おもひでぽろぽろのジャケット写真

おもひでぽろぽろは、漫画を原作としたスタジオジブリの作品です。

主人公のタエ子は小さいときから首都圏で育ち、田舎と呼ばれるような場所に憧れを持っている女性。物語はタエ子が大人になった時代が中心ですが、子ども時代の出来事や考え方が大きく影響しています。

要所要所で小学生時代のタエ子が出てくるシーンはどこか懐かしく感じ、共感できる部分があるかもしれません。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:高畑勲
脚本:高畑勲
出演(声):今井美樹 本名陽子 柳葉敏郎 伊藤正博 寺田路恵 山下容莉枝 三野輪有紀 北川智絵 仙道孝子 後藤弘司 石川幸子 渡辺昌子 伊藤シン 飯塚雅弓 押谷芽衣 小峰めぐみ 滝沢幸代 石川匡 増田裕生 佐藤広純

首都圏で生まれ育ったタエ子が憧れの田舎へ向かう

タエ子が首都圏で仕事をしているシーンから始まります。彼女はあるとき長期休暇の申請を上司に提出しました。海外旅行にでも行くのか?と聞かれますが、そうではなく親戚のいる山形へ行くためと答えます。母親からは結婚しないのかという電話が何度もかかってきますが、結婚には興味がありません。

タエ子は三姉妹の末っ子で、長女であるナナ子が結婚し、嫁ぎ先が山形だったのです。ずっと首都圏で育ってきたタエ子は小さい頃から夏休みなどに田舎へ行く機会がなく、遊びに行く友達を羨ましく思っていました。なので姉の結婚を機に田舎ができ、嬉しく思っていました。

ある日、姉2人に小学生時代の想い出話をしながら、タエ子は次々と昔の記憶が蘇ります。小学5年生の頃、田舎へ遊びに行く同級生を横目に、行く場所がないタエ子は祖母と熱海へ旅行に行きました。その時、旅館にあるすべてのお風呂に入浴し、大浴場へ入ろうとするも、お風呂に入りすぎてのぼせて倒れてしまったのです。その話を聞いて笑う姉に対して、自分とは少し感覚が違うんだなと感じます。

タエ子は、夜行列車で田舎へ向かう途中、小さいときのさまざまな出来事を思い出します。
小学5年生だった昭和40年、もっとも人気のある果物といえばバナナでした。ある日、父親が生のパイナップルを買ってきたことがありました。パイナップルといえば缶詰しか食べたことがなかったからです。タエ子は大喜びしますが、そもそもどうやって切るのかも分かりません。長女が切り方を教わりみんなで食べるも硬くてすっぱいため、家族みんなは缶詰のほうがおいしいね、という意見に。しかしせっかく父親が買ってきてくれたのだから、と姉が残すパイナップルをタエ子はなんとか食べきったのでした。

他にも、友達づてに自分のことを好きだと聞いた初恋の広田君のことも回想します。とても野球がうまく、試合後、天気で一番好きなのはどれかと聞かれて「曇り」と答えると同じだったことからとても嬉しくなったということがありました。

夜行列車のなかで昔の思い出が次々と蘇ります。本当は田舎へ昔の自分を連れていくつもりはなかったのですが、思い返してしまうとなかなか忘れることができません。その後もさまざまなことを思い返しながら夜行列車は進んでいきます。

農家の家族やトシオとの出会い

滞在先の最寄り駅に到着したタエ子を迎えてくれたのは、農家の息子であるトシオという男性でした。彼はもともとサラリーマンをしていましたが、現在は農業をしつつ冬はスキーを教えることを仕事としています。夜行列車で既に着替えをして準備万端だったタエ子は到着して早々に紅花積みを手伝います。

滞在先の家族はトシオの親戚である本家で、跡継ぎのカズオとその祖母、他にはカズオの妻キヨ子、そして娘のナオ子といった顔ぶれが集まっています。
ナオ子は友達みんなが持っている有名メーカーのスポーツシューズを欲しがっており、両親を困らせていました。そんなナオ子を見たタエ子は、昔は自分もわがままを言って困らせていたことを思い出すのでした。姉が高級ブランドのバッグを持っていることや、お下がりばかりで文句を言い、ときにはわがままを言い過ぎて父親に叩かれたこともありました。タエ子はそんな昔のことをナオ子に話すと、ナオ子も欲しがっているスニーカーを諦めたのでした。

