といった見方もできる。まさに子供から大人まで一緒に観れる大好きな映画。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    子供の頃はさほど好きじゃなかったのに、大人になってからあの世界や見終わった後の一旅終えたような感覚と少し残る寂しさが好きになった。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    絵がとても細かく綺麗で好き。宝石や建物、食べ物へのこだわりがすごくいい。お話も好き。

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映画『もののけ姫』の作品情報

もののけ姫のジャケット写真

レンタル開始日
2003/01/16
ジャンル
定番スタジオ(国内)
出演(声)
松田洋治 石田ゆり子 田中裕子 美輪明宏 小林薫 森繁久彌 森光子 西村まさ彦 上條恒彦 島本須美 渡辺哲 佐藤允 名古屋章
上映時間
133分
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映画『もののけ姫』のユーザ評価

評価数:8969件
評価 :★★★★☆(4.3/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    人間と自然のあり方を問うジブリを代表する作品だ。勧善懲悪などという概念をはるかに超越した、我々人類に強く訴えかける。放映から20年たった今もなお色褪せない普及の名作である。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    なんとなく怖くて避けてましたが…早く観ればよかった。自然崩壊してる世界に、人間は自然ありきで生かされてるんだと言う事を様々な映像を通して訴えてる 素敵な映画だと思います。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    動物からみた人間の愚かさだったり、生きることとは何かということを教えてくれる話だと思います。お子様の教育にも命の大切さ、環境の大切さを伝えるのにもいい作品だと思います。とてもオススメです。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    初めて見たときは内容理解に苦しんだ作品。理解して見ると良さが分かる良作だと思います
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    もののけ姫は私の中でダントツ大好きな映画です。動物からみた人間の愚かさだったり、生きることとは何かということを教えてくれる話だと思います。お子様の教育にも命の大切さ、環境の大切さを伝えるのにもいい作品だと思います。とてもオススメです。

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