空飛ぶタイヤのジャケット写真

「下町ロケット」や「半沢直樹」などの社会派小説で知られる作家・池井戸潤によるベストセラー小説『空飛ぶタイヤ』を「超高速!参勤交代」「ゲゲゲの鬼太郎」「鴨川ホルモー」の本木克英監督が長瀬智也主演で映画化。

タイヤ脱落を起こした運送会社と大手自動車メーカーのリコール隠しを題材にしており、大企業の闇と中小企業の苦悩を上手く描いています。この作品は、2002年に横浜市で起きた三菱自動車の大型トラック脱輪事故事件と三菱自動車のリコール隠しの実話を元にした作品です。

主演のTOKIO長瀬智也は、アイドルとは思えない迫真の演技で自分の会社を守る2代目社長を演じており、見応えのある作品に仕上がっています。周囲を固める俳優陣が豪華な点も見どころといえます。

レンタル開始日:2019/01/09、収録時間:120分、ジャンル:邦画サスペンス

ここからは映画のネタバレを含みます。閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:本木克英
脚本:林民夫
原作:池井戸潤
出演:長瀬智也 ディーン・フジオカ 高橋一生 深田恭子 寺脇康文 小池栄子 阿部顕嵐 ムロツヨシ 中村蒼 和田聰宏 木下ほうか 浅利陽介 谷村美月 近藤公園 村杉蝉之介 渡辺大 矢野聖人 田口浩正 斎藤歩 岡山天音 矢島健一 津嘉山正種 毎熊克哉 加藤満 筒井巧 中林大樹 井上肇 小久保丈二 高川裕也 池上紗理依 木下隆行 木本武宏 柄本明 佐々木蔵之介 六角精児 大倉孝二 津田寛治 升毅 笹野高史 岸部一徳

脱輪事故発生

父親の跡を継ぎ2代目赤松運送会社社長となった赤松敏郎(長瀬智也)。50年以上、世田谷で運送業を営む「赤松運送」でしたが、経営が上手くいっていないため、リストラを決行するように迫る先代からの宮代専務の忠告に耳を貸さず、会社を立て直す策を考えていました。ある日、昼休みに整備士の門田とキャッチボールをしていると、血相を変えた宮代専務が来て赤松にメモを渡します。そこには警察署の名前が書いてあり、従業員が事故を起こしたと書かれてあったのです。

警察署に駆け付けると、担当の高幡刑事から赤松運送のトラックのタイヤが脱輪。そのタイヤが前を歩いていた母子3人にぶつかり母親は死亡、子どもは重軽症を負ったということでした。別室の事故を起こした従業員に会うと、トラックは法定速度で走っている途中に緩やかなカーブの所で急にタイヤが外れたと告白します。事務所に戻って事故を起こしたトラックの整備状況を確認すると、前日に門田が整備を担当していました。門田を呼び出して、話を聞きますが不服そうな彼の様子を見て、赤松は激怒して会社を辞めるように言い渡します。

次の日、運輸局の監査では問題が見つからず、そのときに解雇した門田のロッカーを開けると門田は詳細な整備日誌を付けていました。それを見た赤松は、門田はきっちりと整備していて事故の原因は整備不良ではないことを確信し、門田の元へ行き昨日のことを詫び、会社に戻って欲しいと頼みます。トラックの整備不良が事故の原因でなければ会社の汚名を返上できると考えた赤松は、脱輪したトラックの調査をホープ自動車に依頼しました。ホープ自動車に調査を早くして欲しいと担当の営業に訴えますが、調査はなかなか進みません。

そうしているうちにホープ自動車からの調査結果があり、「赤松運送の整備不良」が事故の原因だと通達されました。それを受けて赤松運送には港北署の高幡刑事(寺脇康文)による内部捜査が入ることになってしまい、マスコミや世間から冷たい目で見られた赤松運送は、主要取引先やメインバンクから取引停止を迫られて、徐々に経営が悪化していきます。どんどん追い詰められていく赤松でしたが、妻の史絵(深田恭子)や門田、先代社長から仕える宮代(笹野高史)ら周りの人に支えられて、事故原因の独自調査を開始します。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=JawAAWMtuRY

巨大な悪の力に追い込まれていく赤松と沢田と井崎

赤松はホープ自動車本社の販売部カスタマー戦略課課長の沢田に直接コンタクトを取って、トラックの調査をもう一度するように依頼します。しかし、自社の調査結果を信じる沢田は聞く耳を持たず、しまいには居留守を使うようになりました。ある日、宮代専務が一枚の新聞記事を差し出します。そこには群馬県でも同じように緩いカーブでタイヤが脱輪する事故があり、その事故車もホープ自動車製だと記されていました。

