ホーホケキョ となりの山田くんのジャケット写真

1999年に公開されたスタジオジブリ作品である「ホーホケキョ となりの山田くん」は、高畑勲監督が手掛けており、第3回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞しています。原作は朝日新聞の朝刊4コマ漫画として、1991年から掲載されているいしいひさいちによる同名作品で、1997年から「ののちゃん」とタイトルを変えて掲載されています。

日本のどこにでもいるような、ほのぼのとした山田一家の繰り広げる日常生活が描かれている作品です。長編アニメーションとなっていますが、原作が4コマのため明確なストーリー展開はなく、短いストーリーがオムニバス形式で展開しています。そのため、肩の力を抜いて楽しめます。

また「ホーホケキョ となりの山田くん」は、ジブリ作品の中でも特徴的な手書き風のイラストで描かれています。このデジタルでありながら水彩画のような手書き風タッチを表現するため、作画は通常の3倍を超え、ジブリ作品の中でも作画数はトップに分類されているのです。

ここからネタバレ!閲覧にはご注意ください!

スタッフ・キャスト

監督:高畑勲
脚本:高畑勲
出演(声):朝丘雪路 益岡徹 荒木雅子 五十畑迅人 宇野なおみ 矢野顕子 ミヤコ蝶々 中村玉緒 十代目柳家小三治 富田靖子 斉藤暁 古田新太 上岡龍太郎 笑福亭鶴瓶 江川卓 今井伊佐男

山田家の家族紹介

小学3年生の妹、山田のの子が、主人公格である中学二年生の兄のぼる・ずぼら主婦の母まつ子・平凡なサラリーマンである父たかしや祖母しげなどの家族紹介から本作の幕が開きます。家族紹介や山田家が普段どんな生活をしているのか解説をしたのちに、日常のほのぼのストーリーが始まります。

あるときふとのぼるが、「両親が違えばもっとカッコよかったはず」と呟きます。母まつ子は当然のように「自分たちが結婚したからあんたが産まれたんだ」と返しますが、なぜか両親が結婚している事実に驚くのの子。両親はそこで自分たちの結婚式を思い返しながら、人生山あり谷ありをボブスレーで表現します。

のぼるとのの子が産まれた現代まで回想しつつ、子供が産まれて初めて親のありがたさが分かると感じていました。そして次はマイホームの話題になります。家を建てたのは父であるたかしですが、家を建てた土地はまつ子の母であるしげの名義となっています。急にそのことでもめだす両親を、のぼるが「いずれ自分のものになるのだから喧嘩はやめて」となだめました。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=1C9ujuCPlnY

のの子迷子事件

山田一家はある日、デパートへ買い物に出かけていました。ところがのんきな山田一家は、デパートにのの子を置いたまま帰路についてしまいます。しかしのの子は、デパートで知り合った男の子から言われた、最近大人の迷子が流行っているという言葉を信じていたため、自分が迷子になってしまったことに気づきません。

のの子を連れ戻しに慌てて車をデパートへとUターンさせた山田一家ですが、一生懸命探してもデパートにのの子の姿はありませんでした。落胆して帰宅した山田一家でしたが、しばらくすると家の電話が鳴ります。掛けてきたのはなんとのの子で、デパートで仲良くなった男の子の家に遊びに行っているとのこと。のの子の無事を確認して、安堵のため息をつく山田一家なのでした。

父の威厳と息子の家庭教師

ある日のぼるが父親とキャッチボールをしていました。すると父親は2アウト満塁でリリースした設定と言い出し、のぼるも負けじと先発完投型だと言い返します。お互いに譲らず親子喧嘩が勃発してしまいますが、それを山田家の塀の向こう側からうるさい親子だとおじいさんがツッコミを入れていました。

父親が英語を学ぶために、とあるテープを繰り返し聞いてみようかと呟くと、のぼるは「僕は繰り返し勉強しろと言われてもちっとも勉強する気にならない」とツッコミます。先日のキャッチボールで親子喧嘩になったことも忘れ、父たかしはのぼるをまたしてもキャッチボールに誘いますが、のぼるは面倒で断ります。父親は一人寂しく表に出ていくのでした。

ある日の帰り道で雨に降られてしまった父親が、家に電話して傘と迎えを頼みますが、誰も行こうとはしません。たかしはあきれ果てて傘を買って帰ると告げると、母まつ子は平然とついでにお肉を買ってきてと頼み、たかしはおつかいを果たすため雨の商店街を歩きます。