そんな家族とのやりとりもあって滞在先に馴染んでいたタエ子は、ある日トシオにドライブに誘われました。百姓が持っている歴史や自然の話などさまざまな話で盛り上がります。そのなかでトシオになぜ結婚しないのかと聞かれますが、結婚しない友達はたくさんいるし、それが当たり前だと返答します。他にも、過去に学芸会を見て劇団からのスカウトが来たことなども思い出して話しました。

こうした日々を過ごすうちに、タエ子は田舎暮らしをとても気に入っていくのでした。

突然の提案に戸惑うタエ子

滞在期間が終わり、東京へ帰る前日。タエ子はカズオの祖母からある頼みごとをされます。それはトシオと結婚してくれないかということでした。冗談ではなく真剣なお願いで、カズオはそれを止めるもののキヨ子も賛成している様子です。しかし、カズオだけは意見が異なっているため、3人が言い合いになってしまいます。そんな3人を見てタエ子は家から出てしまうのでした。

田舎暮らしを気に入っているタエ子にとっては、農家に嫁ぐというのは憧れていたことでもあります。しかしそれ以上に自分が田舎暮らしの表面的な部分しか知らずにいい気になっていたことを感じてしまうのです。そしてだんだんと田舎がいいところだと何度も言っていた自分を恥じるような気持ちが強くなっていきます。

外は雨が降り出し、帰ることができずにいたところにトシオが車で現れました。タエ子は家に行かないように伝え、とりあえず車の中で雨をしのぎます。そして小学生のころのある話をするのでした。

貧乏な転校生のアベ君はみんなから不潔だと嫌われていましたが、タエ子だけはそんな差別はだめだとみんなと同じように接していたのです。しかしアベ君がまた転校することになったとき、みんなと握手でお別れをするなかでタエ子とだけ握手をしてくれなかったというエピソードです。

タエ子はこのとき、アベ君を汚いとみんなのなかで一番思っていてそれを見透かされていたのだと、とても後悔していたことをトシオに話します。それを聞いてトシオから帰ってきた答えは予想外のものでした。彼はアベ君がタエ子を好きだったから握手をできなかったのではないかと言いました。アベ君はクラスのなかで唯一強がることのできるタエ子に対して握手を拒否するという強がりで、結果として甘えていたのではないか、と続けます。

これに対してタエ子はアベ君のことは何も知らない、と言いつつもアベ君とトシオがなんだか行動が似ているような気がするのでした。

迷いながらもタエ子が出した答えとは

翌日になり、祖母などお世話になった家族に別れを告げ家を後にします。そしてトシオに送ってもらい列車に乗りますが、列車のなかでも本当にこのまま結婚せずに帰ってよいのかをずっと迷っていました。

その横で小学生時代の自分とその同級生達が見守っており、なかなか決断のできないタエ子の背中を押したのは過去の自分でした。子どものタエ子に手をひかれながら、列車から降りて戻ることを決意します。

農家の最寄り駅に戻ったタエ子を待っていたのはトシオでした。タエ子を送った後、同じように引き返していたのです。手をつなぎ家へと歩いていくトシオとタエ子。そのふたりを小学生時代のタエ子や同級生達が祝福するように後ろを歩いていき、物語は終わります。

映画『おもひでぽろぽろ』の作品情報

映画『おもひでぽろぽろ』のジャケット写真

レンタル開始日
2003/04/16
監督
高畑勲
キャスト(声)
今井美樹 本名陽子 柳葉敏郎 伊藤正博 寺田路恵 山下容莉枝 三野輪有紀 北川智絵 仙道孝子 後藤弘司 石川幸子 渡辺昌子 伊藤シン 飯塚雅弓 押谷芽衣 小峰めぐみ 滝沢幸代 石川匡 増田裕生 佐藤広純
上映時間
119分
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映画『おもひでぽろぽろ』のユーザ評価