赤松はすぐに群馬県の事故があった運送会社に行き、社長と面会して事故について話を聞いているうちに、整備不良ではなくトラック自体の構造上の問題ではないかと疑念を持ちます。真相を調べるため、赤松は沢田にコンタクトを取りますが電話口にも出なくなってしまいました。

そんな中、沢田のもとへ品質保証管理部の室井がやってきて、赤松運送について詮索してきます。室井の態度に違和感を覚えた沢田は、同期の車両製造部に籍を置く小牧にある調査を依頼。

家宅捜査後、警察からは何も言ってこず、社長が逮捕されないのは整備不良の証拠がないからだと感じます。

赤松は自ら事故原因を調べるため、沢田に事故車の部品を返すように連絡しました。ようやく電話に出た沢田から「部品はすでにバラバラになっているので返却できない」と告げられます。それに対し、赤松は「部品を返せないのは何か理由があるからではないのか」と言い放ちました。実は沢田は車両製造部の小牧の協力を経て、社内に品質保証部が取り仕切る「T会議」の存在を知っていたのです。T会議とはタイヤのTを頭文字にしたタイヤのリコール隠しの会議の通称でした。

このリコール隠しが世間に知れ渡ると、ホープ自動車の存続の危機に瀕することを危惧した沢田。小牧と一緒にT会議について調べていると、T会議には常務の狩野が出席していて上層部と商品管理部がリコールを隠していることがわかりました。

同じころホープ銀行の井崎は、ホープ自動車のずさんな融資計画書を見て言葉が出ません。ポープ自動車の常務の狩野と井崎の上司であるホープ銀行の常務の巻田は癒着していて、巻田は井崎にホープ自動車の融資に関する稟議書をあげるように再三督促してきます。

しかし、井崎はホープ自動車が融資に値する経営状況だとは思えずにいました。そこへ大学時代の友人で記者をしている榎本が井崎の元にやって来て、ホープ自動車がリコール隠しをしているという内部告発があることを告げます。婚約者の叔父が狩野であるために、井崎は自分の置かれている立場に苦悩しますが、ホープ自動車のリコール隠しを知って徹底的に調べ出します。

同じころ沢田と小牧の元へ品質管理部の杉本係長から会いたいと連絡がありました。2人が行ってみると杉本係長もホープ自動車のリコール隠しに危機感を持っており、榎本に内部告発をしたのも杉本だったのです。沢田は今回の事件について社長に直訴状を実名で書いて告発しようとしますが、それを知った常務の狩野はそれを阻止しようと沢田に商品管理部に来ないかと誘います。それは希望通りの部署に異動をさせてやるからもうこれ以上リコール隠しには首を突っ込むなと言う意味でした。

商品管理部は沢田の長年の夢でもあり、沢田は自分の正義感か夢のどちらを選ぶか苦渋の選択をしなければなりません。そして、沢田は商品管理部に入ることを受け入れたのでした。また、杉本は内部告発をした戒めに、大阪へと飛ばされることになりました。記者の榎本は、赤松にも接触して今回の事故はホープ自動車の部品の欠陥が原因の可能性が高く、ホープ自動車はリコール隠しをしていると告げます。

榎本は、週刊誌にホープ自動車のリコール隠しのことを書いて発表すると約束しましたが、それも狩野の差し金で止められてしまいました。

あきらめることなく戦い続けた男たち

事故の真相を追求しようと思っていたその矢先に、赤松運送は被害者家族に訴えられて1億5千万円の賠償金を請求されます。経営危機に陥っている赤松運送に賠償金を払う余裕などなく、途方に暮れている所へ沢田からホープ自動車に来て欲しいと連絡がありました。

赤松が訪ねて行くと沢田は数人の社員と一緒に来て、部品の返却には時間がかかるため、そのお詫びに1億円の保証金を支払うと提案します。今の赤松運送にとっては喉から手が出るくらい欲しいお金です。しかし、これを受け取るということはリコール隠しを容認してしまうことだと考えて、その申し出を断ります。

そんな中、赤松は榎本より赤松運送と同じように事故を整備不良として終わらせられた会社のリストを受け取り、赤松は一社一社訪ねますがどの会社も関わりたくないようでした。

その中で富山ロジェスティックという会社は、新車のトラックで事故を起こしたのにも関わらず、整備不良で片付けられていることに気が付きます。そこの担当者から調査資料を送ってもらい、それを持ってホープ自動車へ乗り込むことに。