学校でテストを受けるのぼるですが、むなしく終了のチャイムが鳴ります。最後の5分が大事だという先生に思わずロスタイムを要求しますが、当然却下されました。その後自宅で必死に勉強をするのぼるを、家族は不思議そうに眺めています。のぼるに家庭教師をつけようとしますが、家庭教師代が週3万円とかなり高額のため、まつ子は困ってしまいます。そこでたかしが、自分が教えるから3万円家庭教師代としてくれとまつ子に告げました。するとしげまで、2万円で家庭教師になってやると言い出す始末。とうとうのぼるまで、親に言われなくても自分できちんと勉強するから1万円ほしいと、本末転倒になってしまいました。

ちょっと変だから平和な毎日

ある春の日、山田一家はお花見に出かけました。すると突然桜を見ながら祖母のしげが、自分はあと何回桜を見られるだろうかと呟きます。まつ子は気弱な発言をするしげに向かって、まだ70歳なのだからそんな事を心配しなくてもいいと返します。すると急に強気になったしげが、あと30回位は余裕で花見ができるだろうと言い出すのでした。

ある日、家の前を通る暴走族に迷惑しており、表に注意しに行こうとする祖母しげを、まつ子は危ないからと止めに入ります。まつ子の説得に納得したかと思ったしげですが、丸腰ではなくヘルメットとバットを装備して出ていこうとします。そこへ帰宅したたかしが、しげの代わりに暴走族に注意する羽目になってしまいました。

恐々と暴走族に注意するたかしですが、案の定逆にやり込められて縮み上がってしまいます。そこへ家の中にいたしげとまつ子が現れ、しげがその迫力があれば正義の味方も出来るのではないかと暴走族に告げました。しげの台詞が影響したのかどうかは定かではありませんが、しばらくすると黙って立ち去る暴走族たち。その後たかしは夜の公園でブランコに座りながら、とある妄想をしています。それは家族がさらわれてしまい、月光仮面に変身したたかしがギャングたちに立ち向かい家族を救い、感謝されるというものでした。

母まつ子が風邪で寝込み、ご飯の準備ができませんでした。仕方がないので出前を取ろうとしたら、なぜか風邪をひいたまつ子まで出前の注文を頼みます。父たかしが熱があるから会社を休もうと思ったら、なぜか熱が下がって体調が回復してしまい、結局とぼとぼ出社します。

山田家の日常は普通とは少し違う変なことがあふれています。そんな自分の家の様子を見ながら、ときに喧嘩したりぶつかることもあるけれど、家が平和でいられるのは、きっとみんながちょっと変だからだとのぼるは結論付けたのでした。

映画『ホーホケキョ となりの山田くん』の作品情報

映画『ホーホケキョ となりの山田くん』のジャケット写真

レンタル開始日
2003/01/16
監督
高畑勲
出演(声)
朝丘雪路 益岡徹 荒木雅子 五十畑迅人 宇野なおみ 矢野顕子 ミヤコ蝶々 中村玉緒 十代目柳家小三治 富田靖子 斉藤暁 古田新太 上岡龍太郎 笑福亭鶴瓶 江川卓 今井伊佐男
上映時間
104分
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映画『ホーホケキョ となりの山田くん』のユーザ評価

評価数:735件
評価 :★★★☆☆(3.6/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    「やられた」この作品を表すにはこの一言に尽きる。 良くも悪くも伝説的に異常な拘りにより生まれたこの作品。家族の雰囲気こそ今と違うも全く古びない。 そして最後のメッセージには正しく「やられた」
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    俳句とともに、普通の一般家庭にありがちなほのぼのしたエピソードが続く。ジブリの隠れた名作。 なごみ系です、特に一人暮らしや単身赴任の人には、家庭の暖かさを思い出させてくれます。そういう人に特におすすめ。
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    何だかとても暖かい気持ちになれる作品です。 高畑勲監督の作品の芸術的な画風が私はとても好きです。 この作品も漫画のような優しい画風で見ていて癒されます。 どの世代の人でも楽しめる映画なので是非家族でご覧になってください!
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    ジブリ作品の中では低評価ですが、温かみのある作画表現や日常生活に「こんなのあるよね」という笑いがあります。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    当時周りの評価は低かったらしい、でも僕は凄く面白かった。とても面白いので何度も見ています。高畑勲作品の中で一番好きかも。

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おすすめの関連作品

本作は今までのジブリ作品と比べると、作風もテーマも異なるものでした。興行収入もあまりふるいませんでしたが、本作を気に入った日本テレビ会長の要請により、再び高畑勲監督によるジブリ作品「かぐや姫の物語」が2013年に公開されるという縁を担っています。「かぐや姫の物語」は、高畑勲最後の監督作品ともなっています。