評価数:1693件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    声優の方々の気持ちが非常にこもった良い映画です。ほかのジブリ作品に埋もれがちですが、ぜひ見て欲しいです。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    ジブリの中では面白いです! パイナップルとかの食べ方わからかったりとか、旅行でおばあちゃんと熱海の温泉にいってのぼせたりとか結構懐かしさ哀愁が漂ってくる映画です!
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    今年20歳でこの時代を生きた人間ではないけど、なぜか懐かしく共感でき子供に戻りたくなる作品でした。高畑監督、尊敬します!
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    高畑勲監督の映画ではこれが一番好きです。大人になれば見方が変わるはず。特にラストはね。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    たまに無性に観たくなる作品です。あるシーンなんかが、自分の子供の頃の日常の思い出と重なったりして、懐かしく思います。 小学生の女子の関係とかリアルに再現されてたり、自分の欲求が通らず両親に駄々をこねたり。共感できて、クスッと笑えます。きっと、昔の懐かしさを感じたくなって、たまに観たくなるのかもしれません。

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おすすめの関連作品

おもひでぽろぽろはスタジオジブリの作品で、監督と脚本は高畑勲です。同じように脚本、監督として作った作品には「火垂るの墓」や「平成狸合戦ぽんぽこ」があります。

火垂るの墓は戦争で家族を失った幼い兄弟の悲しい物語を描く、体験談小説が原作の作品です。

平成狸合戦ぽんぽこは反対にユーモアあふれるストーリーで、人間から自分達の生活を守る狸達の話が楽しめます。

映画『火垂るの墓』の作品情報

火垂るの墓のジャケット写真

レンタル開始日
2000/12/16
監督
高畑勲
出演(声)
辰巳努 白石綾乃 志乃原良子 山口朱美
上映時間
88分
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映画『火垂るの墓』のユーザ評価

評価数:2501件
評価 :★★★★☆(4.1/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    感動する兄弟の話だと思いました。可哀想な話だが、お兄ちゃんが妹のために色々苦労して2人で生きていく姿に感動しました。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    うちの父が清太と同じ時代に神戸に住んでいました。年頃も同じで、「もし二人が生きていたら」とか、「もしかしたら 父も同じ運命だったかも」いろいろ考えると涙が溢れます。 二度目はつらくて観ることができませんでした。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    あまりにも悲しくて、絶望的で見終わった後しばらく放心してしまう。見たいと思う反面、もう二度と見たくないと思わせるような、影響力のある作品。この作品を、戦争を始めようとしている愚かな人たちに見せたい。
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    この作品は好きだけど嫌いみたいな作品です。これ見て泣かない人はいないでしょう特に僕はあの学校の校庭で節子が泣いてるときに 兄ちゃんが鉄棒で逆上がりするシーン・・あれは良い!泣くよそりゃ!
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    僕にとってはホラー映画。ホラーと言っても戦争の怖さ、残酷さを感じるものである。 ゆえに泣けないし、見てられないし、後味も悪い。 ただ、それだけ影響させられたことを評価できます。もう2度と見ないけどね。

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映画『平成狸合戦ぽんぽこ』の作品情報

平成狸合戦ぽんぽこのジャケット写真

レンタル開始日
2003/01/16
監督
高畑勲
出演(声)
古今亭志ん朝 野々村真 石田ゆり子 泉谷しげる 山下容莉枝 神谷明 黒田由美 村田雄浩 九代目林家正蔵 福澤明 三木のり平 清川虹子 芦屋雁之助 桂米朝 五代目桂文枝 五代目柳家小さん
上映時間
119分
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映画『平成狸合戦ぽんぽこ』のユーザ評価

評価数:3417件
評価 :★★★☆☆(3.9/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    楽しくて笑える物語なのに、救い様の無い結末。集団自殺に海原に乗り出す狸。帝国陸軍の万歳突撃に匹敵する壮絶な玉砕戦に散った急進派の狸。人間としてストレス社会で暮らす狸。狭くなった森に追いやられた、変化出来ない狸。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    良い作品でした。自然破壊に訴えてて、心に刺さります。たぬきがかわいいので年長の子供も楽しく見ました!
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    人間の勝手な都合で山を削り家を建て、どんどん自然が無くなる事には悲しくなりますが、タヌキ達が色々な術で闘う姿に笑い、でも自然環境について考えさせられる作品でした。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    たぬき達がひたすらに可愛い映画。ハンバーガー食べてるシーンがなぜかとても好きなのです。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    考えさせられること、そこそこにあります。自然もそうですが人や狸の各々の考え方や生き方なんか。狸だって十人十色。それは人も同じ。全員が悪いかってそんなことない。一人ずつ一匹ずつ考えて生きてます。憎しみは憎しみしか生まないなんて言葉を聞いたことがありますが本当に深いですね。なんか少し切ないです…。

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