室井や沢田を前に部品に欠陥があり、リコール隠しではないかと追及しますが、はぐらかされてしまいます。その資料を持って警察に行くと、高幡刑事は事の重大さに気付き、ホープ自動車に家宅捜査が入りました。

同じころ沢田は左遷された杉本からT会議についての資料が入ったパソコンを手渡され、会社を浄化して欲しいと頼まれます。赤松の姿に心打たれた沢田はそのパソコンを警察に提出し、常務の狩野ほか数人が逮捕されました。

ホープ自動車のリコール隠しが公になると、誤解が解けた赤松運送では被害者家族からの告訴が取り下げられます。そして、銀行から新たな融資を受けることができ、会社存続の道が開かれたのでした。

また、ホープ自動車への不正な融資を拒否していた井崎の静かな戦いも終わりを迎えました。

1年後、被害者の主婦に花を供えている赤松の前に、沢田が姿を現しますが、「あんたの顔は二度と見たくない」「俺もだよ」と言葉を残して、それぞれ別の方向に立ち去ります。

テーマは重いですが、巨大な悪と戦い続ける赤松、沢田、井崎の姿はかっこよく、今の社会のどこでも起こりうる、現代日本の縮図を見せられているように感じる作品です。

空飛ぶタイヤの作品情報

空飛ぶタイヤのジャケット写真

レンタル開始日
2019/01/09
ジャンル
邦画サスペンス
収録時間
120分
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空飛ぶタイヤのユーザ評価

評価数:95件
評価 :★★★★☆(4.1/5)

ゲオユーザの空飛ぶタイヤの評価
  • 大手企業のリコール隠し、関わる人のそれぞれの立場など、面白く観れました。考えさせられる映画がです。
  • 去年2018年、会社事務所にて掲示板にて作品を知り前々から鑑賞したいと思っておりました処GEOさんにてレンタル開始ですぐ様、レンタル致しました。期待していた作品だった処、内容はイマイチかなぁと思いました。
    社長さんの熱意は感心しました。
  • なかなかよく出来た社会派作品だった。
    [沈まぬ太陽]もであったが、明らかなモデルの巨悪を題材に取り上げられる、少しはまともな時代になったんだ、、と感慨深い。まぁ、それだけ巨悪の威光も通じなくなってきた訳でもあるかもしれない。
    たとえささやかなものではあれ、人間の良心、正義は必ず残ってゆくと信じたい。

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『空飛ぶタイヤ』では、主演のTOKIOの長瀬智也を始め、沢田役には5ヵ国語を操るマルチンガルのディーンフジオカ、ホープ銀行の井崎役は高橋一生が演じ、今をときめく話題の俳優が名を連ねています。長瀬は「ツインズ教師」でドラマ初出演後、「池袋ウエストゲートパーク」「タイガー&ドラゴン」など多くの宮藤勘九郎作品に出演。TOKIOとしての活動以外にもドラマや映画に数多く出演し、その他にも作詞作曲を手掛けるなどマルチな才能を発揮しています。

池袋ウエストゲートパーク 1の作品情報

池袋ウエストゲートパーク 1のジャケット写真

レンタル開始日
2000/10/25
監督
堤幸彦
キャスト
長瀬智也 加藤あい 窪塚洋介 森下愛子 渡辺謙 妻夫木聡 石田衣良 宮藤官九郎
収録時間
59分
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池袋ウエストゲートパーク 1のユーザ評価

評価数:3035件
評価 :★★★★☆(4.1/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 池袋に住むギャングの話です。個性的な人が多数でていて笑えます。
  • 出演者がとても豪華である。未公開シーンを映像の最後に収録しており、ドラマやネット配信サイトで見るより得した気になれる。
  • 出演者も豪華で、とても魅力的で内容も面白い! 当時、それまでに無かったドラマで新しくて面白かった。

タイガー&ドラゴンの作品情報

タイガー&ドラゴンのジャケット写真

レンタル開始日
2005/03/09
脚本
宮藤官九郎
キャスト
長瀬智也 岡田准一 伊東美咲 塚本高史 西田敏行
収録時間
90分
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評価数:1070件
評価 :★★★★☆(4.2/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 宮藤官九郎作品の中でもダントツ好きな作品です。シナリオがよく練られていて、起承転結が明快でスピーディ。寝ないで全話見ました。
  • 長瀬智也と岡田准一の豪華でスペシャルな共演! 落語実演のシーンはお見事な圧巻です。最高な作品です。
  • 話がとても練られていて、笑えるだけじゃなくて最後にはうつっときて心が温まります。