また2001年には「ののちゃん」というタイトルでテレビアニメ化されました。ストーリーに大きな変化はありませんが、本作と「ののちゃん」では登場キャラクター設定に若干の変更点がありますので、違いを楽しむのもおすすめです。

どこにでもいるような家族の日常をほのぼのと描いたアニメ映画作品にはその他にも、「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」「映画 あたしンち」などもあります。

映画『かぐや姫の物語』の作品情報

映画『かぐや姫の物語』のジャケット写真

レンタル開始日
2014/12/17
監督
高畑勲
出演(声)
朝倉あき 高良健吾 地井武男 宮本信子 高畑淳子 田畑智子 立川志の輔 上川隆也 伊集院光 宇崎竜童 二代目中村七之助 橋爪功
上映時間
137分
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かぐや姫の物語のユーザ評価

評価数:6293件
評価 :★★★☆☆(3.5/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    レトロ感良くて、何度も見てます。 最後の月へ帰るのは泣けます!
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    手書きアニメーションの真骨頂。高畑勲の真髄に触れてください。脚本の坂口理子によるノベライズも傑作
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    かぐや姫の心境がよく描かれているお話しだと思いました、どうして月から地上にきたのか、月に帰ったらどうなってしまうのか、今まであまり考えたことがなかったけれど、そうだったんだ!となんだか今までのかぐや姫よりも人間らしく、もっとおばあさんと一緒に暮らさせてあげたかったなぁ、と思う作品でした。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    素晴らしいの一言。一体何枚のフレームを描かれたのだろうか? 手書きのためか背景が絶え間なく動いている。これがまた躍動感を演出させている。高畑監督のなかでももっとも好きな作品です。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    なんといっても絵がきれい。絵巻物を見てるような。色彩がとても素敵です。

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映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の作品情報

映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のジャケット写真

レンタル開始日
2016/08/17
監督
高木淳
出演(声)
中川大志 劇団ひとり パパイヤ鈴木 渡辺直美 ローラ TARAKO 屋良有作 一龍斎貞友 島田敏 水谷優子 渡辺菜生子
上映時間
94分
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映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のユーザ評価

評価数:5253件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    最初は楽しく、いつものまるちゃんの日常だったが、最後のお別れのシーンはとても感動的だった。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    子供のリクエストで借りましたが大人も泣ける内容でした。まるちゃんで泣くとは…まさかでしたがいいお話でした。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    映画も見に行ったけど、良かったです!話は単純なものなのかもですけど、楽しめると思います!さくらももこさんが作詞した挿入歌も良くて感動しちゃいます!
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    声のゲストがローラちゃん、渡辺直美さん、パパイヤ鈴木さん、劇団ひとりさん、中川大志さん。皆、上手でした!!
  • 評価 :★★★★☆(4/5)
    まるちゃんの学校に留学生が来て、さくら家にイタリアの少年がホームステイをします。いつものドタバタもあり感動の場面もありとても面白かったです。

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映画『あたしンち』

映画『あたしンち』のジャケット写真

レンタル開始日
2004/06/11
監督
やすみ哲夫
出演(声)
渡辺久美子 折笠富美子 阪口大助 緒方賢一
上映時間
90分
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映画『あたしンち』のユーザ評価

評価数:1381件
評価 :★★★☆☆(3.8/5)

ゲオユーザの評価・ネタバレ
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    ごく普通の家庭の日常物のアニメたけど、始まりから終わりまで、メチャクチヤ大爆笑しました。こんな、お母さんや家族が近くにいたら、笑顔が沢山できっと皆幸せになると思います。久々にお腹を抱えながら笑えた作品です。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    内容がしっかりしていて、 見てて面白かった! 映画らしい、いつもと違うシリアスなムードや 迫力があって、とても見応えがありました。 最後の最後にやっぱり、 あたしンちだなと思って安心しました。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    疲れて何も考えたくない時、のんびり見れて元気がでるのはあたしンち! この映画版は意外な展開が・・ 是非借りて見て下さい!
  • 評価 :★★★☆☆(3/5)
    テレビシリーズは大人になってから時々観ていた。毎回楽しかったな。とても懐かしい。映画版は初めてだったけど、よくある入れ替わっちゃったものでマンネリかな?と不安がよぎったが、やはりそこはあたしンち。意外と楽しめた。
  • 評価 :★★★★★(5/5)
    いつもの期待どおりの面白さ!!お母さん面白すぎて何も言えない(笑)お父さん可愛すぎ!みかんはアホ過ぎ!ゆずは相変わらずの博識さ!
    ある一家の何気ない生活をもとにして楽しさ、笑い、なにをとっても、おもしろいよ。

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